『i-新聞記者ドキュメント-』東京国際映画スプラッシュ部門作品賞受賞!
『新聞記者』は序章にすぎなかった
『i-新聞記者ドキュメント-』
第32回 東京国際映画スプラッシュ部門作品賞受賞!
オウム真理教を題材にした『A』やその続編『A2』、そしてゴーストライター騒動の渦中にあった佐村河内守を題材にした『FAKE』などで知られる森達也監督の最新作『i-新聞記者ドキュメント-』が11月15日(金)より全国公開される。
本作は、映画『新聞記者』の原作者で東京新聞社会部記者・望月衣塑子の姿を通して日本の報道の問題点、ジャーナリズムの地盤沈下、ひいては日本社会が抱える同調圧力や忖度の正体に迫る社会派ドキュメンタリー。権力とメディアの今を描いた衝撃の問題作『新聞記者』のプロデューサーである河村光康が、本作の企画・製作、エクゼクティヴ・プロデューサーを務める。
今回、『i-新聞記者ドキュメント-』が第32回東京国際映画祭日本映画スプラッシュ 作品賞を受賞した。2回のワールドプレミアには、映画ファン、国内外のジャーナリストが詰めかけ、本作の期待度と注目度が伺えた。11月1日に森達也監督、河村光雄プロデューサー、4日には森達也監督、望月衣塑子が登壇し観客とのQ&Aに答えた。
受賞式に出席した森達也監督
森達也監督
「今年は、ドキュメンタリーがおもしろい。様々な問題に対して、日本のメディアが閉塞状態になっている中で、映画のドキュメンタリーが新たな領域をみせてくれているように思う。今、空気というか、目に見えないモノが日本を支配しているが、そんな中で、この映画を評価してくれた東京国際映画祭に感謝したい。多分この映画を紹介したプログラミングディレクターの皆さんの将来はあぶないんじゃないかと思う(会場笑い)」
河村光康プロデューサー
「表現の自由が侵されていると感じることが多い現代の日本で、問題提起が映画の役割だと思ってこの映画を作った。海外の方が「日本のことをよくわからない」と言っている背景には政治的な話題がタブー視されていることも原因があると思う。日本のリアルを捉えたこの映画を世界に発信していきたい。」
望月衣塑子
「望月衣塑子自身を撮って、今のメディアや社会の状況を描きたいというお話を聞いた時、凄い時代になっていまったなあと思いました。私みたい存在は海外の記者では当たり前なんですけど、その私のような存在が浮いてしまって見えるという今の日本のメディアや社会全体の閉塞な状況を海外の人にも知るきっかけになったんじゃないかなと思っています。単に政治の責任でなく、この映画を見た人が、自分の中に問いかけるきっかけになぅて少しずつ社会が変わるような状況になるといいなと思います。」
出演:望月衣塑子
監督:森達也
企画・製作:河村光康
エクゼクティヴ・プロデューサー:河村光康
監督補:小松原茂幸
編集:鈴尾啓太
音楽:MARTIN (OAU/JOHNSONS MOTORCAR)
配給:スターサンズ
©2019『i –新聞記者ドキュメント-』製作委員会
11月15日(金)より、新宿ピカデリー他、全国順次公開