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「デビッド・フィンチャーの撮り方を研究した」ドラマ「RoOT / ルート」土屋貴史監督インタビュー

テレ東・ドラマチューズ!枠にて、絶賛放送中のドラマ「RoOT / ルート」。映画化、舞台化と展開してきたアニメ「オッドタクシー」の世界から新たに誕生した本ドラマは、W主演に、本作で地上波ドラマ初主演の河合優実と、本作で地上波連続ドラマ初主演の坂東龍汰という、最注目の若手実力派俳優の二人を迎え、漫画「RoOT / ルート オブ オッドタクシー」で展開する若手探偵コンビの奮闘劇を基に、ドラマオリジナルストーリーを描く。

今回、本作の監督を務めた土屋貴史にインタビューを実施。本作に込められた想いを聞いた。

 

 

・本日はよろしくお願いします!僕はアニメを見ていて、そのうえで今回のドラマを拝見しましたが、めちゃ「オッドタクシー」してますね。

土屋貴史監督(以下、土屋監督):ははは!ありがとうございます!

・「オッドタクシー」は2021年のTV放送後に映画、舞台、漫画と、メディアミックスで世界が広がっていますが、この実写ドラマの話はいつ頃オファーがあったんですか?

土屋監督:最初の舞台の千秋楽が近い頃だったと思いますね。詳細な経緯は分からないですけど、前にプロデューサーの松竹奈央さんと「花と雨」(2020)という映画を作ったことがあり、その時にオッドタクシーのアニメを手がけていた平賀大介さんにも関わって頂いたので、その流れもあって「やってみない?」と声をかけてもらいました。

・もともと「オッドタクシー」は見られてたんですか?

土屋監督:見てました。最初見た時に子供の頃に見た「ペンギンズ・メモリー 幸福物語」(1983)を思い出したんですよ。

・「ペンギンズメモリー」ですか!可愛い見た目だけど、実はベトナム戦争を描いた超ハードな作品という(笑)

土屋監督:ハードボイルドでベトナム帰りのペンギンがPTSDを抱えてるみたいな設定で。こういうのをまた今の視点で出来るんだなっていうのが、最初見た時に結構衝撃受けました。

・まさかここで「ペンギンズメモリー」の名前が出るとは思いませんでした(笑)「RoOT」は同名の漫画が先行して連載されてますが、こちらはアニメ版の別視点という感じで、作品の雰囲気もアニメに近い気がします。実写ドラマは、同じ内容だけどもっとクールに演出してますよね。漫画よりも少し引いた目線というか。

土屋監督:確かにそうかもしれないですね。漫画はドラマがインするときはまだネームの段階で、一緒に描きながらの進行だったと思います。アニメからの別展開という点で言うと、漫画の方がやはり近い表現方法だと思うので、実写にして人間がお芝居する意味とかはすごく考えました。

・これまで「オッドタクシー」シリーズは此元和津也さんが脚本を手掛けられてますが、ドラマは土屋監督が自ら書かれていますね。脚本作りで難しかったところなどありましたか?

土屋監督:此元さんがアニメで書いた台詞もところどころアニメと共通するシーンとして出てくるので、そこら辺のテンションが離れすぎないように気をつけました。あと、10代の女の子がこんな言葉使いしない、みたいな違和感は、実写だと露骨に見えてくるので、そこら辺は現場で役者さんたちとセッションをして作っていきました。細かいところですけど、それらは実写ならではのニュアンスで、アニメと違う表現になっています。他にも、実写にするにあたってチューニングしないといけないとこって結構ありまして、自分の演出だったり、感情的なところを表現する以前に、まず都内で車の撮影をすること自体、結構ハードルが高い。アニメで描かれているけど、実写にするとコストがかかってしまうシーンもあって、そこら辺をまず実写用にしないとそもそも撮影をスタートできないので、そこはデカかったですね(笑)

・アニメだとそういう制約はないですからね。実写は実際に撮らないといけない(笑)やはり小説と違って、アニメや漫画がベースにある場合はイメージがすでにあるので、実写に起こすのは大変ですよね。

土屋監督:アニメと実写の整合性ですよね。例えば小戸川というキャラクターもドラマになってくると、ちゃんと人生を抱えた役者さんが実際に演じることになるんで、そこら辺のギャップっていうのはどうしても発生しちゃう。そういうところが大変という意味では大変だったのかなと思います。

・キャスティングなんですけど、すごいですよね。W主演の河合優実さん、坂東龍汰さんは当然として、やはり元の「オッドタクシー」チームのハマリ具合がすごくて(笑)とくに小戸川役の篠原篤さんは、小戸川すぎて最初に画面に映ったとき笑っちゃいました。

土屋監督:ありがとうございます。篠原さんは一番最後に決まったんですけど、やっぱりみんなキャラクターにいろんな思いがある中で、一体どんな人がいいんだろうかと悩みました。色々紆余曲折はありましたけど、結果的にはちゃんとお芝居できる人がキャスティングされて、しかも今回は小戸川をはじめ、みんな見た目もちょうどフィットしたんでハマリましたね(笑)

・個人的にドブが好きなキャラクターなんですけど、演じた三浦誠己さんも見事にドブで目茶苦茶カッコよくて最高でした。オーディションで決まった方も多いと思いますが、土屋監督発でキャスティングされた方もいるんですか?

