第47回:『ロミオ+ジュリエット』|メキシカンでイケイケな世界観をタコスとビールで乾杯!【瀬田ミナコのシネまんぷく】
共感シアター「KIQ STATION」のキャスターとしてもお馴染み、女優の瀬田ミナコによる連載コラム。毎回「映画」と「食」をテーマに、ゆるゆるとお届けします!
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■今回の映画:『ロミオ+ジュリエット』(1996)
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今回のお題となる映画は、レオナルド・ディカプリオ主演の1996年の映画『ロミオ+ジュリエット』です。なぜこの映画になったのかと言いますと、、、。
先日、私が出演しているネット配信番組「共感シアター」にて、現在公開中の映画「ヤクザと家族 The Family」のトーク番組が生配信されました。映画もとても良かったですし、トークでもいろんなお話を聞けて、ここ最近で特に印象的な映画の一つになったわけですが、そこでふと気が付いたんです。シネまんぷくでヤクザ映画やってない!!
どのヤクザ映画にしようかあれこれ悩んでいたのですが、なかなかしっくりきませんでした。そうこうしているうちにロミオ+ジュリエットに行きついたわけです!これも一応マフィアの映画!そして何より私が好きな作品!ということで決定いたしました!
シェイク・スピアの戯曲「ロミオとジュリエット」が原作の映画で、物語の舞台や人物の設定を現代にアレンジした、現代版ロミジュリです。ロミオをレオナルド・ディカプリオ、ジュリエットをクレア・デインズが演じています。
物語の舞台は現代の架空都市ヴェローナ。この地域の二大マフィアであるモンタギュー家とキャピュレット家は互いを憎みあい、長い間敵対関係が続いていました。ある日、モンタギュー家の跡取り息子であるロミオは親友のマキューシオに誘われて、キャピュレット家で開催されている仮装パーティーに参加します。そこで一人の少女に一目ぼれし互いに惹かれ合うのですが、その少女は、憎いキャピュレット家の娘、ジュリエットだったのです。愛しあうなど許されない関係の二人は、こっそりと結婚するのですが、両家の憎しみが悲劇を招いてしまいます。
まず声を大にして言いたいのが、若かりしレオナルド・ディカプリオが信じられないくらいに美しくカッコいいということです!当時22歳くらいでしょうか、ハンサムな見た目に、時々見せる少年っぽさがとても魅力的です。大人っぽくも見えるのに、急にとてもチャーミングな笑顔を見せるもんだから、観ているこちらとしては、「かっこいい」「可愛い」「応援したい」などと、いろんな種類の好きが溢れてきて大変です。(私がレオ様大好きなので少し偏った意見です。笑)ジュリエット役のクレア・デインズも飾り立てていない純粋な美しさと、少女らしさがとても可愛くて、本当に立っているだけで絵になるような主役二人でした。ロミオにもジュリエットにも幼さが残っていて、少し危うい感じがするのも観ていて飽きない理由の一つだと思います。
ロミオは現代の設定に合わせて、アロハシャツを着たり車を運転したりして、見た目は現代のやんちゃな青年そのものですが、セリフにはシェイクスピアの詩的な言い回しが使われていて、そのギャップも癖になります!もちろん最初は違和感を感じたし、比喩も多いので話の内容が分かりづらかったりするのですが、物語が進んで気持ちが入り込んでいくうちに、情熱的でどこか知的にも感じるセリフがすっと心に入ってくるようになりました。リアルで聞いたら恥ずかしいどころか気持ち悪いと感じてしまいそうな愛の言葉も、この映画の中では素直に心に響きます。逆に、もしも言葉遣いや愛の価値観まで現代に寄せてしまったら、この物語はつまらないものになっていたと思います。
やはり印象的なのはバルコニーのシーンです。「おおロミオ、あなたはなぜロミオなの?」というセリフが有名ですよね!壁を登ってバルコニーの上のジュリエットにキスするシーンはロマンチックで憧れます。
