藤井道人ら気鋭のクリエイターが所属するコンテンツスタジオ「BABEL LABEL」設立15周年企画! 全国を巡る特集上映「全国ミニシアターキャラバン」を実施!キャラバン第一弾、新潟シネ・ウインド舞台挨拶レポート!
2025年3月22日(土)~28日(金)、新潟県の映画館「シネ・ウインド」にて、BABEL LABELの監督やプロデューサーが今年一年を通して全国のミニシアターを巡る特集上映「BABEL LABEL 全国ミニシアターキャラバン」が開催された。本企画は、株式会社BABEL LABELが15周年を節目に、 BABEL LABELを育て、支えてくれた原点であるミニシアターに監督やプロデューサーが感謝の気持ちを伝えにいくという目的で始まった。
今回、キャラバン第一弾の劇場となるシネ・ウインドでは、昨年より藤井道人の応援団でもある新潟藤井組の皆さん、そしてシネ・ウインドのスタッフの方々とも話し合いを重ね、映画『正体』『LAPSE』『7s』の3作品が上映された。
22日(土)シネ・ウインド初日には、BABEL LABELからアベラヒデノブ(監督)と山田久人(BABEL LABEL代表・プロデューサー)が初めてシネ・ウインドを訪問し、本企画初となる舞台挨拶が開催された。
当日、シネ・ウインド入り口には、既に新潟の応援団(新潟藤井組)によって制作されたメッセージポスターが多数掲示されており、上映作品(「正体」「LAPSE」「7s」)に対する想いを記したポスターや、登壇者へのウィエルカムメッセージなどで登壇者二人を温かく迎えてくれた。
そして、「LAPSE」「7s」の二本立て上映後に初日舞台挨拶がスタート。
アベラヒデノブ(監督)と山田久人(BABEL LABEL代表/プロデューサー)が登壇し、アベラは、「新潟という地に降り立つことができて感動しています。(新潟藤井組の)噂はかねがね伺っております。今までお世話になりました。引き続きよろしくお願いいたします」、山田は、「短い時間ではありますが、アベラと一緒に皆さんを楽しませられればと思います」と挨拶。
「LAPSE」では、アベラが監督、山田がプロデューサーを務め、「7s」ではアベラが脚本、役者としても出演。久しぶりにこの2作品を上映するにあたって二人のそれぞれの気持ちを話した。
アベラは、「7s」については撮影自体は12年前で、東京の神楽坂で山田、藤井、アベラの3人で住んでいた当時の話を展開し、「山田と藤井が学生の頃から立ち上げた「7s」という企画を長編映画の形にしようと作られたのが「7s」だった」と制作に至った過程を説明。それに対し、山田は「元々(BABEL LABELは)大学生の頃からの集団ですが、「7s」にあるように完成しない映画がやっぱりあって、そんな実話をもとにしています。そういう壁を乗り越えてきて今がある。今だとなかなか見るのがきついなという気持ちもある」と振り返った。
数年後に制作した「LAPSE」は、アベラは山田から「つまらない」と言われた過去を明かし、それに対して山田は「今でも社内では監督陣同士がそう言い合っている」とコメント。愛ゆえの罵り合いだとまとめ、客席にあたたかい笑いが起きた。
続いて「何者でもない自分たちを支えてくれた」と、ミニシアターに対する想いを語った。山田は「元々BABEL LABELは藤井筆頭に“何者でもない映画好き少年の集まり”だったので、最初は外から“映画を作ってください”という依頼はなくて、自分たちで勝手に映画を作って、原宿のキネアティックというミニシアターで自分たちでもぎりして、自分たちで舞台挨拶して、お客さんを呼んでというところからスタートしている。本当に何者でもないところを助けてもらったのがミニシアターだった。そういうスタートの中で、今回15周年だから全国のミニシアター回ろうと言ったのがすごくそのまま皆んな腑に落ちるし、すこく強い気持ちはありますね」と当時を振り返った。
アベラは、「自主映画を監督させていただいていて、世の誰にも届かないんじゃないかと色んな不安を抱えていた時に、ミニシアターの方が作品を観てくださって、“いやいや、俺は面白いと思うよ”とたった一言くださって、それがすごい救いになって次に進むエネルギーを下さって。そして本当に上映した時に、自分たち身内でお客さん呼びつつも、ミニシアターってその土地土地のファンの方がいらっしゃる、足繁く通ってくださっている方の映画愛を一新に浴びれるのでそこでの出会いもあって、その時に何者でもない自分たちを監督とか俳優として扱ってくださったことがやっぱり感謝しかない。そこで伝えてくださった感想というのが今後の生きる糧になって、“監督やめようかな”と悩んだ時にその人の笑顔が浮かんで、“もう一本だけ撮ろうかな”という気持ちになります。そいういうのもあって、僕はBABEL LABEL 15th BOOKにミニシアターは「映画人のおうち」と書いたのですが(笑)そう言った感謝感謝の場所ですね、ミニシアターさんは」
その後、15周年特別冊子として制作された「BABEL LABEL 15th BOOK」の完成を発表。BOOKを手に取り、二人は「たくさんの人たちに育ててもらったものを自分たちでも振り返ろうと思って作ったので」とコメントした。
