第102回:『フォレスト・ガンプ/一期一会』|親友ババの夢をかなえた「エビ漁」にちなんで海老料理尽くし!【瀬田ミナコのシネまんぷく】
共感シアターでもお馴染み、女優の瀬田ミナコによる連載コラム。毎回「映画」と「食」をテーマに、ゆるゆるとお届けします!
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■今回の映画:『フォレスト・ガンプ/一期一会』
今回の作品は!4Kニューマスター版の公開を記念して『フォレスト・ガンプ/一期一会』です!
主演のトム・ハンクスといえば数多くの映画に出演する名優ですが、私はこのフォレスト・ガンプのイメージが一番強いです。ちょっと抜けたところもありつつ、一途に人を愛するこの役を完璧に演じていて、本当にトム・ハンクスが演じてくれてよかったと思える大好きな作品です!
映画『フォレスト・ガンプ/一期一会』は1994年の映画で、原作はウィンストン・グルームの小説です。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』シリーズのロバート・ゼメキスが監督を務め、第67回アカデミー賞では作品賞、主演男優賞を含む6部門を受賞しました。
物語の主人公は、小学校入学前に知能指数が低いと言われ、背骨が曲がっていたことから特殊な装置を付けないと歩くことのできない男の子「フォレスト・ガンプ」。学校でもいじめられたり馬鹿にされたりするフォレストですが、母親や友達のジェニーと共に過ごし、優しい青年に育ちます。あるきっかけから装置なしで走れるようになったフォレストは、ものすごい脚力を持っており、その足の速さから大学のアメフトチームに入ることに。その後、戦争へ行ったり、卓球を極めたり、エビ漁を始めたり、様々な経験をしていきます。そんなフォレストの人生と、一途にジェニーを愛し続ける姿を描いた作品です。
観ているうちにどんどん心が綺麗になっていくような映画でした。フォレストの周りには彼を馬鹿にする人も沢山いたけれど、それ以上に愛が溢れていて、なんども優しい気持ちになれました。「愛とはなんなのか」という事がテーマの一つになっていますが、フォレストはずっとその答えを知っていたし、その愛を周りの人に与え続けていたように思います。
「成功したい」とか「お金持ちになりたい」とか、もしくは「将来は何になりたい」みたいな気持ちは、よく言えば向上心ですが、見方を変えれば煩悩でもあります。フォレストにはこういった気持ちがなく、流れに身を任せて生きていて、すごく羨ましく感じました。本人は無自覚ですが、悟りを開いたようなその生き方は、私の様な欲まみれの人間からすると(笑)、なんだか尊く思えます。
物語の後半、走ってアメリカを横断していたフォレストに信者の様な集団が出来てしまったのにも納得でした!前にこの映画を観た時にはジェニーの事を酷い人だと思ったのを覚えています。
一途に愛してくれるフォレストに対して、中途半端に優しくしては姿を消し、気持ちをはぐらかすのを見てモヤモヤしていたのです。ところが今になって映画を観なおしてみると、びっくり!ジェニーに共感しまくりで胸が苦しくなりました。幸せを探し求めてあっちに行ったりこっちに行ったり。頑張っているのに傷ついて苦しんで、なんだか自分を見ているような気持ちにさせられます。フォレストと対照的な生き方だけど、最後には「愛」が何なのか自分なりの答えを見つけたようで本当に良かったです。ジェニーとフォレストの話だけで何度泣いたことか。
ちなみに私が一番好きなシーンは、フォレストがジェニーを見てニッコリした後、彼氏を見てしかめっ面になるシーンです。わざと表情を変えているのではなく、素直が故に自然に顔が変わっちゃう感じがすごくチャーミングでした!親友ババと、軍にいたころの上司であるダン中尉についても書きたいのですが、、、、止まらなくなるのでちょっとだけ。
フォレストが軍に入って仲良くなったのがベンジャミン・ブルー。ババと呼ばれる彼はエビ漁師の家の子でエビが大好き!戦争が終わったらフォレストと船を買いエビ漁を始める約束をします。ダン中尉は、ベトナム戦争で名誉の死を遂げるはずが、フォレストに助けられたがために足を失って生き残り、それから荒れきった生活を送っていました。
この二人もフォレストにとってかけがえのない人になっていくのですが、これまた涙なしには見れません!
