第42回:『ハリー・ポッターと賢者の石』|魔法の驚きとワクワクがたまらない!ハグリッドのケーキと共に!【瀬田ミナコのシネまんぷく】
共感シアター「KIQ STATION」のキャスターとしてもお馴染み、女優の瀬田ミナコによる連載コラム。毎回「映画」と「食」をテーマに、ゆるゆるとお届けします!
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■今回の映画:『ハリー・ポッターと賢者の石』(2001)
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今回は「ハリー・ポッター」シリーズの第一作目「ハリー・ポッターと賢者の石」をチョイスしました!私より年上の知人で「ハリーポッター観たことない」という人が案外多いんです。児童文学が原作ではありますが、子供向けだと思って観ないというのはもったいない!そんな作品ですので、声を大にしてお勧めしたいです。
私は映画シリーズの中では、この賢者の石が一番好きです。初めて魔法に触れた時の、驚きと希望とワクワクが、一番上手に描かれていると思うのです。私は原作本も持っていて、こちらは表紙が擦り切れるほど何度も読みました!実をいうと、シリーズ全体で優劣をつけるなら原作のほうがはるかに好きなのですが、この賢者の石だけは、映画のほうが好きかもしれません、、!!
主人公の少年ハリー・ポッターは魔法使いでありながら、わけあってマグル(魔法使いでない人間のこと)の叔母の家で暮らしています。叔母夫婦とその子供にはひどい扱いを受けていて、召使いのように暮らしていたハリーですが、11歳の誕生日に「ホグワーツ魔法魔術学校」からの入学案内が届きます。両親も自分自身も魔法使いだということを知り、ハリーは新たな生活へと足を踏み出します。ホグワーツで待っていたのは、初めて自分の居場所だと感じることのできる楽しい寮生活でした。しかし、ハリーは魔法界では知らない人がいない程の超有名人。赤ちゃんの頃に闇の魔法使い「ヴォルデモート」の手にかかり、唯一生き残った男の子でした。楽しくも慌ただしい学園生活を送る中、ヴォルデモート脅威が再びハリーに迫ります!
ストーリーや、友情、親子の愛など、どこをとっても良い映画なのですが、一番良いのは魔法界での日常が、現実ではありえないことで溢れていて観ていてワクワクできることです!そしてその最たるものが学校の校舎、ホグワーツ城です。ゴシック建築の趣のある建物の中で魔法を学び、ゴーストたちと会話し、動いたり話すことも出来る絵画に囲まれ、気分で動き出す階段に遊ばれ、どこからともなく現れる色とりどりのごちそうでお腹を満たす、、学校自体がアトラクションのようです!中でも食堂はとっても印象的です。各寮ごとに用意されたながーーいテーブルとそこに並んだ料理、天井には夜空が広がり、ろうそくが浮かぶその光景は不思議で、素敵で憧れます。実際にあるならぜひとも行ってみたい!と思っていました。
余談ですが、実は私、この食堂のロケ地に行ったことがあるんです!オックスフォードにお試し留学をしたとき、ホームステイ先がこの食堂の入っている建物の近くだったんです!もちろん中にも入りました。感想は、、、映画よりも短いし狭い!けれども、壁には絵が並び、テーブルにはライトと食器が並べられ、映画よりも素敵なくらいでした!!
もちろん魔法を使うシーンもワクワクできます!憧れて子供のころ真似して呪文を唱えたりしてました。魔法の杖を振り呪文を唱えるという、いかにも魔法使い!という感じのしぐさですが、杖の振り方や言葉のアクセントが結構細かくて、魔法も簡単じゃないところが良かったです。毎回失敗してプチ爆発を起こす子がいたりして面白いです。
もう一つ書かなくてはならないのは箒での飛行シーンについてです!優雅な飛行ではなく、クィディッチというスポーツにも使われるのでスピード感と迫力がすごいです。クィディッチ今作のアクションシーンといえるでしょう。箒に乗って行う球技ですが、かなり激しく怪我人も絶えない危険なスポーツです。だからこそ盛り上がるのですが。空を飛ぶだけでも面白いのに、新しく球技を作ってしまうなんて原作者のJ・K・ローリングは本当にすごいと思います!箒にも種類があるようで、ハリーが使っているのは「ニンバス2000」という最新式の箒です。みんな新しい箒に憧れたりするのは、私たちでいう、新しい自転車やゲーム機を欲しがる子供たちに近い感覚なのかなぁなんて思いました。
ハリーは入学後、グリフィンドール寮に入り、そこで親友となる二人の学友に出会います。なにか秀でているわけはないけれどハリーの一番の友人となるロンと、マグル出身の成績優秀で勝気な女の子、ハーマイオニーです!彼女のちょっと偉そうな優等生キャラが、子供の頃はあまり好きではありませんでしたが、大人になってから観るとすごく可愛いく感じます。いるいる、こういう子。育ちのせいか、落ち着いた雰囲気を持つハリーとは全然タイプの違う二人ですが、お互いを認め合っている感じがしてこの三人組が大好きです。三人はクライマックスでは力を合わせてヴォルデモートから「賢者の石」を守り抜きます。それぞれ得意なことや性格が違い、補い合える関係だからできたことだと思います。
