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第116回:『時をかける少女』(06)|二度と戻らない時間が痛くて愛おしい!タイムリープのキーアイテムは「クルミ」!【瀬田ミナコのシネまんぷく】

共感シアターでもお馴染み、女優の瀬田ミナコによる連載コラム。毎回「映画」と「食」をテーマに、ゆるゆるとお届けします!

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■今回の映画:『時をかける少女』(06)

今回は、2006年に公開されたアニメ映画「時をかける少女」です!

細田作品には、なんとなく夏のイメージがあるのですが、特にこの「時をかける少女」は夏になると観たくなる!!!

原作は筒井康隆さんの小説「時をかける少女」。ドラマや映画などこれまでに何度も映像化され、舞台化や漫画化もされており、小説の連載が始まってから50年以上経っているのですが今だに人気の衰えない作品です。

監督は細田守監督、脚本は奥寺佐渡子さん、キャラクターデザインは貞本義行さんです。

今作は原作の20年後の世界を描いており、主人公は女子高校生の紺野真琴。原作で主人公だった芳山和子は真琴の叔母として登場します。

高校二年生の真琴は遅刻したり、テストに苦労しながらも、楽しい学生生活を送っていました。放課後や休みの日には仲の良い男友達、千昭と功介と一緒に遊ぶ毎日。

そんなある日、真琴は理科室で派手に転んでしまい、身体が別の空間を移動するような不思議な体験をします。

そしてその日の帰り道、踏切で大事故に遇い死を覚悟した瞬間、不思議なことに数分前に戻っていたのです!時をかける(タイムリープ)する力を手に入れた真琴は、些細な事でタイムリープしては過去をやり直し、自分の小さな欲を叶え、絶好調な毎日を謳歌するのでした。

今どきの(と言ってももう16年前ですが)女子高校生がタイムリープを手に入れたらどうなるのか?

そんな姿を楽しく描きつつも、繊細な人間関係や恋愛に胸がキュッとなる映画です。

私は原作小説も読み1983年の実写映画も観ていますが、どれも違った良さがあって大好きです!

その二作品と比べると、今作は特に「青春」の要素が強いと思いました。主題歌「ガーネット」の歌詞にも入っている「二度とは戻らないこの時間」というものが、「タイムリープ×青春時代」ですごく上手に描かれています。

せっかく手に入れたタイムリープを本当に些細なことにしか使わないので、(カラオケ時間の延長や鉄板焼きを食べるために数日前の夕飯に戻るなど)すごくもったいない!私ならギャンブルか何かでお金持ちになるのに。(笑)

なんて今は思いますが、もし高校生の私がタイムリープ出来たら、真琴と同じような使い方をするでしょう。友達とカラオケ行ってだらだらするのが最高に楽しかったり、目の前の出来事に必死で後先考えなかったり、友達との関係性が変わるのが怖かったり。びっくりするくらい等身大の高校生がヒロインで、私は共感しまくりでした!

そんななかでも「真琴が千昭からの告白をなかったことにしてしまうこと」これには、すごく共感しました。

恋愛関係じゃない男子二人と女子一人の仲良しトリオが尊すぎて、観ている私も「ずっと三人で野球していて欲しい」と願うくらいだったので、千昭や自分の気持ちに向き合う前に「今の関係が壊れるのが怖い」と思っちゃう真琴の気持ちがよく分かります。

恋愛がどんなものか知らなくて自分の気持ちにも気が付かない、他人の恋愛は応援できるのに自分の事になると臆病になってしまう、そんな若さが愛おしいと同時になんだか胸が痛くて、この映画を観ると「青春を甘酸っぱい」という表現は本当だったんだなとしみじみと感じます。

そして主題歌、挿入歌の奥華子さんの歌が最強です!!

歌詞がすごく良くて映画のテーマが分かりやすく、でも繊細さは残したまま歌になっていて、この歌を聞くだけで映画のシーンが頭に蘇ってきます。

中学生の頃カラオケに行くとこればっかり歌っていたなぁ。

かなり存在感のある挿入歌ですがMVのようになったりせず、ちゃんと映画の内容に厚みを持たせてくれる感じがあり、「竜とそばかすの姫」でも思いましたが、細田守監督の歌の使い方がすごく好きです。

あと!個人的にすごく好きなのが、タイムリープで時が止まっているシーンです。街中がピタッと止まってしまった世界は色あせて見えちょっと怖いし、その停止した街の中で遠い未来では人口が激減していることを聞かされて軽く絶望。明るく爽やかな青春映画を観ていたと思ったら急に様子が変わるのが良いアクセントになっていました!

最後に、登場人物たちがみんな魅力的です。

真琴の声を演じたのは仲里依紗さん、活発なイメージがぴったりでした。

そして千昭と功介がカッコよすぎます。友達と「どっちが好き?」って話で盛り上がったなぁ。

自分の世代の映画になるとつい思い出話ばかりしたくなって、いけませんね(笑)

それでは今回の映画メシ。

クルミの形のチョコレートを作ります!

今作ではタイムリープの装置がクルミの形をしていました。しかもクルミから体に能力をチャージするタイプ。何故クルミなのかは分かりませんがタイムリープに重要なキーアイテムという事で、丸ごと食べられるクルミを作ります。

まずは型を取ります。

型取り用のシリコンゴムを混ぜてクルミに押し付けます。しばらく時間をおいてシリコンゴムが固まったのを確認して外します。

ホワイトチョコレートを湯煎で溶かし、

フードカラーで色付けしてクルミに近づけていきます。

洗って綺麗にした型にチョコを流し込み、ドライベリーを入れて冷やします。

固まったら型から外し、くっつけて球状のクルミ型にして完成です!

あれ?なんだか出来上がった写真を見るとクルミが一つ増えただけの様な変な感じになってしまいました。(笑)

殻付きのクルミを取り寄せてから思いましたが、チョコにする意味あったのでしょうか!?

まあでも殻を割ったりせず、丸ごと食べられるので、私にもタイムリープ能力がチャージされたらいいなと願いながらいただきます!

お味は、、、チョコです!(笑)そのまんま!

ドライベリーの酸味がホワイトチョコと良い相性ですが、結構フードカラーを入れたので若干その味もするような気がします。。

おや、腕に何やら数字が浮き出てきました。。。

ヨシ!宝くじ買いに行ってきます!!

ごちそうさまでした。

 

ショート動画も公開中!

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今回取り上げた作品はコチラ

『時をかける少女』(2006)

<キャスト>
仲里依紗、石田卓也、板倉光隆、原沙知絵、谷村美月、垣内彩未、関戸優希

<スタッフ>
監督:細田守
脚本:奥寺佐渡子
原作:筒井康隆
製作:渡邊隆史、齋藤優一郎
製作総指揮:角川歴彦
音楽:吉田潔
制作会社:マッドハウス
配給:角川ヘラルド映画

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瀬田ミナコ(Acstar所属)
1996年4月3日生まれ 東京都出身
出演作品:映画「ゆずりは」「不能犯」(2018)
映画「種まく旅人~華蓮のかがやき~」全国順次公開中!!
その他:共感シアターでMCやコメンテーターとして活躍中
Acstar:http://acstar.jp/talent/minako_seta.html
Twitter:@minako_seta
Instagram:https://www.instagram.com/cinemanpuku_minako/

『瀬田ミナコのシネまんぷく』
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