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黒沢清監督最新作『黒牢城』メイキング写真&現場レポート解禁

米澤穂信の同名小説を黒沢清監督が映画化する『黒牢城』が、6月19日より全国公開される。このたび本作のメイキング写真と撮影現場レポートが解禁された。

第166回直木賞、第12回山田風太郎賞、「このミステリーがすごい!」第1位など、史上初となる4大ミステリー賞を制覇した同名小説を原作とする本作。主演に本木雅弘を迎え、菅田将暉、吉高由里子、青木崇高、宮舘涼太、柄本佑、オダギリジョーら豪華キャストが集結する。監督・脚本を手掛けるのは、『スパイの妻』『クリーピー 偽りの隣人』などで国内外から高い評価を受ける黒沢清。黒沢にとってキャリア初の時代劇となる本作は、第79回カンヌ国際映画祭「カンヌ・プレミア」部門への正式出品も決定している。

舞台は戦国時代。有岡城の城主・荒木村重(本木雅弘)は、織田信長に反旗を翻し籠城戦を決行する。城は織田軍に囲まれ、極限状態へと追い込まれていくなか、閉ざされた城内では次々と怪事件が発生。村重は、その謎を解くため、地下牢に幽閉した天才軍師・黒田官兵衛(菅田将暉)の知恵を借りることになる。密室と化した城に潜む黒幕は誰なのか。そして、村重と官兵衛、それぞれの胸中に秘められた“真の目的”とは――。

本作は2025年10月にクランクイン。京都太秦の松竹京都撮影所を中心に、世界遺産・姫路城をはじめ、明石城、篠山城、伊賀上野城、彦根城、東福寺、萬福寺など、国宝・重要文化財に指定される歴史的建造物を巡る大規模ロケが約1か月半にわたって行われた。

今回解禁されたメイキング写真には、本木と菅田が真剣な表情で撮影に挑む姿や、黒沢監督とオダギリジョー、宮舘涼太らが段取りを確認する様子、本木と黒沢監督が談笑するひと幕など、黒沢組ならではの緊張感と結束力が収められている。

本木の撮影初日は、村重と妻・千代保(吉高由里子)が有岡城の一室で語り合う場面からスタート。穏やかな空気の中で始まった会話劇は、信長へ寝返った父を持つ少年・自念(槙木悠人)の乱入によって緊張感を増していく。台本4ページに及ぶ重要シーンに対し、黒沢監督は本木と吉高に細かな立ち位置や動線を指示。数回のリハーサルを経て、2台のカメラによる長回しで撮影されると、現場の空気は一変し、物語の幕開けにふさわしい息詰まる緊張感が生み出された。

圧倒的な存在感で場を支配する本木と、静かな強さを漂わせる吉高。その芝居を見つめながら、自然な感情を引き出していく黒沢監督は、テンポよく撮影を進行していったという。原作について黒沢監督は、「近年読んだ小説の中で最も面白く、自分の手で映画化したいと思いました」とコメント。一方で、「どの現場でも初日はいつもそうです。事前に考えた演出プランが本当に成立しているのか、俳優が生身の人間として心身ともに演じることが可能なのか、それはできないと言われたりしないか、自分は俳優ではないのでいつも不安なのです」と、意外な胸中も明かしている。

翌日以降には、オダギリジョー、宮舘涼太、青木崇高ら“クセ者”揃いの家臣たちも続々と現場に合流。【第一の事件:自念の密室殺人】の検証シーンでは、役へと深く入り込むキャストたちと、真剣な眼差しで準備を進めるスタッフ陣によって、現場全体が独特の緊張感に包まれていたという。

そして11月、ついに菅田将暉が撮影に参加。松竹京都撮影所の第6スタジオに建てられた地下牢セットでは、村重と官兵衛による壮絶な心理戦が撮影された。地面が土のまま残る巨大セットの中、本音と建前が入り混じる膨大なセリフの応酬を、“順撮り”かつ長回しで撮影。緊張感が張り詰める現場で、本木と菅田は互いにぶつかり合うような芝居を展開した。

黒沢監督は、「本木さんと菅田さんの丁々発止のやり取り、楽しかったです。物語上の村重と官兵衛の関係と同じように、どちらかが圧倒したり、反撃したり。お二人の演技合戦は見ものだと思います」と、自信を覗かせている。

撮影終了後、本木は「黒沢監督が思い描いているものに近づくために、スタッフの皆さんが思いを込めて、技術を尽くして、映像に焼き付けようとしている。ある種の緊張感と意義深さをずっと感じていました」と振り返り、「振り返ったら、あの体験は奇跡だったんじゃないかと思うような、京都の地、そして黒沢さんの元でしか生まれ得ない貴重な時間を過ごさせていただきました」とコメント。

一方の菅田も、「知と血と地にまみれ、脳みそフル稼働の撮影でした。対峙した時の荒木村重役の本木さんの瞳が忘れられません」と撮影を回顧。「ほとんど村重としか関わりがなかったので、僕が一番映画を楽しめると思います。完成を楽しみにしています」と期待を寄せた。

最後に黒沢監督は、「初めてのことが多く、何が正しいのかを追求しながらの撮影は、日々大変でしたが新鮮でした。この年齢になりましたけれどもデビュー作のような緊張と興奮と目新しさがありました」と語り、初の時代劇に挑んだ撮影の日々を振り返っている。

『黒牢城』
2026年6月19日(金)全国公開

<ストーリー>
荒木村重(本木雅弘)は暴虐な織田信長のやり方に反発し、籠城作戦を決行する。城は織田軍に囲まれ孤立無援に。城内の血気盛んな家臣たちを抑えながら、村重は妻・千代保(吉高由里子)を心の支えに、城と人々を守ろうと苦心していた。そんな時、城内である少年が殺される事件が発生。その後も怪事件が次々と起こる。容疑者は、密室と化した城内に居る家臣や身内の誰か。城外は敵軍。城内は裏切り者。誰もが疑心暗鬼になっていく中、村重は牢屋に幽閉した敵方の危険な軍師・黒田官兵衛(菅田将暉)と共に謎の解決に挑む。事件の驚きの真相とは―。

出演:本木雅弘、菅田将暉、吉高由里子、青木崇高、宮舘涼太、柄本佑、ユースケ・サンタマリア、吉原光夫、坂東龍汰、荒川良々、渋川清彦、渡辺いっけい、オダギリジョー
原作:米澤穂信「黒牢城」(角川文庫/KADOKAWA刊)


監督・脚本:黒沢清

音楽:半野喜弘

配給:松竹

コピーライト:©米澤穂信/KADOKAWA ©2026映画「黒牢城」製作委員会

公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/kokurojo-movie/