【レコメン広場】あなたの好きな映画館は？エピソード募集中！／⑤「シネマイーラ」２本立てで本命よりもう一本の方が当たりだった時の方が人生の一本になってない？

2023.05.23

読者投稿コーナー「レコメン広場」。今回のテーマは「マイベスト映画館」！

映画館にまつわる思い出、おススメの映画館、映画館で体験した珍エピソードなどを大募集！今はもう無くなってしまった、懐かしの映画館に思いを馳せるのもOK！あなたの体験談を聞かせて下さい！

■さにわさんの投稿

タイトル：「シネマイーラ」２本立てで本命よりもう一本の方が当たりだった時の方が人生の一本になってない？

2000年代シネコンの台頭で次々に単館映画館が消滅していく中、浜松東映劇場も閉館に追い込まれた。しかし、当時浜松東映劇場の支配人だった榎本雅之が東映を退社、浜松の単館系映画文化存続のため地元の協力を得て旧浜松東映劇場跡地に復活したのが現在のシネマイーラである。

この映画館（私の）最大の魅力は上映終了作品のポスター無料配布。人気作、オシャレなデザインのポスターはラインナップの変わる金曜日には早々に無くなってしまうため、ポスター無料配布自体あることを知らない人がいるほど日夜血で血を洗うポスター争奪戦が繰り広げられている。

無料配布と書いたが厳密には無料ではなく、観客を映画沼に堕とす巧妙な思惑（があるかどうかはわからないが）が隠されている。シネマイーラはチケット制などの事前に購入して入場する方式ではなく、上映２０分前から代金を払いロビーに入る方式をとっているため、ロビーに置いてあるポスターをもらうには他の作品を鑑賞する必要がある。

ポスターを確実にゲットするためには観る予定の無かった作品を鑑賞しなくてはならない。しかしこれが思わぬ誤算を生む。観る予定の無かった作品＝自分の領域外の刺激。観たいと思う作品は自身の経験則に元図いて判断した結果であって似たような体験をする喜びこそあれ新しい刺激は少ない。半面、自分の領域外の事象は億劫になったり拒否反応を起こすこともあるが刺激自体は非常に大きく、自分の新しい感性にに気づかせてくれる。（もしかしたら人生の一本はそっちにあるかもしれない）映画は観れば観るほど解像度が上がり面白くなっていく。ポスター配布は領域外の体験を後押ししてくれるキッカケであり、劇場側からみれば上客を生み出せるWin-Winなサービスなのでほかのミニシアターも参考にしてほしい。

（ついでにポスター沼にもハマるのでMONDOとかに手を出すとお金がヤバい！）