土屋監督:ドブはまさにそうで、僕が脚本を書く前から三浦さんがいいんじゃないかと最初にイメージしていたキャラクターなんで、ドハマリしてくれてよかったですね。あとはヤノ役の奥野瑛太さん、赤道の紗羅マリーさんもそうですね。よく一緒に仕事してる東平という人がキャスティング担当なんですけど、すごい優秀で僕と好みも近かったりするので、色々と汲んでもらえました。

・そして主演の二人、アニメ「オッドタクシー」ではモブ的なキャラとして登場しますが、「RoOT」ではメインキャラクターということで、現場ではどう仕上げていきましたか? 玲奈はよりクールな雰囲気になって、佐藤の空気読めないキャラは実写になったことで、よりウザさが増してて最高でした(笑)

土屋監督:河合さんも坂東さんも、二人とも脚本を読んで事前にすごい作って来てくれてたので、こちらから注文したということがあんまりなかったんですよ。佐藤はたまにやり過ぎちゃって脱線する時もあったので、そういう時はちょっとこう寄せて整えるみたいなことはありましたけど(笑)でも、なるべく伸び伸び演じてほしかったんで。とくに佐藤なんかはちょっとウザイぐらいの方が面白いですからね。

・今回のドラマを拝見していて思ったんですけど、『映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ』みたいに総集編+αで映画でも観てみたいなと。映像もカッコイイし、今のままでも映画館で掛けられるんじゃないですかね?

土屋監督:全部で4時間くらい素材はありますからね(笑)ドラマって今、特に海外ドラマは顕著ですけど、内容に応じてやっぱ映像のルックをちゃんと調整しているので、昔みたいにドラマだからと、所謂ドラマっぽい映像ということはもう今後はならないのかなと感じてます。スタッフの方々も海外ドラマは勉強してるし、そもそも使ってる機材が昔とは全然違いますからね。

・ちょっと話は変わるんですけど、土屋監督が映像業界に進む切っ掛けになった映画とかありますか?けっこう色んな監督さん、幼少期に見た映画が呪いのように残ってて気づいたらこの道にみたいな人がけっこういるので。

土屋監督:実は僕はコレというのは特にないんですけれども、子供の頃からジャンル関係なく、本当に色んな映画を見させられた記憶があって…、そういうのがボディブローのように残って今に至ったのかもしれない(笑)

・最初から映画に囲まれて育ったなんて、良いご家庭じゃないですか!

土屋監督:確か小4くらいで最初に映画館で観たのが『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART3』で、これはかなりインパクトありました。あとは大学に入るくらいの頃に見た『未来世紀ブラジル』は本当に衝撃を受けましたね。

・多感な時期に見るブラジルの衝撃はやばいですよね(笑)部屋にポスター貼りたくなります。色んな作品の蓄積があると、ご自分の作品にも影響があったりすると思うんですけど、「RoOT」では何か参考にした映画はありましたか?

土屋監督:もちろん予算とかは全然違いますけど、今回に関しては結構デビッド・フィンチャーの撮り方は研究しました。キャストに追従してカメラワークするとか、お芝居先行にしてマークを付けていくとかっていうのは参考にしましたね。

・デヴィット・フィンチャーですか!?言われてみれば、フィンチャーっぽいロングショットとかもあったような気がします…。ちょっと改めて最初から見返したくなりました。ありがとうございました!最終回の先に劇場版があると信じて最後まで楽しみにしてます!

土屋監督:ありがとうございます、そうなるといいですね(笑)

 

【あらすじ】
この街は、どこかおかしい。
愛嬌ゼロの先輩探偵×凶運のポジティブ新人
踏み込んだら抜け出せない群像“ヒューマン”ミステリー!
探偵事務所で働く玲奈は、経験ゼロのポンコツ新人・佐藤を押しつけられ、退屈な浮気調査に。うまくいったかに思えた矢先、ドブと呼ばれるチンピラの男によって、せっかくの証拠を奪われてしまう。意気消沈する二人だが、助けてもらった小料理屋の女将から、小戸川というタクシードライバーの謎めいた私生活を解明してほしいという依頼を受け、汚名挽回のチャンスとばかりに動き出す。小戸川の素行調査はいつの間にか、街を牛耳るヤクザ、バズりたい大学生、脳天気な黒服、裏社会の便利屋、地下アイドルと街の人々が複雑に絡み合う、“女子高生失踪事件”へと、二人を巻き込んでいく。

【キャスト】
河合優実、坂東龍汰、黒田大輔、寺本莉緒、福田温子、紗羅マリー、中村麗乃(乃木坂46)、小林桃子、菊池日菜子、伊藤友希、鳥谷宏之、中込佐知子、吉本菜穂子、富川一人、遠藤雄斗、ユースケ(ダイアン)、津田篤宏(ダイアン)、篠原篤、政修二郎、稲葉友、奥野瑛太、山口航太、三浦誠己、渡辺いっけい、松尾貴史

【スタッフ】
原作:P.I.C.S./此元和津也
監督・脚本:土屋貴史
チーフプロデューサー:伊藤裕史(HI Production)、平賀大介(P.I.C.S.)
©P.I.C.S.・此元和津也 / RoOT製作委員会

公式HP:https://www.tv-tokyo.co.jp/root/
ドラマ「RoOT / ルート」感想投稿キャンペーン特設サイトhttps://voiceup.jp/root/

<コミック情報>
コミック『RoOT / ルート オブ オッドタクシー』連載中!
小学館「ビッグコミックスペリオールダルパナ」にて隔週金曜日更新
https://bigcomicbros.net/work/77616/

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原作:此元和津也/P.I.C.S. 作画:肋家竹一