ニコラス・ケイジの、ニコラス・ケイジによる、ニコラス・ケイジファンのための 映画の公開日が判明!
ニコラス・ケイジの新作、『The Unbearable Weight of Massive Talent(原題)』が、2022 年 4 月 22日に全米で公開されると DEADLINE が報じた。
ダニエル・デイ=ルイスとジュリエット・ビノシュ共演の『存在の耐えられない軽さ』の原題『The Unbearable Lightness of Being』にかけたようなタイトルで、日本語にすれば「とんでもない才能の耐えられない重さ」というような意味になる。本作はサターン・フィルムズが製作、ライオンズゲートが配給を務めている。サターン・フィルムズはケイジが立ち上げ、『ナショナル・トレジャー』や『バンコック・デンジャラス』、『ノウイング』などのニコケイ映画を数多く作ってきた映画製作会社だ。
本作では、ケイジは自分自身、つまりニコラス・ケイジの役を演じる。ただし、創造性と金の枯渇に苦しんでいるという”架空”の設定でだ。とは言え、ケイジは実際に浪費家として知られているので、ほぼ本人そのままと言っても良いのかもしれない(創造性の枯渇についてはともかく)。本作はメタなアクションコメディで、主人公ニコラス・ケイジは 100 万ドルというギャラにつられ、自身の大ファンであるメキシコの麻薬王の誕生パーティに出演する羽目になるというストーリーになっている。そして CIA にリクルートされた彼は、愛する妻と娘を麻薬王から守るため、これまでに演じた映画の様々な役柄を使い分けなければならない……。
聞いているだけでクラクラするような内容だが、直近の『マンディ 地獄のロード・ウォリアー』や『カラー・アウト・オブ・スペース -遭遇-』などのカルト的作品を観た方々にはお馴染みの味と言ったところだろう。監督は『恋人まで 1%』のトム・ゴーミカンが務め、ケイジの他に『マンダロリアン』のペドロ・パスカル、『ガールズ・トリップ』のティファニー・ハディッシュなどが出演する。
主演俳優がこれまでの出演作で演じた役柄をセルフオマージュすると聞くと思い出すのは、デビッド・ロウリー監督、名優ロバート・レッドフォード主演の『さらば愛しきアウトロー』だ。『明日に向って撃て!』や『コンドル』など、往年のレッドフォード映画へのオマージュを凝らし、そして同作を最後にレッドフォードは俳優業を引退してしまった。ケイジは数年前から監督業に専念したいという願望を口にしているだけに、本作を最後の出演作にするつもりなのではと不安がよぎるが、最後にふさわしい内容であるのも事実。日本公開は未定だが、続報を待とう。
Lionsgate Dates Nicolas Cage Satire ‘Unbearable Weight Of Massive Talent’ & Kingdom Story Movies