『人と仕事』コロナ禍の現代日本を語り尽くす!公開記念特別番組レポート!
コロナ禍の現代日本を語り尽くす!
『人と仕事』
公開記念特別番組レポート!
『新聞記者』(19)、『パンケーキを毒見する』(21)など、話題作を世に送り出しているスターサンズ・河村光庸エグゼクティブプロデューサーが企画、有村架純と志尊淳という、名実ともに今最旬の2人を迎え、コロナに打ちひしがれた日本の職場で働く、「エッセンシャルワーカー」と呼ばれる保育士、介護福祉士などの人々、その他、声なき仕事人達の現状をレポートする『人と仕事』。監督は、『さんかく窓の外側は夜』の森ガキ侑大。二人の俳優が、決して役ではなく、一仕事人として、現代社会と向き合い、仕事の意味を再発見し、私たちが生きて行く上で切っても切り離せない仕事とというものの価値を、改めて見出していく。
この度、 映画の公開を記念して、森ガキ監督、てぃ先生ら豪華ゲスト5名による、「コロナ禍の現代日本」を語り尽くす特番が「共感シアター」にて生配信された。
番組では、本作でメガホンをとった森ガキ侑大監督の他に、映画にも出演している登録者数50万人の保育士YouTuber・てぃ先生やホストクラブ/飲食店 経営者の手塚マキ氏、政治経済アナリストの古賀茂明氏、さらには弁護士でありタレントとしても活躍する三輪記子氏という、エッセンシャルワーカーから弁護士、映画界から政界まで、各界から豪華ゲストが集結!映画『人と仕事』の魅力と面白さに迫ると共に、コロナ禍に見舞われたこの2年間のニッポンについて語り尽くした。
■それぞれの感想!
まずはそれぞれが映画を観た感想を語った。てぃ先生は「すごく考えさせられる。面白い、楽しいじゃなく、今後の自分の人生や周りの環境を知って、どう行動するか考えさせられました」と話す。手塚氏はたくさんの職業が登場する本作だが「”役者”という仕事と”映画”の価値を、この映画を通じて一番感じました。」と、さまざまな仕事への取材を通してこの映画を完成させた作り手へのリスペクトを感じたという。それに対して森ガキ監督も「どうやってゴールに持っていくか胃が痛かったけど、有村さんと志尊さんが皆さんと出会って、変わり、ゴールが見えた。化学反応で作り上げました。」と話す。古賀氏、三輪氏もそれぞれの感想を熱く語った。
■開始40分の徹底討論!!
それぞれの挨拶と感想を終えると、「仕事とは何か」それぞれの立場や映画の中身に触れながら徹底討論が繰り広げられた。てぃ先生は「給料の引き上げが問題になっているけど、そうじゃない。保育士の仕事の負担の問題であって、働いた負担に対する対価が低いことに保育士は不満を持っているんです。給料をあげればいいというわけではない」と保育士の労働環境について言及。古賀氏も映画に登場する若い働き手たちを見て「今は若い人が色々と考えて、悩みながら生きているんだ」と感じたという。「どんな人でも仕事を通じて、自分が生きる意味を感じながら働くことが支えになるはず」と古賀氏なりの仕事論に対し、手塚氏は「仕事は社会に対する貢献にもつながっていて、そこで自分のアイデンティティや承認欲求が満たされていけば、社会は健全に回っていくと思う。そういった意味でもこの映画は考えさせられるいい映画だと思いますね」と仕事が社会との繋がりを作るという考えを口にした。
さらに若い世代の学ぶ環境や子育ての苦労について、てぃ先生は「結局は選挙ですよね。若い世代にお金をかけたって票がとれないから、今まで高齢者向けの政党が選ばれてきたんですから」と選挙にまで話が広がっていく。母親である三輪氏も「生活に余裕がないのはお金の問題だと思うんですよ。子育て世代にお金が入ってくるような政策があれば、親の資力に頼らず誰でも大学にだっていけるけど、余裕がないから世の中のことに目が向かない。そういう意味でも、この映画を見て世の中のことをもっと考えないといけないと考えました」と、この映画が世の中に目を向けるきっかけになったという。
保育の話から若者の生き方、そして選挙や政治の話まで、さまざまな議論を呼ぶ映画だということが伺える。
■『人と仕事』ここが気になるシーン!!
