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『キャッツ』が最多ノミネート獲得!!第40回ゴールデン・ラズベリー賞ノミネート発表!!


先日行われた第92回アカデミー賞授賞式は『パラサイト 半地下の家族』が外国語映画として初の作品賞に輝くなど大きく歴史の動いた回となった。その授賞式の1日前、ある賞のノミネートが発表された。全ての映画人がもっとも“貰いたくない賞”、「第40回ゴールデン・ラズベリー賞」、通称ラジー賞のノミネートである。今年のラジー賞はある作品が旋風を巻き起こした。

今年のラジー賞候補は以下の通り。

◇ワースト作品賞
『キャッツ』
『The Fanatic(原題)』
『ハリウッド1969 シャロン・テートの亡霊』
『タイラー・ペリー マデアの家族葬』
『ランボー5/ラスト・ブラッド』

◇ワースト主演男優賞
ジェームズ・フラン 『Zeroville(原題)』
デビッド・ハーバー 『ヘルボーイ』
マシュー・マコノヒー 『セレニティー 平穏の海』
シルベスター・スタローン 『ランボー5/ラスト・ブラッド』
ジョン・トラボルタ 『The Fanatic(原題)』『ワイルド・レース』

◇ワースト主演女優賞
ヒラリー・ダフ 『ハリウッド1969 シャロン・テートの亡霊』
アン・ハサウェイ 『セレニティー 平穏の海』
フランチェスカ・ヘイワード 『キャッツ』
タイラー・ペリー(マデア役) 『タイラー・ペリー マデアの家族葬』
レベル・ウィルソン 『The Hustle(原題)』

◇ワースト助演男優賞
ジェームズ・コーデン 『キャッツ』
タイラー・ペリー(ジョー役) 『タイラー・ペリー マデアの家族葬』
タイラー・ペリー(ヒースローおじさん役) 『タイラー・ペリー マデアの家族葬』
セス・ローゲン 『Zeroville(原題)』
ブルース・ウィリス 『ミスター・ガラス』

◇ワースト助演女優賞
ジェシカ・チャステイン 『X-MEN:ダーク・フェニックス』
キャシー・デイビス 『タイラー・ペリー マデアの家族葬』
ジュディ・デンチ 『キャッツ』
ファネッサ・ピニーダ 『ランボー5/ラスト・ブラッド』
レベル・ウィルソン 『キャッツ』

◇ワースト・スクリーンコンボ
半ネコ人とでも呼ぶべき毛玉たちのあらゆるコンビ 『キャッツ』
ジェイソン・デルーロとCGで去勢された彼の“モッコリ”『キャッツ』
タイラー・ペリーとタイラー・ペリー(またはタイラー・ペリー) 『タイラー・ペリー マデアの家族葬』
シルベスター・スタローンとやり場のない怒り 『ランボー5/ラスト・ブラッド』
ジョン・トラボルタと彼が受けた脚本すべて

◇ワースト・リメイク/パクリ/続編
『X-MEN:ダーク・フェニックス』
『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』
『ヘルボーイ』
『タイラー・ペリー マデアの家族葬』
『ランボー5/ラスト・ブラッド』

◇ワースト監督賞
フレッド・ダースト 『The Fanatic(原題)』
ジェームズ・フランコ 『Zeroville(原題)』
エイドリアン・グランバーグ 『ランボー5/ラスト・ブラッド』
トム・フーパー 『キャッツ』
ニール・マーシャル 『ヘルボーイ』

◇ワースト脚本賞
『キャッツ』
『ハリウッド1969 シャロン・テートの亡霊』
『ヘルボーイ』
『タイラー・ペリー マデアの家族葬』
『ランボー5/ラスト・ブラッド』

◇人命軽視および公共物破損が目に余る作品賞
『Dragged Across Concrete(原題)』
『ハリウッド1969 シャロン・テートの亡霊』
『ヘルボーイ』
『ジョーカー』
『ランボー5/ラスト・ブラッド』

◇名誉挽回賞
ジェニファー・ロペス 『ハスラーズ』
エディ・マーフィ 『ルディ・レイ・ムーア』
キアヌ・リーヴス 『ジョン・ウィック パラベラム』『トイ・ストーリー4』
アダム・サンドラー 『アンカット・ダイヤモンド』
ウィル・スミス 『アラジン』

言わずもがな、全てにおいて評判が最悪の『キャッツ』が9部門最多ノミネート獲得。評判の悪さに違わぬ強さを見せている。先日の授賞式では視覚効果賞のプレゼンターにキャストのジェームズ・コールデンとレベル・ウィルソンが登場し、『キャッツ』の視覚効果を痛烈に皮肉る場面はおおいに笑えたが、ここまで来るなら開き直った方が逆に作品の好感度は上がるかもしれない。

地味に8部門候補入りを果たしたのが『ランボー5/ラスト・ブラッド』だ。2008年に公開された『ランボー/最後の戦場』がシリーズを総括した素晴らしい作品で、綺麗に幕を閉じたと思っていたが、『ロッキー』シリーズ同様に再び蘇ってしまった。しかし、『クリード』のようにうまくはいかず、結果は残念なことに。しかしながら、一部のジャンル映画ファンからは“素晴らしい罠映画”と呼ばれており、ランボーの無慈悲なトラップで手際良く麻薬カルテルを葬っていく様が評価もされている。

ちなみに今回は名誉挽回賞なる部門が設けられており、オスカー賞レースを盛り上げたジェニファー・ロペスやアダム・サンドラー、エディ・マーフィがノミネート。興行収入で結果を残したキアヌ・リーブスやウィル・スミスもこの部門に入った。

毎年思うのはこういうブラックジョーク的な賞が人気を得ているのはアメリカ映画界の素晴らしいところだと思う。今年で40回となるラジー賞だが、その歴史は実は日本アカデミー賞とそんなに差はないのだ。奇妙なラインナップでひんしゅくを買っている日本アカデミー賞よりも、映画ファンとしてはこちらの賞の方が非常に気になるのではないか。日本でもこういう映画賞を開催すれば大いに盛り上がると思うのだが・・・。ゲームファンをバカにしたあの映画をはじめ、他にもあまり評判が良くなかった映画たちも再び脚光を浴びるチャンスかもしれない。

なお、今年度のラジー賞の授賞式は日程がまだ発表されていない。そんなところもラジー賞らしくて良いものだ。