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【第98回アカデミー賞】映画祭ウォッチャー大西Dが振り返る、第98回アカデミー賞で生まれた“記録”とは? 初の快挙、最多記録、そして意外なジンクスまで―― 「記録」から見るオスカーの今

文:大西D(ヒカセン兼業ライター)

 

先週行われた第98回アカデミー賞。ポール・トーマス・アンダーソン監督の『ワン・バトル・アフター・アナザー』が作品賞を含む6冠に輝き幕を閉じた。そこで今回は第98回アカデミー賞で生まれた記録を特集!「記録」という側面から今回のアカデミー賞を振り返っていきます!

◆最低記録・・・
今回のアカデミー賞の米国における視聴者数は約1790万人と報道されている。これは前年比9%ダウンで、この4年間で最も低い数字になっている。なお、アカデミー賞は2029年の、つまり第101回アカデミー賞授賞式より、YouTubeでの無料ライブ配信になる。これは2029年から2033年までの契約で、それ以降どうなるかはまだ分からない。映画界で最も歴史のあるアカデミー賞授賞式が、ネットの無料配信で見れるようになるというのは、中々面白い時代だ。

◆PTAが遂にアカデミー賞を受賞!
今回作品賞を受賞した『ワン・バトル・アフター・アナザー』でポール・トーマス・アンダーソンは監督賞を受賞した。ちなみに彼はカンヌ、ヴェネツィア、ベルリンという世界三大映画祭でも監督賞を受賞しており、今回遂にオスカーも受賞。もちろんこれは唯一無二の記録である。長年にわたり多くの傑作を世に輩出してきた鬼才が遂にオスカーの歴史にも名を刻むことになった。

◆実は初の快挙!?
今回主演女優賞を受賞したのは『ハムネット』のジェシー・バックリー。前回は助演女優賞に候補入りし、今回二度目のノミネートで見事受賞となった。そんな彼女にまつわる記録は「出生」。ジェシー・バックリーはアイルランド出身の女優だが、オスカーの歴史でアイルランド出身の女優が受賞したのは、歴史上彼女が初めて。これまでシアーシャ・ローナンなどが候補に入りながらも、受賞はできなかった。何事も初物はめでたい!

◆彼に勝つと受賞できる?
主演男優賞を受賞したのは『罪人たち』のマイケル・B・ジョーダン。一人二役、ヴァンパイア映画からの受賞となった。2000年以降、この部門でアフリカ系の俳優が受賞したのは、デンゼル・ワシントン、ジェイミー・フォックス、フォレスト・ウィッテカー、ウィル・スミス、そしてジョーダンの5人だ。実はこの内ジョーダンを含む3名は、同じ年にレオナルド・ディカプリオが候補入りしている。それだけディカプリオが候補入りしている証か。

◆男優部門最多受賞に並ぶ
助演男優賞を受賞したのは『ワン・バトル・アフター・アナザー』のショーン・ペン。『ミスティック・リバー』、『ミルク』に次いで今回の受賞が三回目となる。主演と助演を合わせた男優部門の最多受賞記録は三回で他にはダニエル・デイ=ルイス(主演三回)、ウォルター・ブレナン(助演三回)、ジャック・ニコルソン(主演二回、助演一回)がいる。まさに映画史に名を残す名優ばかりだ。なお、演技部門全体で見るとキャサリン・ヘプバーンの四回受賞が最多記録だ。

◆K-POPが初の快挙!
今回歌曲賞を受賞したのは『KPOPガールズ!デーモン・ハンターズ』の「Golden」。授賞式でもパフォーマンスが披露され、大きな話題になった。そんな「Golden」はK-POPで初めての歌曲賞受賞を達成。近年の韓国映画や韓国映画人たちの世界的活躍を、改めて証明する結果になったと言える。なお同作は長編アニメーション映画賞も受賞。ちなみに今なお絶大な人気を誇る『RRR』も、インド映画で初めてこの部門を受賞している。

◆24年ぶりの“新部門”の結果は?
第74回アカデミー賞で長編アニメーション映画賞が新設されて以来、24年ぶりに新しい部門が新設された。それはキャスティング賞で、「映画の配役」を評価する部門だ。今回それを受賞したのは『ワン・バトル・アフター・アナザー』。ちなみに2年後の記念すべき第100回アカデミー賞からは「スタント・デザイン賞」の新設が決まっている。これはスタントの演出や設計を評価する賞だ。今後も時代の流れに応じて新たな部門がどんどん新設されるかもしれない。

 

今回は他にも『罪人たち』が女性初の撮影賞受賞を果たした。また『センチメンタル・バリュー』はノルウェー映画初の国際長編映画賞受賞、『シークレット・エージェント』のヴァグネル・モウラがブラジル人俳優初の主演男優賞ノミネートを果たしている。さらに短編部門では、オスカーの歴史上数回しかない同時受賞もあった。

毎年様々な記録が生まれるアカデミー賞授賞式。来年はいったいどんな記録が生まれるのか、今から楽しみだ。