第30回:『インセプション』|主人公の名前にちなんでコブサラダ!圧倒的世界観に夢中!【瀬田ミナコのシネまんぷく】
共感シアター「KIQ STATION」のキャスターとしてもお馴染み、女優の瀬田ミナコによる連載コラム。毎回「映画」と「食」をテーマに、ゆるゆるとお届けします!
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
■今回の映画:『インセプション』(2010)
2010年公開のクリストファー・ノーラン監督作品です。 現在公開中のノーラン監督の最新作『TENET』を観て、そのすごさに驚き、改めて10年前のインセプションも観たくなった次第です。 実は中学生か高校生の頃に一度観ているんですが、ちゃんと理解しておらず、なんとなぁ〜く夢の中に入っていくお話、程度にしか覚えていませんでした。が、久しぶりに観てみると、こんなに面白かったっけ!?とびっくりしてしまいました! 個人的にですが、私は最新作の『TENET』より『インセプション』のほうが好きでした!
物語の主人公は、レオナルド・ディカプリオ演じるドム・コブ。他人の夢の中に入り込み、ターゲットの潜在意識の中から情報を盗み出すことを得意とするスパイです。 この作品の世界ではある装置を使用することで、誰かの夢の中に入り込むことができるのですが、夢の中で眠ることで、よりターゲットの心の奥深いところに触れることができるというちょっと難しい設定があります。よって、コブたちは、夢の中で眠り、そこで観た夢の中でさらに眠り、、と繰り返すことで、困難なミッションを進めていくのです。
コブはある日、サイトー(渡辺謙)という男からある依頼を受けます。それは夢の中で情報を盗むことの逆で、夢の中でターゲットにある考えを吹き込み、現実世界での行動をコントロールしようというものでした。これが「インセプション」です。
コブはその不可能とも思える依頼をこなすため仲間を集めます。夢の世界をデザインする設計者や、睡眠薬の調合師、変装してターゲットに近づく偽装師など集めていきます。特に設計者に選ばれた女子学生、アリアドネ(エレン・ペイジ)とのファーストシーンは印象的でした!夢の世界がどんな作りになっているのか明らかになるシーンなのですが、地形が変わったり、世界がひっくり返ったりとまさに天地創造、すごいインパクトです。これは夢の中にいたくなる気持ちもわかる!と思いました。
コブがこの依頼を引き受けた理由ですが、コブは妻を殺した疑いをかけられていて、愛する子供達のもとへ帰ることが出来ない状態にあります。サイトーは任務を完了すれば、コブの犯罪歴を全て消すことを約束し、コブはそれを条件に依頼を受けたのでした。 難しい任務を遂行する、というよくある映画で、夢の設定も難しくて頭を使う映画なんですが、コブの行動一つ一つに家族への愛を感じられて、コブの心の動きが良く伝わってくるところが、この作品のとても好きな所です。 コブは作中、亡くなった奥さんのモル(マリオン・コティヤール)と一緒に、夢のまた夢の奥深くまで潜り込むことで約50年を共に過ごしたと言っています。何年たってもお互い一緒にいたいと愛し合う2人がとても素敵でした。でも逆に、もう本物には会えないのに、 夢の中に何度も奥さんが出てきてしまうコブの気持ちを考えると、観ているだけで苦しかったです。物語の終盤で、やっとモルの幻影に別れを告げることのできるシーンはウルッと来てしまいました。モル側に共感してしまうのは、やはり同じ女だからでしょうか、、、やっとコブが一歩動き出せた決意の瞬間なのに、すごく悲しいシーンでした。
さて、私のお気に入り登場人物が、コブの相棒のアーサー(ジョセフ・ゴードン=レヴィット)です。かっこいい。見た目や性格ももちろんかっこいいんですが、アクションシーンが最高でした! グルグルと回る廊下(夢の中なので重力がおかしい)で壁も天井も使いながらスマートに敵を倒していく姿が印象的です。 この重力が変わる中でのアクションシーンは、初めて観たときにも「なにこれ!どうやって撮ってるんだろう!?」と驚いたのを覚えているワンシーンです。CGではなく実際に回転するセットを作ってその中で撮影したそうで、同じ俳優として、こんなにワクワクする撮影は他にないんじゃないだろうか、と羨ましく思います!
