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【第37回東京国際映画祭】白石和彌監督最新作『十一人の賊軍』TIFFオープニングアクト&舞台挨拶実施!山田孝之「視点を変えると感じ方が変わる作品です!」

白石和彌監督最新作『十一人の賊軍』が第37 回東京国際映画祭にて、オープニングアクトとしてレッドカーペットに参加し、さらに初日舞台挨拶を実施。今回、主演の山田孝之、仲野太賀のW主演をはじめとし、鞘師里保、佐久本宝、千原せいじ、一ノ瀬颯 、小柳亮太、本山力、野村周平、白石和彌監督が映画祭に参加した。

本作は、映画『十一人の賊軍』は、明治維新の中で起きた“戊辰戦争”の最中、新発田(しばた)藩(現在の新潟県新発田市)で繰り広げられた歴史的事件・奥羽越列藩同盟軍への裏切り=旧幕府軍への裏切りのエピソードをもとに、捕らえられていた凶悪な罪人たちが「決死隊」として砦を守る任に就く物語。

舞台挨拶では、山田孝之、鞘師里保、佐久本宝、千原せいじ、一ノ瀬颯 、小柳亮太、本山力、野村周平、白石和彌監督の 9 名が登壇した。登壇した山田は「私が山田孝之です」→「Yes. Iʼm yamada」という通訳さんとのやりとりを何回も繰り返し、早々に会場を盛り上げ、「物語の中でいろんな視点があって、視点を変えると感じ方が変わってきてさまざまな楽しみ方がある作品です。時代劇ですが現代に置き換えてもらっても同じようなことが感じられる作品だと思います」と本作をアピールした。

また映画初出演となった鞘師は、「今回映画に初めて出演させていただいたのですが、先輩の皆さん方に支えてもらって頑張りました。でも作中では戦う皆さんを支える側として頑張っております!」とアピール。さらに千原は「皆さん、今日はめちゃくちゃラッキーやわ!衣装着替えて姿見て気づいたけど、今日は年に 3 回ある異様に足が長い日やわ!キレイな俺を見れました!」と軽快なジョークを飛ばし会場を笑いの渦に包んだ。

白石監督は、「ワールドプレミアという映画にとって 1 番大切な日を、東京国際映画祭で皆さんと迎えられたことに感謝いたします。『十一人の賊軍』は笠原和夫さんが書いたプロットが元になっています。そのプロットを 60 年の時を経て今映画化できたことに嬉しく思っているし、その分非常に緊張しています」と世界で初めての上映となるこの日を喜んだ。またプロットの魅力、映画化の経緯を聞かれた監督は、「笠原さんの作品は名もなき若者たちや名もなき犠牲者が描かれていることが魅力で、この作品だとそれが侍や賊たちです。彼らがどういう生き方をするのかということがこのプロットにも明確に書かれていて、それを今この時代にいろんな人たちに見てもらいたかったと言うのが 1 番です。それと実は脚本を Kindle で発見して、東映さんに相談したんです。そしたら当時東映に所属していた 紀伊プロデューサーがぜひやりまししょうって言ってくれて、それが映画化のきっかけです」と裏話を話してくれた。

自身の役柄を聞かれた山田は「彼(政)は妻の元に帰る、それだけです。そのための行動が他の人から見ると自分勝手で裏切り者にも見えるんですが、彼からすると妻の元に帰ることそれだけが正義で、ずっとコソコソやってる人です。なので作中で「あ、そういえばこの人いたよね!」って思うくらい見事に姿を消してます(笑)」と笑いを交えて語った。紅一点となった鞘師は、「“なつ”は自分が信じた男性に裏切られた人なので、愛がテーマの女性であると考えています。それが分かりやすく描かれているわけではないですが、愛による心の動き方が全編であるのでそこを見てもらえたらと思います」と自身の見どころを話した。佐久本は、「“ノロ”はとにかく政のことが大好きな純粋な男の子です。その純粋さに演じている僕自身も心が救われたところもありました。撮影中過酷だったんですが、過酷であればあるほど監督が無邪気に笑うようになったんです。それがだんだんノロに見えてきて、もしかしてノロの分身は監督では?と思ってやってました(笑)」と無邪気に話した。一方で千原は、「僕はお坊さんの役なんですが、この作品の後本当にお坊さんになりまして。この映画やってる時はまだ修行もやってないのでお経が下手なんです。でも今はめちゃくちゃお経がうまい!なのでお経が下手な俺を見られるのはこの映画だけです!楽しんでください」とここでも会場を笑わせた。一ノ瀬は、「“二枚目”は心の優しい青年だと思ってます。彼の犯した罪も巻き込まれ事故っぽい感じで死罪になってしまって、でも個性豊かな罪人たちと生死を別つ毎日を過ごすことで中身も二枚目になっていくので、人間としての成長も感じてもらえるように意識して演じました」と役名負けしないくらいの爽やかさで語った。元力士という経歴を持つ小柳は、「“辻斬り”は自己中だけどどこか正義感のある役だと思ってます。この役は力士を引退してから 4 ヶ⽉後くらいにお話をいただいて、まさか俺が!?と、こんな運命的なお誘いがあるのかと驚いたのが第一印象です。また僕自身この映画の舞台である新潟出身で、その映画に携われたことに一生分の運を使ったくらい嬉しいです」と喜びを表した。凄腕のお爺を演じた本山は、「彼は時代の流れに逆らわざるを得なかった侍で、その侍が武士(もののふ)としていかに生きるか、というのを意識して演じました」と語った。

一方でこの中で唯一罪人ではない役を演じた野村が、「そんなこいつらを引き連れているリーダーです!僕の役柄についてあれこれ言うとネタバレになってしまうので一言で言えることは、悪くないけど悪いやつって感じです(笑)」と話すと、山田に「今日何か言ってそうで何も言ってないよね?(笑)」と突っ込まれ、2 人の仲の良さを披露し最後に監督から、「映画を作る上でいち作家としてテーマや裏テーマを考えることもあるんですが、この作品は純粋に活劇エンターテイメントとして作ったので心から楽しんでほしいと思ってます。侍最後の時代に生きた、名もなき者たちの魂の叫びと生き様をみてもらえると嬉しいです」と映画への熱い思いを語り、イベントは幕を閉じた。

 

 

『十一人の賊軍』
2024年11月1日(金) 全国ロードショー

【出演】
山田孝之、仲野太賀、尾上右近、鞘師里保、佐久本宝、千原せいじ、岡山天音、松浦祐也、一ノ瀬颯、小柳亮太、本山力、野村周平、音尾琢真、玉木宏、阿部サダヲ

【スタッフ】
監督︓白石和彌
企画・プロデュース︓紀伊宗之
原案︓笠原和夫
脚本︓池上純哉
配給:東映

公式サイト:https://11zokugun.com/
公式X︓@11zokugun_movie
公式Instagram:@11zokugun_movie

 

<第37回東京国際映画祭 開催概要>
■開催期間:2024年10月28日(月)~11月6日(水)
■会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区
■公式サイト:www.tiff-jp.net

<TIFFCOM2024 開催概要>
■開催期間:2024年 10 月30日(水)~11月1日(金)
■公式サイト:www.tiffcom.jp