「瀬田ミナコのシネまんぷく」第8回:雨上がりという題名がぴったり!観た後に心が綺麗になるような映画!『恋は雨上がりのように』
共感シアター「KIQ STATION」のキャスターとしてもお馴染み、女優の瀬田ミナコによる連載コラム。毎回「映画」と「食」をテーマに、ゆるゆるとお届けします!
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よくある恋愛漫画の実写化かぁ、となかなか見る気にならなかった作品ですが、重い腰をあげて観てみると、なかなかに良い映画でした!
観た後に心が綺麗になるような映画です。題名のとおり、雨上がりの澄んだ空気のような雰囲気を持っていました。
原作漫画、アニメは見ていません。
45歳の店長(大泉洋さん)と17歳の女子高校生あきら(小松菜奈さん)の恋愛を軸に描かれたお話ですが、恋愛映画として括ってしまっていいものか悩む作品。
誰しも、恋をしてる時だって、ほかに悩む事もあるし、やりたい事だって当たり前にある。のがリアルだと思うと、そんな沢山の要素が絡み合う日常の中の繊細な心の動きを描いた作品なんだと思いました。恋愛がメインテーマという訳ではなさそうです。
惚れた晴れたの作風ではないので、キラキラした恋愛映画って苦手、、と言う人でも間違いなく楽しめます!!(どちらかというと私もそういう人間ですが、少しも嫌な気持ちになりませんでした。)そういう人にこそお勧めです。
男性のカッコよさを変に誇張した演出とかもありませんし、大泉洋さん演じる店長も、いい意味で本当にそこらへんにいるおじさん。謝ってばかりで頼りないし、体臭もあるようだし、あきらが店長のどこに惹かれたのかよく分からない、、、と思いきやめっちゃ分かる!!絶妙です!好きになる気持ちにちゃんと共感できるところが良かったです。
先ほど恋愛がテーマではなさそう、と書きましたが、あきらの恋する気持ちがウキウキと現れているシーンはとっても可愛いです。
店長の不意な一人称「僕」が嬉しくてたまらなかったり、恋愛お守りグッズが欲しくてガチャガチャを何度も回したり。あきらのまっすぐな気持ちは、微笑ましいと同時になんだかこちらの心を綺麗にしてくれます。
それと、あきらからのアプローチにタジタジしている店長が面白くて可愛いです。
そしてこの映画で欠かせないのが、走るシーン!オープニングから走ってます。速く走る、という事はとてもシンプルで、真っ直ぐに店長を思うあきらの姿とどこか繋がります。砂浜を走るシーンが何度か出てきますが、最高に爽やかでこの映画の全てが詰まっているように感じました。
あきらは陸上部員でとても足が速いのですが、怪我をして部活を休んでいる間にバイトを始めます。陸上に戻りたい気持ちと、なんだか怖い気持ち。部活の仲間との関係や、他校のライバルからの宣戦布告などなど様々な出来事に加え、店長のいるバイトも辞めたくない。
と、あきらの心は揺れ動くのですが、そんな彼女の背中を押すのはやっぱり店長でした。
それは別れを意味することでもありますが、そんな大人な店長をますます好きになる瞬間です。
店長の書く小説が一瞬映りますが「この気持ちをこの感情に名前をつけるのはあまりに軽薄だ。」という文章が印象的でした。あきらを大切に思う気持ちが伝わってきます。
最後の小松菜奈さんの透明感は必見です。絵になる。
映画では、店長と結ばれるわけでもなく、主人公が陸上部に戻りバイトを辞め、元の環境に戻っただけです。しかし2人の心の中には確かにお互いがいて、一緒に過ごした時間が積み重なっているのが伺える良いラストシーンでした。それぞれ大切な通り道だった、という感じ。
そして、私がこの映画で何気に好きなのがアルバイト先の皆さんです。ファミレスでバイトしてた頃を思い出しました笑
アルバイトも学生にとって青春の大切な時間のひとつですよね。アルバイト仲間。チャラい先輩、長年勤務してるパートさん。学校以外の貴重な人間関係です。
作中何度も出てきたサンドウィッチも、このバイト先の賄いです。賄いのちょっとした変化にも理由があって、面白いです。途中からサラダがついたり、焦げ焦げだったり、、いろいろですが、最初に出てきたバージョンを作ってみます。
サニーレタス、トマト、チーズのサンドと、目玉焼き、ハムとなんかのディップ?のサンドです。
まずは具材を準備します。ディップはアボカド玉ねぎディップにしました。
具材をたっぷり挟み込んだら崩さないように注意して三角に切ります。
最後におまけのバナナをトッピング。チョコペンで書かれたハートも忘れずに♡
店長とあきらの出会いのアイテム、ホットコーヒーも一緒に。いただきます!
『恋は雨上がりのように』の瀬田ミナコ的評価は、、、
星3.7!!!
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今回取り上げた作品はコチラ!
監督:永井 聡
キャスト:小松菜奈、大泉洋
販売元:東宝
(C)2018 映画「恋は雨上がりのように」製作委員会
(C)2014 眉月じゅん/小学館
公式サイト:https://www.toho.co.jp/movie/lineup/koiame-movie.html
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瀬田ミナコ(Acstar所属)
1996年4月3日生まれ 東京都出身
出演作品:映画「ゆずりは」「不能犯」(2018)
今後の公開予定作品:映画「種まく旅人〜華蓮(ハス)のかがやき〜」
その他:共感シアター「KIQ STATION」でキャスターとしても活躍中
Acstar:http://acstar.jp/talent/minako_seta.html
Twitter:@minako_seta
『瀬田ミナコのシネまんぷく』これまでの連載記事はこちらから!
https://moviemarbie.com/special/cinemanpuku_index/
※瀬田ミナコが出演中の「KIQ STATION」アーカイブ動画はこちら!
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