観客とのQ&Aコーナーでは、司会進行を藤井組の一員でシネ・ウインドでも数多くの企画を実現してきた中村賢作さんにバトンをタッチ。観客からの「「LAPSE」のAIというテーマはどうやって決まったか?」という質問では、山田は「いまだに、僕たちが映画を作る意味だったり、憧れていた作品だったりとは観ている時に未来を描いているというか、それでわかりやすくオムニバスを作るためには、監督陣たちが自分たちの未来を予想して想像して、それをお客さんに届けるということだけを縛りにすると、クリエイターとしてどういう未来にしていきたいのかというメッセージがちゃんと」と答えた。
アベラが監督を務めたドラマ「あの子の子ども」や、「「LAPSE」のAIをテーマにした作品だが、なぜそのテーマにしたのか?」の質問に対して、クリエイターとしてどういう未来にしていきたいのかといようなメッセージをちゃんと伝えられるんじゃないかなというところで僕と藤井で監督を選抜して、それだけを縛りにしてオムニバスを作りました」とテーマづくりの過程を説明しました。
最後に藤井道人からもメッセージが届き上映がスタートした。
アベラは「本日は改めてありがとうございます。こうやって作品を観ていただける映画というものが、昨今の大量消費されていく動画の時代に、こうやって残って、また7年越し10年越しにこのように皆さんにこの場で観て体験していただけるというのが映画の素晴らしさですし、そういうのをもう一度教えてくれるのがミニシアターの素晴らしさだと体感しております。本当は今日から1週間くらい泊まりたいんですけど(笑)本当にそこの寂しい想いを胸に、今日はすごく皆さんからパワーをいただけたなと思うので、恩返しをして、面白い作品を作って、またここで上映して、次は1週間泊まって、新潟でプシュができるように、恩返しできる日を夢見て頑張り続けます。今日は有難うございました。
山田は「これからBABEL LABELがミニシアターで色々回っていきますが、これで終わりじゃなくて、シネ・ウインドさんも40周年ということで、5年後10年後もまた我々伺っていけるように頑張っていきますので、もしよろしければSNSなどでこの動きを応援していただけると我々の励みになりますし、またこうやって回っていけますのでぜひ応援していただければと思います。本日はどうも有難うございました」と挨拶し、第一回全国ミニシアターキャラバンは幕を閉じた。
「BABEL LABEL」とは
BABEL LABELは東京を拠点とするコンテンツスタジオで、映画、ドラマなどを数多く手掛ける。映画『正体』、映画『青春 18×2 君へと続く道』、映画『余命10年』の藤井道人を筆頭に、映画『帰ってきた あぶない 刑事』の原廣利、Netflix シリーズ「イクサガミ」の山口健人など気鋭の映像クリエイターが所属しており、国境を超えてあらゆる映像領域で、今の時代を表現していく。
15周年特設サイト:https://retrospective.babel-pro.com/
公式X:@BABEL_LABELdirs
公式Instagram:@babel_label
『BABEL LABEL全国ミニシアターキャラバン』
3月22日(土)より全国ミニシアターを巡る特集上映スタート
<上映予定作品>
映画『LAPSE』(監督:志真健太郎、アベラヒデノブ)©BABEL LABEL
映画『青の帰り道』(監督:藤井道人)©映画「青の帰り道」製作委員会
映画『デイアンドナイト』(監督:藤井道人)Ⓒ2019「デイアンドナイト」製作委員会
映画『ヤクザと家族 The Family』(監督:藤井道人)©2021『ヤクザと家族 The Family』製作委員会
映画『DIVOC-12』(監督:藤井道人、林田浩川、ナカモトユウ)
©2021 Sony Pictures Entertainment (Japan) Inc. All rights reserved.
映画『ジャパニーズスタイル』(監督:アベラヒデノブ)©2020 映画「ジャパニーズ スタイル」製作委員会
映画『生きててごめんなさい』(監督:山口健人)©2023 ikigome Film Partners
映画『青春18×2 君へと続く道』(監督:藤井道人)©2024「青春 18×2」Film Partners
映画『帰ってきた あぶない刑事』(監督:原廣利)©2024「帰ってきた あぶない刑事」製作委員会
映画『朽ちないサクラ』(監督:原廣利)©2024 映画「朽ちないサクラ」製作委員会
映画『正体』(監督:藤井道人)©2024 映画「正体」製作委員会
<上映予定劇場>
北海道:サツゲキ
秋田:御成座
新潟:シネ・ウインド
神奈川:シネマ・ジャック&ベティ
群馬:前橋シネマハウス
山形:鶴岡まちなかキネマ
愛知:刈谷日劇
兵庫:元町映画館
京都:出町座
大阪:第七藝術劇場
広島:横川シネマ
大分:別府ブルーバード劇場
鹿児島:ガーデンズシネマ
沖縄:シネマパレット 他
※上映時期、上映作品は各劇場によって異なります。
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