本当に最初から最後まで心に残るシーンが沢山で、何度も泣いちゃうのですが、無理やり泣かされるのではなく「心がジーンと温かくなって、ちょっとだけ涙がこぼれちゃう」感じです!私もジェニーやダン中尉と同じように、フォレストの姿を見て「愛とは何なのか」を少しだけ理解できたような気がします。
あと、アメリカの歴史に詳しければ、さらにこの映画が楽しいはずです!1950年代から1980年代のアメリカで、実際に起こった出来事を再現したシーンも多く、絶妙にフォレストが関わっているのがすごく面白いです。私も「もっと勉強してから観ればよかったな」と思うし、逆にこれから知りたいとも思いました。
それでは映画メシに行きたいと思います!
今回は親友ババを想って海老料理!
ババの海老料理といえば『フォレスト・ガンプ』をテーマにしたレストラン「ババ・ガンプ・シュリンプ」が有名です。東京、大阪、そしてバリにも店舗を構えるこちらのお店。私もいつか行ってみたいなぁ(^^)
映画の中に「エビはどんな料理にしてもう旨い」という会話があったので今日は色んな調理法でいただきます。エビのビスクスープとカクテル・シュリンプ、そしてポップコーンシュリンプ!
まずはカクテルシュリンプ。
殻の上から背ワタを取り出し、コンソメと塩入のお湯で茹でます。
海老に火が通ったらザルに開けて、冷水で洗った後殻を剥きます。
ワサビ入りのソース(本当はホースラディッシュという西洋わさびを使うらしい)とレモンを添えてお皿に盛り付けて完成です。
お次はビスクスープ!生のまま背ワタと殻を取り除き、身と殻を別にしておきます。
セロリ、人参、玉ねぎ、にんにくを薄切りにします。
フライパンにオリーブオイルとバターを熱し、にんにくを入れて油に香りを移していきます。
次に殻を炒めます。(有頭海老が良かったのですが売ってなかったので今回は殻のみで作っていきます。)
しばらく炒めて良い香りがして来たら、海老の身を加えてさらに炒めます。色が変わってきたら酒を加えて蒸し焼きにして火を通します。
身だけ取り出してフライパンに野菜を投入!
しんなりしてきたら、トマト缶と水、塩コショウを加えて煮込んでいきます。
少し冷ましてからミキサーにかけ、ザルで濾します。
生クリームと海老の身を加えて温めれば完成です!
最後にポップコーンシュリンプです。
こちらは冷凍のむきエビを使いました。水気をふき取り衣をつけて、油で揚げるだけ!
オーロラソースと、ハニーマスタードソースを用意しました。
海老尽くしの完成です!
シンプルなカクテルシュリンプは見た目も華やかで良いですね!
さっそくいただきます!
ソースをたっぷりつけて口に入れると、、、。
か、辛い!!ワサビとおろしにんにくの刺激にびっくり。でもプリップリのエビにぴったりな刺激ですごく美味しいです!
ビスクスープはエビの頭が入っていないので、香りがしないのではないかと心配していましたが、ちゃんと香ってます!やや薄いけど!(笑)
さっぱりしたカクテルシュリンプと同じエビ料理とは思えないほど、クリーミーな味になりました。
そして安定のポップコーンシュリンプ。これはもう、手が止まりません。何個でも食べられる美味しさ!
映画の中でババが言っていた通り、エビは本当に何しても美味しい!
今回は洋風なものばかり作りましたが、和食にも中華にも、エスニックでも大活躍のエビ。
フォレストたちがエビ漁で大当たりするのも納得の需要です。
ごちそうさまでした!
【お知らせ】瀬田ミナコ、YouTube始めました
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今回取り上げた作品はコチラ!
【キャスト】
トム・ハンクス,サリー・フィールド,ロビン・ライト,ゲイリー・シニーズ,ミケルティ・ウィリアムソン ほか
【スタッフ】
監督:ロバート・ゼメキス
脚本:エリック・ロス
原作:ウィンストン・グルーム『フォレスト・ガンプ』
製作:ウェンディ・フィネルマン、スティーヴ・ティッシュ、スティーヴ・スターキー
音楽:アラン・シルヴェストリ
撮影:ドン・バージェス
編集:アーサー・シュミット
配給:シンカ
公式サイト:https://synca.jp/forrestgump/
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瀬田ミナコ(Acstar所属)
1996年4月3日生まれ 東京都出身
出演作品:映画「ゆずりは」「不能犯」(2018)
映画「種まく旅人~華蓮のかがやき~」全国順次公開中!!
その他:共感シアターでMCやコメンテーターとして活躍中
Acstar:http://acstar.jp/talent/minako_seta.html
Twitter:@minako_seta
『瀬田ミナコのシネまんぷく』
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