そしてこの映画で外せないのが渡辺謙さんが出演している事です!サイトー役、すごいです。あのキャスト達の中に入っても全然負けない存在感と渋いかっこよさ、さすがでした。サイトーはコブの依頼主でありながら、任務の完了を見届けるため、夢の中まで同行します。そこでサイトーが致命傷を負い時間が限られてくるために、より緊迫感のある物語になっていくのですが、「約束は死んでも守る」という信頼のおけるかっこいい役でした!
物語のラストシーンは、夢の中か現実かを見分けるためのアイテム「トーテム」の映像です。 最後にコブが戻ってきた世界が本当に現実なのか、はたまた気づかないだけでまだ夢の中なのか、どっちだ!?というところで映像が切れてしまいます。。 昔見たときは、まだ夢の中だったんだ、、と絶望しました笑 が、今見ると、ちゃんと現実に戻ってこれたのではないかと思えました。
ノーラン監督が「大事なのは、コブがトーテムがどうなるのか見ていないこと。」的な事を言ったそうで、その解釈がとてもしっくりきました。 難しい映画だったけど、やっぱりこれはコブの心の変化を描いたお話なんだな、と思えて、設定の辻褄が合うかとか、理解できるかとか、難しいことが気にならなくなりました。
圧倒的な世界観のはもちろん、気持ちの表現も素晴らしい映画でした!
さぁ今回の食べ物は、コブサラダ!なぜこの食べ物をチョイスしたかお分かりですよね??もちろん!主人公の名前がコブだったから!それだけです!(笑
コブサラダは、レストランのオーナーのコブさんが考案したサラダとのことです。 具材は好きなの入れていいらしいです!
まずはゆで卵を茹でておきます。黄身までしっかり固めに茹でます。 茹でてる間にほかの具材を準備します。
サニーレタスを洗ってちぎります。 きゅうり、アスパラ、トマトアボカドを食べやすい大きさに切り、サラダチキンも切っておきます。具材がゴロゴロ乗ってるコブサラダらしく切っていきます。卵も殻をむいて切ります!
そしてドレッシングづくりです。 すりおろしたニンニクと、マヨネーズ、ケチャップ、ヨーグルト、レモン果汁、砂糖、塩コショウをよく混ぜ合わせればOKです!
盛り付けは、サニーレタスを敷き、その上に帯状に具材を乗せます。なんかコブサラダってこうなってるイメージです。(笑
最後にドレッシングをかけて完成です!カラフルで豪華な見た目に仕上がりました!
ニンニクのきいたスパイシーなドレッシングが美味しい!
スライスせず、一口大に具材をカットしているので、それぞれの食感も楽しいです。
ごちそうさまでした。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
今回取り上げた作品はコチラ!
【キャスト】
レオナルド・ディカプリオ、渡辺謙、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、マリオン・コティヤール、エレン・ペイジ、トム・ハーディ、キリアン・マーフィー、トム・ベレンジャー、マイケル・ケイン
【スタッフ】
監督・脚本:クリストファー・ノーラン
音楽:ハンス・ジマー
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
瀬田ミナコ(Acstar所属)
1996年4月3日生まれ 東京都出身
出演作品:映画「ゆずりは」「不能犯」(2018)
今後の公開予定作品:映画「種まく旅人〜華蓮(ハス)のかがやき〜」
その他:共感シアター「KIQ STATION」でキャスターとしても活躍中
Acstar:http://acstar.jp/talent/minako_seta.html
Twitter:@minako_seta
『瀬田ミナコのシネまんぷく』これまでの連載記事はこちらから!
https://moviemarbie.com/special/cinemanpuku_index/
※瀬田ミナコが出演中の「KIQ STATION」アーカイブ動画はこちら!
- 第29回:『海の上のピアニスト イタリア完全版』|どこをとっても名場面。心に残る素敵な物語をカクテルで表現!【瀬田ミナコのシネまんぷく】
- 第31回:『バトルシップ』|チキンブリトー食べながらみんなで観たい映画!【瀬田ミナコのシネまんぷく】