MOVIE MARBIE

業界初、映画バイラルメディア登場!MOVIE MARBIE(ムービーマービー)は世界中の映画のネタが満載なメディアです。映画のネタをみんなでシェアして一日をハッピーにしちゃおう。

検索

閉じる

本日公開!!『狂武蔵』公開初日記者会見レポート!

77分ワンカット・ワンシーンの衝撃!
幻のアクション映画が9年の時を経てついに完成!
『狂武蔵』
公開初日記者会見レポート!!

『狂武蔵』は、本日公開初日を迎えたが、新型コロナウィルスの影響で、新宿武蔵館では対面での初日舞台挨拶が行えず、監督のスタジオで会見が開かれた。主演の坂口拓は、「本当に今日の日を迎えられて嬉しいです」と挨拶。『キングダム』のアクション監督でもある本作監督の下村勇二は、本作について「エンターテイメント的な映画ではないので、普通のアクション映画として見に来られると裏切られると思います。戦いを通して坂口拓の生き様が映し出されているので、それを見て色んなことを感じて、感動すら覚える。勇気をもらえる映画」と説明した。

坂口は、「『相手に対して思いやり、リスペクト、怪我をさせない。』この3つを守れば、僕は映画の中で殺し合いをしてもいいと思っている」とのことで、「本来はアクションマンが実際に役者さんを狙って刀を振るということは、怪我に繋がるのでしないけれど、それを1年かけて、『顔や目、喉、頭、体、好きなところを狙って来い』という練習をさせました。『キングダム』の撮影でも、『よーい、スタート』でスタントマンの人たちが全然斬りに来なかった時は、僕はただ立っていた」と坂口が話すと、下村監督も、「彼は、本気でかかって来られないと避けないんですよね。受けないんですよ。スタントマン達には、『彼を殺してもいいから本気でかかれ』と指示を出した」と付け加えた。

77分部分の撮影した後の精神的ダメージを聞かれた坂口は、「ボロボロになって、役者の方を引退しました。リアリズムアクションは見ているお客さんには伝わらないんです。」と当時の心境を吐露。下村監督も、「『RE:BORNリボーン』の前は、彼が何をやっているのかわからない時もあった。時代の先に進んでいたのかもしれないが、リアリティアクションは当時にそぐわなかった」と同意。坂口は、「(自分が役者を狙う時は相手を怪我にさせないために立ち回りを覚えるが、自分を狙わせる時は)立ち回りを覚えないというのは、みんな理解しない。『狂武蔵』がその集大成だった。お客さんに伝わらなければ、自己満足で終わってしまう。アクションマンが、僕と実際にアクションシーンで絡んでみて、『ただの乱暴の人じゃなくて、アクションの人間なんだだとわかる』という感じだった。」と当時を振り返る。

下村監督も、「坂口は意外と怪我させないんです。こう見えて、意外と相手にも合わせる」と証言。坂口は、「リアリズムアクションは、見た感じはただの暴れん坊に見える。役者を一度引退して、軍事格闘をやるようになって、ウェイブという技を手に入れて、リアリズム×ウェイブになって、進化したので、そこでやっと皆が理解してくれた。リアリズムアクションというものを、YouTubeで見ている人と一緒に作り上げていける道になってきた」とこれまでの道のりについて語った。以前はまだこの映画を客観的に見れないと言っていたが、「もう今は見れます。当時は見ると吐いたりもしましたし、嫌な思い出しかなかったんですが、皆さんの想いで復活したので、今はへっちゃらです。」と話した。

下村監督はちょうど3年前の2017年8月に公開された坂口拓俳優復帰作の『RE:BORN』を監督し、アクション監督を務めた昨年公開の『キングダム』でも坂口拓とタッグを組んだ。のちに本作のプロデューサーになる太田に、9年前に撮影してお蔵入りになっていた『狂武蔵』を世に出さなくてはいけないと涙ながらに語った。「今覚えば、なぜ語ったのかわからないのですが、太田Pとは、10代の時にアクションクラブで同期だったです。彼が先に辞めてしまって、当時まだ携帯がなかったので、連絡先もわからず、約30年ぶりに『RE:BORN』をきっかけに再会したんです。『RE:BORN』、坂口拓のことを熱く語って、眠っている『狂武蔵』をなんとかしたいと語って、彼が僕の気持ちを汲んでくれて、権利を買って、復活させようと一緒に動いてくれました。」と本作完成の原動力となった熱い想いを語った。