そして私はその少し前にある、二人の出会いのシーンが一番好きです。水槽越しにお互いの姿をとらえた二人は、魚たちが泳ぎ、互いの姿が見え隠れする中で一目惚れしあいます。すごい演出だなぁと何度見ても思います。恋に落ちるのがあまりに早いのですが、そんなの気にならないくらいドキドキするシーンです。そしてそのあと二人は周りの目を避け、エレベーターに乗り込みますが、次の階について扉が開くまでの間を惜しむように沢山キスするのがすごく素敵です。極めつけに、まだ扉が閉まり切っていないのに、キスしまい思いっきりジュリエットの母に見られるのですが、抑えきれない二人の気持ちが伝わってくる、瀬田一押しのシーンでございます!ここでは「Kissing you」という曲が流れているのですが、ドキドキする感じがよく現れていてぴったりでした。今もその曲を流して余韻に浸りながら原稿書いてます。(笑)
敵同士ながら愛を誓いあう二人ですが、両家の憎しみはさらに深まってしまいます。
二人から相談を受けていたロレンス神父は、二人にヴェローナを出て外の世界で生きていく道を作るべく、ある計画を立てます。が、行き違いから計画は上手くいかず、結果的に二人とも自ら死を選ぶ悲しい結末になっています。
憎しみが憎しみを呼び、若い二人に悲劇が訪れるという悲しい話ですが、観終わった後には不思議とあまり暗い気持ちにはなりませんでした。それよりも二人の深く愛し合う心と、美しさの詰め込まれた画面をみて、良いもの見たな、という満足感が大きかったです。
全体を通して、衣装やセットの作りこみが素晴らしかったです。キャピュレット邸もそうですが、ビーチのシーンやヴェローナの街並みのどこをとっても絵になる美しさです。特にラストシーンの祭壇は、沢山のろうそくに囲まれて、温かみがあって、この映画の最後にふさわしいセットだったので印象的でした。脇役のビジュアルもそれぞれ個性的で、登場時間も短く、名前も難しいのですが覚えやすくて良かったです。
有名なお話ですし、物語の展開を楽しむというよりも、古典的な部分と現代の設定が混ざった独特の世界観を楽むことのできる作品でした!!
さて今回のお料理ですが、今作の架空の都市「ヴェローナ・ビーチ」の撮影にメキシコが多く使われていたことからメキシコ料理を楽しむことにしました!特にモンタギュー家の若い人たちは海と今回の料理がぴったりなイメージです。そう!メキシコ料理といえば!タコスです!
まずはサルサソースづくり!辛いのが苦手なので、甘口で作ります。玉ねぎとトマトをみじん切りにして、レモン果汁、オリーブオイル、塩コショウ、ケチャップ、少量の豆板醤を加えてよく混ぜます。サルサ完成。
フライパンでひき肉を炒めたら、ケチャップ、ウスターソース、たっぷりのチリパウダー、少量のカレー粉、香りづけにガーリックパウダーを入れてさらに炒めていきます。
市販のトルティーヤをフライパンで温めて、レタスの千切りも用意したら準備OK!包んでいきます。
レタス、サルサ、お肉を乗せて、最後にピザチーズをトッピングしたら、最後にフライパンでチーズを溶かして完成です!
そして今回は、メキシコのビールも一緒にいただきます!ビーチで食べたいメニューになりました。
タコスにかぶりつくと、、
スパイシーでガツンとした味のお肉と、さわやかなサルサソースの相性が抜群です!ほんとに超美味しいです。たくさん入れたチリパウダーですが、鋭い刺激というよりもHOTな感じ。このアツさが、ビールにめちゃくちゃ合います。。うますぎ。
あっという間に完食してしまいました!
レオ様演じるロミオと一緒にタコスとビールで乾杯したいです。(笑)
ごちそうさまでした!
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今回取り上げた作品はコチラ!
【キャスト】
レオナルド・ディカプリオ, クレア・デーンズ, ジョン・レグイザモ
【スタッフ】
監督・製作・脚本:バズ・ラーマン
製作:ガブリエラ・マルティネリ
脚本:クレイグ・ピアース
音楽:ネリー・フーパー
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瀬田ミナコ(Acstar所属)
1996年4月3日生まれ 東京都出身
出演作品:映画「ゆずりは」「不能犯」(2018)
映画「種まく旅人~華蓮のかがやき~ 2021年 春より全国順次公開
その他:共感シアター「KIQ STATION」でキャスターとしても活躍中
Acstar:http://acstar.jp/talent/minako_seta.html
Twitter:@minako_seta
『瀬田ミナコのシネまんぷく』これまでの連載記事はこちらから!
https://moviemarbie.com/special/cinemanpuku_index/
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