【海外エンタメニュース】『ムーラン』が劇場公開断念。Disney+での提供へ
新型コロナウイルスの影響で度重なる公開延期が発表されていた『ムーラン』だが、この度全米での劇場公開を断念することが決定になったようだ。Disney+より9月4日から配信が始まるようだ。
毎作品大ヒットをたたき出しているディズニーアニメの実写化映画作品。昨年の『アラジン』、『ライオン・キング』に続き大ヒットが期待されていた『ムーラン』だが、アメリカでは依然新型コロナウイルスの拡大が広がっている。未だに多くの映画館が閉鎖されている状態だ。ここまでの大作が劇場公開を断念するというのは、他社にも少なからず大きな衝撃を与えるだろう。
『ムーラン』はディズニーが持つ配信サービスDisney+で配信が開始されるとのことだが、これはいつでも観れるというものではなく、レンタル作品扱いになり、Disney+の月額料金とは別で料金が発生するとのこと。全米での料金は約30ドルだ。あくまで全米での価格になるため、ほかの国ではどうなるかは今のところ不透明。映画館が再開されている地域での劇場公開はどうなるかは分からないが、ディズニーは他国の映画館事情にかかわらず全米での公開が延期されると、他の国での公開も延期されていたので、恐らく延期となるだろう。なお、Disney+のサービスが開始されていない国や地域では劇場公開を行う予定ともしている。
劇場での公開にこだわり続けるクリストファー・ノーラン監督の『TENET テネット』とは正反対の対応となった『ムーラン』。もしこの方法が成功すれば、今後はこのような配信サービスに直行するような作品も増えてくるかもしれない。とは言ってもこの決断は、自社コンテンツを多く抱え、自社独自の配信サービスを有しているディズニーならではの作戦とも言えるかもしれない。
現状では、同じくディズニー作品の『ブラック・ウィドウ』は特にアナウンスはされていないが、『ムーラン』のやり方で成功したならば、今後もこういう作品が増えてくるだろう。
劇場での公開にこだわる『TENET テネット』が成功するのか、それとも配信サービスでの公開に切り替えた『ムーラン』が成功するのか。この2作品がどんな成績を収めるのかは、今後の映画業界を占う重要な局面かもしれない。