そしてもう一人のハリーの大事な友人が、森の番人ハグリッドです。とても体が大きく髭がもじゃもじゃ生えた一見怖い彼ですが、とても優しく、情に厚い奴です。このハグリッドの口が軽いせいで賢者の石のセキュリティが一つ無意味になってしまうのですが、ちっとも責める気になりません。(笑 不器用で決して賢くはないのですが、ハリーの誕生日にはハリーが一番欲しいものを渡していて、一番ハリーを理解しているのはハグリッドなんじゃないかと思います。映画の最後、ハリーの両親が写った写真をプレゼントする場面では毎回ウルっとしてしまいます。
もう一か所、毎回ウルっとしちゃう大好きなシーンがあるのですが、それは学年末の成績発表のシーンです。ハリー達三人組が評価され加点されていくのですが、それは当たり前なので置いておいて。何をやってもうまくやれないような男の子、ネビルが評価され、グリフィンドールを優勝へ導きます。その時ダンブルドア校長の言った「敵に立ち向かっていくのにも勇気がいるが、味方の友人に立ち向かっていくのにも同じくらい勇気が必要」という名言が心に残りました。規律を破ろうとするハリー達を止めようとしたネビルの勇気と、小さな出来事でもきちんと評価するダンブルドアに拍手です!
こうして書いていて思うのですが、この映画は温かいシーンが多いですね!他の登場人物もみな個性豊かなのでもっと書きたいのですが、このあたりで食べ物の話題に移りたいと思います!
ハリーポッターの映画の中では様々な魔法界のお菓子が出てきます。中でも印象的だったのは百味ビーンズです!耳くそ味やゲロ味なんて言う絶対に食べたくない味も入っているスリリングなお菓子です。昔、大阪のUSJに行ったときにお土産で買いましたが、本当にヤバい味のが混ざっていました(笑)まずかったなぁ。
そして今回手作りしたのは、ハグリッドがハリーに送った誕生日ケーキです!ハリーが物心ついてから始めてもらった誕生日プレゼント。なかなか奇抜な色合いでスペルも間違っていて不格好ですが、ハリーにとっては特別な一品です!
まずはスポンジを焼きます。卵、砂糖をハンドミキサーでしっかり泡立てながら混ぜ、小麦粉、バターを加え、方に流し込みます。オーブンで焼いたら冷まして半分に切っておきます。
水と砂糖とレモン果汁を煮詰めてシロップを作ったら、刷毛でスポンジに塗り込んでおきます。
そしてバタークリームを作ります!牛乳と卵黄を温めたものと、バター、砂糖を混ぜるのですが、、バターのあまりの多さにビビります、、。これはカロリーを考えてはいけないやつだ!食紅で奇抜なピンクと文字用に緑に色付けします。
スポンジにチェリージャムを挟み、ピンクのバタークリームで覆っていきます。形を整えたら文字を書きます。
スペルミスまで忠実に再現、、と思ったら、ほかのところまで間違えました(笑)無理やり文字を詰め込んだら完成です!
実際に目の前にあるとかなり激しい色合いです!大丈夫、大切なのは、ハグリッドがハリーに送った気持ちです!
食べてみると、、なんと!見た目に反してバタークリームのコクのあるまろやかな甘さが優しく広がりおいしいです!が、何口食べても、視覚と味覚が一致しなくてちょっと不思議な感じです。もっと刺激的な味を想像して身構えてしまう、、。美味しくて何より!
ごちそうさまでした。
(ちなみに一作目では出てきませんが、ハリーポッターと聞けば思い浮かべる人も多いであろうバタービールも作ってみました。が、ジンジャエールとバターが分離してひどい出来に、、
味はUSJで飲んだバタービールに近くて普通に飲めるのですが、お見せできる状態じゃなくなりました!!!口に泡つけて楽しんでる写真だけご覧ください!)
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今回取り上げた作品はコチラ!
【キャスト】
ダニエル・ラドクリフ, ルパート・グリント, エマ・ワトソン
【スタッフ】
監督:クリス・コロンバス
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瀬田ミナコ(Acstar所属)
1996年4月3日生まれ 東京都出身
出演作品:映画「ゆずりは」「不能犯」(2018)
映画「種まく旅人~華蓮のかがやき~ 2021年 春より全国順次公開
その他:共感シアター「KIQ STATION」でキャスターとしても活躍中
Acstar:http://acstar.jp/talent/minako_seta.html
Twitter:@minako_seta
『瀬田ミナコのシネまんぷく』これまでの連載記事はこちらから!
https://moviemarbie.com/special/cinemanpuku_index/
※瀬田ミナコが出演中の「KIQ STATION」アーカイブ動画はこちら!
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