音楽と効果音と血のCGを足すための予算をクラウドファンディングで募った際は、下村監督は「追撮(追加撮影)することは最初考えていなかったので、この映像をどうやったら世に出せるか考えた。心情はセリフでは説明されていないので、バケモンが戦っているドキュメンタリーとして、アニマルプラネットとか『アース』みたいにナレーションを入れて、心情はナレーションで説明したら面白いんじゃないかという話をしていた」と驚きの事実を話した。

クラウドファンディングで予想以上の資金が集まったので、下村がアクション監督を務め、坂口がラスボス・左慈を演じた『キングダム』主演の山﨑賢人が、2人の想いを聞き、出演を快諾し、昨年3月23日と24日に追撮を敢行。「77分部分の台詞は一個も決め事がなくて、しゃべりたかったらしゃべればいいということだった」とのことで、下村監督が、「台詞の量としては(クレジットとしては二番手の)賢人君の方がしゃべっている」とツッコミを入れる場面も!

下村監督は、クランクアップの瞬間のことを聞かれ、「カメラマンの長野(泰隆)さんしかり、9年前のスタッフもいたので、最後のカットを撮る時に異様な緊張感があった。OKをかけるのは僕じゃないですか。これで『OK』と言ったら9年間の全てがクランクアップするというすごい緊張感があると同時に、坂口拓の表情やいろんな方の表情を見た。今までの映画では経験したようなことがないような感覚。山﨑君は先にアップしていたけれど、最後を見届けようとずっと近くにいて見てくれていたのが嬉しかった」と回想。

坂口は、「俺も緊張感を感じてて、『カット』で終わった時は、俺も振り返って現場をちょっと離れた。77分間戦い抜いた俺が偉いんじゃなくて、カメラマンの長野さんやスタッフや絡んでいた(アクションチーム)ZEROSのメンバーが俺よりもすごいことをやってくれた。付き合ってくれることが嬉しかったし、それが全部終わるんだなと思って、胸に込み上げるものがあった。」と当時を振り返った。

坂口は、『狂武蔵』と坂口拓を1人でも多くの方に知ってもらうために、「狂武蔵たくちゃんねる」というYouTubeチャンネルを始めたりと、長い年月、宣伝してきた。いよいよ初日を迎えて、「たくちゃんねるの登録者も23万人になりました。リアリズムアクションを育てていって、俳優さんができるやり方じゃないからこそ、自分が役者をやる時は命を削らせてもらって、あともうちょっとしたら引退したいなと思います。次、侍映画ですべてを出し切って、日本の文化伝統を大切に遺したいです。まだ体を張れる年なので、がんばってやりたいなと思います。CG、カット割、ワイヤーを使うアクション映画も好きだけれど、自分はリアリズムと日本人の体を活かして、『すごいな、日本人は』と言われるような映画を作りたい。」と抱負を語った。

映画『狂武蔵』は8月21日(金) から大ヒット公開中。

プリント

【ストーリー】
1604(慶長9)年、9歳の吉岡又七郎と宮本武蔵(坂口拓)との決闘が行われようとしていた。武蔵に道場破りをされた名門吉岡道場は、既にこれまで2度の決闘で師範清十郎とその弟伝七郎を失っていた。面目を潰された一門はまだ幼い清十郎の嫡男・ 又七郎殿との決闘を仕込み、一門全員で武蔵を襲う計略を練ったのだった。一門100人に加え、金で雇った他流派300人が決闘場のまわりに身を潜めていたが、突如現れた武蔵が襲いかかる。突然の奇襲に凍りつく吉岡一門。そして武蔵 1人対吉岡一門400人の死闘が始まった!

出演:TAK∴(坂口拓)、山﨑賢人、斎藤洋介、樋浦勉
監督:下村勇二
原案協力:園子温

配給:アルバトロス・フィルム
©2020 CRAZY SAMURAI MUSASHI Film Partners
公式サイト:https://wiiber.com/

大ヒット公開中