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第105回:『男たちの挽歌』|謎の露店の食べ物の正体は「腸粉」!美味しそうなシーンから始まる男たちの物語。【瀬田ミナコのシネまんぷく】

共感シアターでもお馴染み、女優の瀬田ミナコによる連載コラム。毎回「映画」と「食」をテーマに、ゆるゆるとお届けします!

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■今回の映画:『男たちの挽歌

今回は1986年の映画『男たちの挽歌』です!

シネまんぷくでも、「名作と言われるちょっと昔の映画」を選んでいこうと思い、4Kリマスター版の公開も控えているこの作品にしました!

「映画の冒頭に謎の食べ物が登場する」という事と「かなり男臭い映画だけど大丈夫?」という前情報だけ聞かされて観始めましたが、、、。

「物凄く男臭い!!!」(笑)

前情報の通り過ぎて笑ってしまいましたが、すごく面白かったです!個人的な感想になりますが全然「嫌な男臭さ」じゃなかったのです!「男臭いのはちょっと苦手」という方も私のように、このいっそ清々しく思えるほどの雄雄しさを気に入るかも知れません。

『男たちの挽歌』は1986年制作の香港映画で、日本では1987年に公開されました。

監督、脚本をジョン・ウーが務め、主役二人をチョウ・ユンファとティ・ロンが演じています。続編『男たちの挽歌Ⅱ』と、前日譚にあたる『アゲイン/明日への誓い』が公開されており、計3本のシリーズとなった他、インド、中国、韓国でリメイク版が作られました。

私が生まれる前の作品ですが、映画界に与えた衝撃がかなり大きかったことが分かります。

香港のヤクザであるホーとその親友マークは、裏社会に名をとどろかせる二人でしたが、台湾にて偽札の取引中、身内の裏切りによりホーが逮捕されてしまいます。

3年後に出所したホーを待ち受けていたのは、落ちぶれた相棒マークと、部下だったはずが権力を握るシン、そして警察官になり自分を憎む弟のキットでした。

足を洗いたいホー。返り咲きたいマーク。ヤクザと兄を憎むキット。しつこい警察を何とかしたいシン。

そんな彼らの物語です。

 

銃撃戦がアツい!

ホーとマークの友情がアツい!

兄弟愛に涙!

 

もうこれ以上の説明はいらない気もしますが、せっかくなのでもう少し詳しく書きます。(笑)

 

まずは銃撃戦!

香港映画というとブルース・リーとジャッキーチェンのイメージが強く、カンフーを使ったアクションシーンを想像していましたが「ガン・アクション」が物凄く良かったのです。

血糊が飛び散る被弾の見ごたえ、スローモーションをうまく使って出る緊迫感、アクション俳優たちの見事な演技!

しかもその素晴らしいシーンがいくつもあり、どんどん盛り上がりが増していくのが良かったです。序盤の銃撃戦でもかなり見ごたえがありましたが、クライマックスでは「凄い」を通り越して「美しい」とすら感じました。

次にホーとマークの友情です。

二人が順風満帆な頃も、仲良くじゃれあったりしていて楽しそうですが、彼らの友情は苦しい状況でこそ、その輝きを増します!

ホーの出所後の再会シーン。落ちぶれた親友に対してあれこれ聞いたりせず、アツいハグ!!それだけですべてを分かり合える二人!!尊いですね。

二人の望む未来は同じという訳ではありませんが、ずっとお互いの気持ちを尊重しているのが良かったです。ホーが弟をとても大切にしていることを理解しているマークが素敵すぎます。

映画を観始めてしばらくはティ・ロン演じるホーが主人公なのかと思いましたが、途中からチョウ・ユンファ演じるマークがカッコよすぎて、どちらが主人公なのか分からなくなってきました。愛嬌のある笑顔が可愛すぎます。

二人とも別の賞ですが主演男優賞を受賞しているのでW主演という事ですね!

最後にホーとキットの兄弟愛について!

仲良し兄弟だったのに今はヤクザと警察官、という設定がもう最高です。

憧れのお兄ちゃんがヤクザだった時のショックも、弟に許してもらえない悲しみも、どちらもよく分かるからこそ、最後にどうなってしまうのかハラハラしました。

クライマックスでは、今あげた3点全てが最高潮を迎え大興奮でした!

爪楊枝を咥えるファッション(笑)や、「女は口出すな」的な雰囲気だったり、ちょっと時代を感じるシーンもあるにはありましたが、物語の核となる部分では時代を超えた普遍的な美しさが描かれていて、素晴らしい映画だったと思います!

それでは今回の映画メシ!

映画の冒頭で、マークが露店で購入し食べていた食べ物。その正体は「腸粉(チョンファン)」という点心の一つです。

具材を米粉の薄い皮で包んだ料理で、香港では朝ごはんに食べることもある一般的なメニューだそうで、レシピを調べてみても、中の具材や火の通し方など様々でした。

今回は映画にも映っていた海老を巻いていきたいと思います。

まずはネギとチャーシューを粗めのみじん切りにします。

次に背ワタを取ったエビを酒蒸しに。

ボウルに上新粉、片栗粉、水を入れてよく混ぜます。

ごま油とお湯を入れてさらに混ぜ混ぜ。

しばらく放置すると片栗粉が沈殿して底に溜まってしまうので、こまめに混ぜます。

卵焼きフライパンに薄く生地を伸ばし、ある程度火が通ったら具材のエビとネギを端に乗せます。

破れないように注意しながら具材を生地で巻いていきます。

今度はタレづくり!映画ではタレなんか付けていませんでしたが、あった方が合った方が絶対おいしいので作ってみました!

醤油、オイスターソース、砂糖、ごま油、水、ラー油をボウルに入れてよく混ぜます。

腸粉に刻んだチャーシューと小葱を散らし、タレをかけて完成です!!

映画よりちょっと豪勢になりました!美味しそう!17.18.19.20.21.34.35.36.

ハサミで食べやすい大きさにカットしていただきます。1.2.31.32.33

米粉の生地がモチモチで、つるんとしていて、病みつきになる食感!30.29.28.27.

醤油ダレがナイスマッチです。海老はプリプリで、味だけでなく食感がとても美味しい料理でした。

タレ次第であっさりした主食にも、濃い味のおかずにもできそうな腸粉。パクチーを入れたエスニック風も美味しそうです(^^)

ごちそうさまでした!0.

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今回取り上げた作品はコチラ!

【キャスト】
チョウ・ユンファ,ティ・ロン,レスリー・チャン

【スタッフ】
監督・脚本:ジョン・ウー
製作:ウォン・カーマン
製作総指揮:ツイ・ハーク

 

『男たちの挽歌 4Kリマスター版』
2022年4月22日(金)新宿武蔵野館、グランドシネマサンシャイン池袋ほか 全国順次ロードショー
公式サイト:https://banka-movie.com

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瀬田ミナコ(Acstar所属)
1996年4月3日生まれ 東京都出身
出演作品:映画「ゆずりは」「不能犯」(2018)
映画「種まく旅人~華蓮のかがやき~」全国順次公開中!!
その他:共感シアターでMCやコメンテーターとして活躍中
Acstar:http://acstar.jp/talent/minako_seta.html
Twitter:@minako_seta
Instagram:https://www.instagram.com/cinemanpuku_minako/

『瀬田ミナコのシネまんぷく』
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