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【第37回東京国際映画祭】映画『ルックバック』舞台挨拶レポート/押山清高監督、声優初挑戦の河合優実・吉田美月喜を起用した理由「自分の想像を超える声や芝居だった」

11月2日(土)、現在開催中の第37回東京国際映画祭のアニメーション部門で「ルックバック」が上映され、監督、脚本、絵コンテ、キャラクターデザイン、作画監督を担当した押山清高、そして声優として藤野役を演じた河合優実と、京本役を演じた吉田美月喜が登壇。

興行収入20億円突破した大ヒットを記録している本作。周りの反響を聞かれると、河井は、今までの映画とは違う反響があると、間口が広がっている実感を語った。また、国外での上映にも触れ、アメリカの知り合いからの連絡があったり、大反響を肌で感じている、と喜びを口にした。

吉田は、自身のSNSに海外の方からさまざまなコメントが届いていること、先日中国で公開した際に、ちょうど中国にたまたまいた父が現地で見に行ってくれたと世界に広がっている嬉しさを語ったとともに、海外の皆さんにも口コミで伝わっていること、そして日本アニメの可能性を実感したようだった。

押山監督は、先日LAに赴いた際に、アニメ業界関係者に向けた試写会の中で、見終わった後、多くの方が列をなして映画よかったと伝えてくれた経験を語り、アメリカのクリエイターに届いたという実感を得たようだった。キャラクターデザインも担当されている押山監督は、実際に絵を描いている時に、声のイメージをどのぐらい持っていたのか?という質問に、声が鮮明に頭の中で流れているほどイメージしていなかったが、オーディションで河合、吉田ともに実際に二人の声を聞いてみて、自分のイメージにピッタリだったり、さらには自分の想像を超えてきている声や芝居だったと、二人を選んだ時の心境を語った。

今回初めて声の演技に臨んだ河合、吉田だったが、お互いの印象を聞かれると、河合は、同じブースで収録した際に、マイクに立つ吉田の後ろ姿から伝わっている気迫や熱い想い、そして一生懸命さに勇気をもらったと語った。吉田は、河合が同じく声優初体験だったにも関わらず、引き出しが多く対応力が高いところに触れ、河合と彼女が演じている藤野というキャラクターとシンクロしたようだった。そして河合が吉田を見て感じた「一生懸命さ」というのが演じた京本というキャラクターと自身が共通する部分だと語り、河合と吉田がそれぞれのキャラクターを演じたことに運命を感じたようだった。

想いが詰まった原作の映画化について聞かれた、押山監督は、原作者の藤本タツキさんが、自分のために書いた原作だったから、この映画は、自分自身のために描いた映画にしようと、その想いを映画の中に載せて描いたと熱い気持ちを語った。

大ヒットを記念して監督へ花束の贈呈がされ、河合からは、この作品が自身の大きなモチベーションになったこと、参加させてもらったことへの感謝を伝えた。吉田からは、自分の声に自信を失くしていたところ、本作が自身を肯定してくれたような気がしたこと、この作品、そして仲間に出会えたことへの感謝の気持ちを伝えた。

★舞台挨拶イベントの模様はこちらをチェック(通訳あり)

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