このコーナでは、ゲストそれぞれが映画『人と仕事』のおすすめシーンや心に残る印象的なシーンについて語った。てぃ先生は有村が子供たちとお散歩をするシーンを挙げる。子供に囲まれる有村の姿を見て「世の中の人から人気の人は子供にも人気なんだなと。子供にもちゃんと伝わるんだなあと思ったのが印象的でした」と保育士の目線で印象的なシーンについて語った。手塚氏は風俗嬢の方がインタビューで語っていたことが、コロナとは関係なく普段からある分断を表しているという。「お客さんから言われた心ないことを普通に、さらっと喋っていた。コロナじゃなくても普段から言われてるんだなと感じましたね。」と印象深いシーンを語る。
三輪氏が気になったのは有村が落花生の収穫体験の中で「私たちの仕事と似てる」と口にするシーン。「どんな仕事もどこかで似ている。似ているにも関わらず、上下や良し悪しを作って差別が生まれていると感じました。有村さんが心から『似てる』といったのが印象的で、この映画全てをを表しているんじゃないかと感じました。」と 心に残る有村の一言について語った。古賀氏は、児童養護施設から社会に出る青年の覚悟が印象的だったという。
■監督やゲストの皆さんへの質問コーナー
続いて、森ガキ監督を中心に各ゲストが質問に答えるQ&Aコーナーに。まずはてぃ先生から「僕の出演料は?」と聞かれ、監督は「河村さんから大量にもらってください笑」と苦笑い。それに対して、てぃ先生は「(制作中止になった劇映画)『保育士T』の制作に回してもらってもいいですよ」と笑いながら返した。
手塚氏への「志尊さんと、話してみてどうでしたか?」という質問に「肝が据わってて度胸があり、浮わついた感じがしなかった」と手塚氏が答えると、森ガキ監督からは「手塚さんのことを調べて、下準備をしっかりしていた」との撮影秘話が語られた。「質問事項を揃えてきていたし、自分がやっていることを説明しないでもう一歩先の話ができたのは好感を持てた」とインタビューを受けた手塚氏から見た志尊への印象も語られた。
森ガキは監督は一番心に残るエピソードについてを聞かれると、「児童養護施設の子供が明日社会に出るときに、もう失敗できない、帰って来れないという覚悟があり、同年代の人の顔つきとは全然違っていた。生きるエネルギーを感じました。」と思い入れの深い子供たちの姿を振り返った。
他にも「仕事としてドキュメンタリー映画と劇映画、どっちを作りたいか」「深夜のゲリラインタビューはどういう目的?」など視聴者からの多くの質問に森ガキ監督が中心となって答えた。
番組の終わりには、森ガキ監督から「出会った人たちの言葉を、有村さんも志尊くんも僕自身も感じることができて、この映画は今しか作れない映画になったと実感しました。自分たちが世の中に溶け込んで、プライドを持っていると発見できたと思っています。なので皆さんが共感できる内容が入ってるし、コロナをきっかけに皆さんが考え直すきかっけになってくれたらと思います。今日は皆さんありがとうございました。」と挨拶があり、番組は締めくくられた。
映画『人と仕事』は大ヒット公開中。
【放送概要】
番組名:映画『人と仕事』公開記念特番 浮き彫りになったニッポンの問題スペシャル!
日 時:10月15日(金) 21:00~
出 演:てぃ先生(保育士)、古賀茂明(政治経済アナリスト・元経済官僚)、手塚マキ(ホストクラブ/飲食店経営者) 、
三輪記子(弁護士)、森ガキ侑大監督
司 会:伊藤さとり
視聴リンク: 共感シアター: https://bals.space/theater/251/
YouTube : https://www.youtube.com/watch?v=sjzFeFUVCH0
【キャスト】
有村架純 志尊 淳
【スタッフ】
監督:森ガキ侑大
企画・製作・エグゼクティブプロデューサー:河村光庸
製作:堀内大示 森田圭
プロデューサー:長井龍 小松原茂幸 花田聖
音楽:岩代太郎
編集:鈴尾啓太
編集助手:藤井遼介
撮影:森ガキ侑大 Junpei Suzuki 西山勲 佐野円香 森 英人/小松原茂幸 山崎裕
録音:森英司 黒木禎二
歌:吉田美奈子& W.I.
作詞:土城温美
制作:スターサンズ
配給:スターサンズ/KADOKAWA
製作:『人と仕事』製作委員会
(C)2021『人と仕事』製作委員会
公式サイト:https://hitotoshigoto.com/