第77回:『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』|忘れられない映画メシ!インパクトありすぎな料理を再現!【瀬田ミナコのシネまんぷく】
共感シアターでもお馴染み、女優の瀬田ミナコによる連載コラム。毎回「映画」と「食」をテーマに、ゆるゆるとお届けします!
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■今回の映画:『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』(1984年)
今回の作品は『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』です!
実はこの作品、私が映画に登場する食べ物を作ろうと思った、きっかけの映画でもあります!
子供の頃この映画の食事シーンを観た時、その気持ち悪さに「ヒィィ~~」となりながらも、どんな味がするのかすごく気になり、ワクワクしました。初めて見た時から、この料理と、登場人物が美味しそうに食べてる姿が忘れられません。
コラムの後半ではそんな強烈な料理を完全再現してみます。(今回はちょっとグロテスクかもしれませんのでご注意ください!)最後までお楽しみください!
さて『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』は食事シーンのインパクトも強いですが、映画の内容も最高の、素晴らしい映画です!とにかくずっと楽しい!インディ・ジョーンズ シリーズの中で一番好きな作品です。まずは映画の紹介と感想からどうぞ!
インディ・ジョーンズ シリーズはハリソン・フォードが主演を務めたアドベンチャー映画で、現在シリーズ第5作目の製作も進んでいる超人気シリーズです。 魔宮の伝説はシリーズの2作目、1984年に公開されました。原案・製作総指揮はジョージ・ルーカス、監督をスティーブン・スピルバーグが務めており、「面白くない訳がない!」そんな映画です。
考古学者であるインディアナ・ジョーンズ(インディ)は、お宝の取引中に上海のギャングであるラオ・チェに裏切られ、命を狙われます。インディは仲間の少年、ショート・ラウンドと、歌手のウィリーと共に飛行機で上海から飛び立ちますが、ラオ・チェの差し金で飛行機は墜落。何とか脱出し、たどり着いたのはインドのとある村でした。
その頃インドでは邪神カリを崇拝するサギー教が復活しており、インディがたどり着いた村でも、子供が一人残らず誘拐され、村の宝を盗まれていました。村の長から助けを求められたインディは、盗まれた宝が、伝説の石「サンカラ・ストーン」だと気付いたこともあり、サギー教の本拠地となっているパンコット宮殿へと向かいます。
パンコット宮殿内ではサギー教完全復活のため、恐ろしい儀式と採掘が行われていました。事実を知ってしまったインディたちは無事に宮殿を抜け出し、サンカラストーンと子供たちを取り戻すことが出来るのか!?
というストーリです。
映画は上海のクラブ・オビワンでのシーンから始まるのですが、この映画のすごい所は、映画が始まってから終わるまで、どこをとっても楽しいということです!
クラブ・オビワンでは華やかな音楽とダンスから始まり、あっという間に毒を盛られ、開始早々インディは命の危機にさらされます。しかし解毒剤は混乱する人々に蹴り飛ばされてしまい、あっちに行ったりこっちに行ったり。それを追いかける登場人物たちはどこか滑稽で、大ピンチのシーンなのに楽しくて笑顔になっちゃいました!
全体を通して緊迫感のあるシーンでも重くならず、ハラハラするのに笑顔で観れるのは不思議だなぁと思います。さすがスピルバーグ監督!
ストーリーも面白いですが、何よりも面白いのは次々とピンチが訪れるところです。まさに「一難去って、また一難」。しかもそれがワンパターンではなく、壁に押しつぶされそうになったり、焼かれそうになったり、トロッコが止まらなかったり、ワニに食べられそうだったり、本当に色んな種類のピンチなので全然飽きません!
そしてピンチを切り抜けた時にかかるインディ・ジョーンズのテーマ曲「レイダース・マーチ」が最高です!この曲を聞いただけでテンションが上がります!
最初から最後まで楽しい作品ですが、あえて一番印象的だったシーンを挙げると、それは虫のシーンです。インディとショート・ラウンドが宮殿の隠された通路を進むと、仕掛け部屋が現れます。そこはスイッチを押すと天井がジワジワと降りてきて中の人は潰されてしまう恐ろしい部屋です。しかも仕掛けを解除するには、部屋の外から第三者が虫だらけの穴に手を入れてスイッチを押さないといけないのです。
潰されかけて今にも死にそうなインディたちと、虫への恐怖と戦うウィリーの姿が印象的でした。
そして何よりも、大量の虫が気持ち悪すぎる!!虫が嫌いな私にとっては、刺客が来るよりも、心臓をえぐり取られるよりも恐ろしいシーンです。ムカデ、ゴキブリ、蛾、でっかいコオロギの様な特大サイズの虫たちが地面を埋め尽くし、脚から登ってくるのですが、撮影には本物の生きた虫を使ったと言うからさらに恐ろしいです。
ウィリーを演じたケイト・キャプショーを心から尊敬する場面です。
私も役者ですが、このシーンは演じたくないシーン不動の第一位です。(笑)
ケイト・キャプショーは一つ一つのリアクションが本当に素晴らしかったので、インディ・ジョーンズ シリーズではこの魔宮の伝説にしか出演していないのが残念です。あの「もういや!ふざけんじゃないわよ!」という、勝気なのか弱気なのかよく分からない騒がしさが大好きです。
そして同じく、魔宮の伝説にしか登場しないのが残念だと思ったのが、ショート・ラウンドです。子供ですが、まぎれもなくインディの「相棒」。年齢が離れているのに対等な関係性や会話がとても良かったです。茶目っ気もばっちりなキャラクターで、ソフト版の吹き替えを担当した野沢雅子さんの声がぴったりでした!基本映画は字幕派の私も、今作に限っては野沢さんのショート・ラウンドが聞きたいがために吹き替え版で観てます。
子供が活躍する映画はやはり観ていて楽しいですね!ショート・ラウンドがあまりに大活躍なので、子供の頃はインディよりも彼に憧れた記憶があります。
私が魔宮の伝説を好きな理由は、ウィリーとショート・ラウンドにあるのかもしれませんね!
