【第33回東京国際映画祭】沖田監督「寂しさは白雪姫の7人の小人をイメージした」『おらおらでひとりいぐも』舞台挨拶レポート!
女優田中裕子15年ぶりの主演映画
『おらおらでひとりいぐも』
東京国際映画祭舞台挨拶レポート!!
本日11月3日(火)に第33回東京国際映画祭で上映された『おらおらでひとりいぐも』の舞台挨拶が行われた。監督の沖田修一、脚本家の宮藤官九郎、作品に出演している青木崇高が登壇した。
まず司会者より「ロンリネス2」と紹介された青木さんは「ロンリネス2の青木崇高です。マスクで皆さんの表序全ては拝見できないんですけど、マスクの下はほっこりした表情になっていると思います。今日はありがとうございます。」と挨拶。
同じく「ロンリネス3」と紹介された宮藤さんは「ロンリネス3を演じました宮藤です。今日ロンリネス1がいないんで、ロンリネスが足りないんですけど(笑)ありがとうございます。」と会場の笑いを誘った。
本作の監督を務めた沖田監督は「今日は本当に大きなスクリーンでたくさんの人に見て頂いて本当に感謝しています。」と映画を見てもらえた喜びを語った。
本作は女優田中裕子の15年ぶりの主演作ということで話題になっているが、その田中裕子との共演の印象を聞かれると宮藤さんは「昔からドラマや映画で見ている女優なので、緊張してたんですけど、現場に行くとあのセットに田中さんが座ってて、もう桃子さんがいるっていう感じで、衣装も同じなので4人組みたいになってましたね。」とその印象を語った。
青木さんも「コタツに入ったり、お茶飲んだりしてる佇まいが本当に桃子だった。」と女優・田中裕子というよりも本作の主人公「桃子」と接している感覚だったと語った。
司会者から撮影時の印象的だったエピソードを聞かれると、青木さんは「最初台本をいただいて面白いなって思ったんですけど、どんな衣装着るんだって思ったんですよね。心の声の衣装だから黒タイツとか黒子の漢字をイメージしてたんですけど、実際行ったら馬鹿でかいサイズの桃子さんの衣装が用意されてましたね。そしたら宮藤さんも濱田くんも同じっていう。」と桃子と同じ衣装を着るということに衝撃を受けたというエピソードを語った。
これについて沖田監督は「桃子さんと同じ服を着るのが一番自然で分かりやすいのかなって思ったのでそうしました。男の人がみんな同じあの衣装を着てる面白さもあるなって思って。」
また「寂しさ」を演出するにあたって工夫した点を聞かれると沖田監督は「イメージしてたのは白雪姫の7人の小人みたいなイメージ。桃子さんの孤独を表現するための役だった気がして、彼らがいなくなったときに、桃子さんの寂しさが際立てばいいなと思いました。」と語った。
最後に登壇者3人から一人ずつ挨拶。
青木「本当にごらんなってくださってありがとうございました。映画館で映画を見るって楽しいなって思いますし、こういう状況ですけど、みんなで笑いながら見られる日がまたきたら嬉しいなって思います。また皆さんと会える日を楽しみにしてます。」
宮藤「寂しさという役に選ばれたことを誇りに思います。この3人しかいないですからね、寂しさを演じられる日本人は。寂しさをやらしてもらったっていうのは。概念ですからね。ありがとうございます。」
沖田「この映画でこうやって上映して、見てもらったお客さんの前に立つのが初めてで、いろいろある中で本当に奇跡みたいな。これだけの人に見てもらえて、上映できたのが感無量です。6日から映画公開なんですけど、一人でも多くの人に見てもらえたらと思います。今日は本当にありがとうご合いました。」
こうして舞台挨拶は締め括られた。映画『おらおらでひとりいぐも』は11月6日より公開。
【ストーリー】
75歳の桃子さんは、突然夫に先立たれ、ひとり孤独な日々を送ることに。しかし、毎日本を読みあさり46億年の歴史に関するノートを作るうちに、万事に対してその意味を探求するようになる。すると、彼女の“心の声=寂しさたち”が音楽に乗せて内から外へと沸き上がり、桃子さんの孤独な生活は賑やかな毎日へと変わっていく。
【キャスト】
田中裕子、蒼井優、濱田岳、宮藤官九郎、青木崇高 ほか
【スタッフ】
監督・脚本:沖田修一
映画公式HP:https://oraora-movie.asmik-ace.co.jp/
東京国際映画祭公式HP:https://2020.tiff-jp.net/ja/
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