インディについてあまり書けませんでしたが、ハリソン・フォードは言わずもがな、素晴らしかったです!もっと語りたい。
全然語り足りませんが、今回の映画メシはインパクトありすぎの超大作なので、そろそろ料理のほうへ!
今回作るのは、パンコット宮殿でふるまわれたご馳走ですが、、、。
豪華なテーブルに次々と運ばれてくるのは、ヘビの踊り食いに、カブトムシ、目玉のスープと、逃げ出したくなるような食べ物ばかり!!
デザートには猿の脳みそが運ばれてきました!
ごちそうを目の前にして、喜んで食べるパンコット宮殿の人と、驚き怖がるウィリーの反応の差がとても面白かったです。
ヘビの踊り食いも、カブトムシの中身も食べたいとは到底思えなかったので、比較的おいしそう??だった目玉のスープと猿の脳みそを作っていきます。(笑)
それでは材料調達。
まずは自分の目玉をくり抜きます。
冗談です。(笑)
目玉は白玉団子で作ります。白玉粉と絹ごし豆腐を合わせて、耳たぶくらいの柔らかさになるまでこねます。
茶色と黒の着色料を混ぜ、角膜と瞳孔にします。
丸めた白い生地に、茶色と黒の生地を少量乗せて、くっつけます。
食紅で血管を書き足したら準備OK!
茹でて、目玉の完成です!
茹でると色が濃くなり、表面にツヤが出るのでだいぶリアルになりますね!
ささっとスープも作ります。
玉ねぎ、にんにく、人参、ジャガイモを炒め、トマト缶と一緒にミキサーにかけます。鍋に戻して少し煮込み、塩コショウで味を調えたら完成です。
お次は猿の脳みそ作りです!
海外サイトの作り方をもとに作ったのでかなり甘くなりそうです。
まずは脳のウネウネになる部分を表現するために「マシュマロフォンダント」を作ります。マシュマロに水を少し加え、電子レンジで溶かします。
液体状になったら大量の粉糖と混ぜ合わせます。様子を見ながら粉糖を足していき、手にくっつかなくなるまで捏ねていくのですが、すごくねっとりしていて重たいです!
捏ね終わるころには汗だくで、腕がプルプルになりました。
冷蔵庫で寝かせている間に、中身を作ります。中身はサンドイッチ用の食パンを使います。数枚を重ねて、なんとなく脳の形になるように立体的にカットしていきます。
ラズベリーピューレ(既に血液パックのようです…)をしみこませ、バタークリームを接着剤代わりにして重ねていきます。
冷蔵庫で少し冷やして生地同士がくっついてきたら、右脳と左脳の間の溝を作ります。
バタークリームを全体に塗ったらいよいよウネウネを作っていきます!
マシュマロフォンダントを細長く伸ばし、脳みそっぽく貼り付けます!
既に脳に見えますが、映画ではもっとジューシー(笑)な感じだったので、表面に血に見立てたラズベリーシロップを塗って仕上げます。
ギャー!自分で作っててあれですが、気持ち悪い!!
画用紙で猿の生首も作ってみましたよ。完成です!
かなりグロいですが、これが食べられるなんてやっぱりワクワクです。まずは目玉スープからいただきます。
、、、見た目に反して美味しい!濃厚なトマトスープにお餅が入っている状態なので、トマトソースパスタみたいな感じ。モチモチで食感も良いです!
そしていよいよ脳みそです。ナイフを入れるのが躊躇われます。。。
これは、、、あまーーーーーい!!甘すぎます。中の食パンと酸っぱいラズベリーでバランスをとったつもりでしたが、マシュマロフォンダントの甘さには勝てませんでした。
美味しくないことはないですが、一人では食べきれない甘さです。
もしみんなでインディ・ジョーンズ観る機会があったら、ギャーギャー言いながら分け合いたいですね!
今回は憧れの、忘れられない映画メシを作り、食べることが出来て大満足です!
ごちそうさまでした!
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今回取り上げた作品はコチラ!
【キャスト】
ハリソン・フォード ほか
【スタッフ】
監督:スティーブン・スピルバーグ
製作総指揮:ジョージ・ルーカス、フランク・マーシャル
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瀬田ミナコ(Acstar所属)
1996年4月3日生まれ 東京都出身
出演作品:映画「ゆずりは」「不能犯」(2018)
映画「種まく旅人~華蓮のかがやき~」全国順次公開中!!
その他:共感シアターでMCやコメンテーターとして活躍中
Acstar:http://acstar.jp/talent/minako_seta.html
Twitter:@minako_seta
『瀬田ミナコのシネまんぷく』これまでの連載記事はこちらから!
https://moviemarbie.com/special/cinemanpuku_index/
※瀬田ミナコが出演中の共感シアターのアーカイブ動画はこちら!
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