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映画『アンダーカレント』公開記念舞台挨拶レポート! 真木よう子、井浦新との共演を振り返り「私の脳内ニックネームは“樹齢1000年の木”」

映画『アンダーカレント』公開記念舞台挨拶レポート!
真木よう子、井浦新との共演を振り返る
私の脳内ニックネームは“樹齢1000年の木”」

映画監督・今泉力哉の最新作『アンダーカレント』が10月6日(金)より全国公開された。公開を記念した舞台挨拶が新宿バルト9で行われ、主演の真木よう子、井浦新、永山瑛太、監督の今泉力哉が登壇した。

本作はフランスのアングレーム国際漫画祭オフィシャルセレクションにも選出され、日本をはじめ世界でも人気を誇る豊田徹也の2005年に発行された長編漫画「アンダーカレント」を、『愛がなんだ』『街の上で』を手がけてきた今泉力哉監督により実写映画化。音楽を細野晴臣が担当した。銭湯『月乃湯』を切り盛りする主人公かなえ(真木よう子)はある日突然、夫の悟(永山瑛太)が失踪し途方に暮れる。彼の行方が分からない中、かなえの前に「働きたい」と謎の男・堀(井浦新)が訪ねてくる。 それぞれの心の奥に底流する心情を今泉監督によって丁寧に映し出された本作は「人をわかる」ことの深さについて感じられる、心漂うヒューマンドラマとなっている。

本編上映後、満席の観客の前に登場した真木はマイクを渡されると「ちょっと怖いというか、どうお感じになったのかなと。エンターテイメントな作品じゃないんで、しーんとなるのは当たり前なんですけど、いろんな感情がぐるぐるまわっているんじゃないかと思います。お客さんにどう感じたか聞いてみたいです。」と伝えると、客席から「良かったよ!」と声援が上がると、真木も「ありがとうございます」と笑顔で感謝を述べた。

「かそけきサンカヨウ」(21)ぶりに今泉作品に出演した井浦は「今泉監督はお芝居よりも俳優の心の中を覗いてくる、大事にしてくれる。2回目ということで、監督との向き合い方もいろんな実験をしてみたいなと思って参加しました。」と話し、「今回は真木さんとの共演という大きな課題もありましたし、原作発表時と僕のデビュー時期が近いこともあって、自分が20 数年間積み上げてきたものを放棄して、今の気持ちでデビュー当時の映画への参加の仕方で“できないこと”を多くしていきたいという思いで役を演じ、監督に自分を捧げながら、真木さんとのお芝居を楽しんでいく。」と本作に込めた思いを語った。

本作の話しが来た時の印象について聞かれた永山は「今泉さんのファンだったので光栄でした。真木ちゃんとは20代前半の頃に初主演映画の時に出会って、またこうして出会えるのはご縁だなと思いました。」と感慨深げに語る。演じた役柄については「悟という人間に対して100パーセント共感して演じ切ることができるのか不安でしたが、監督の的確な演出、言葉の緩急や気持ちをどこまで持っていくかというところまで導いてくれました。」と話す。さらに、「言葉としての意味を身体に入れていった時にどこか共鳴してない状態が続いて、不安から恐怖に変わっていきました。苦しい状態で悟と向き合わないといけないシーンを真木さんと演じたことで、悟の本質的な“どうやって生きてきたか”ということが何か分かった気がしました。表現者として理屈でなく肉体がちゃんと反応したので、真木さん演じるかなえが目の前にいてくれて、今泉監督がしっかりと受け止めてくれたからだと思っています。」と撮影を振り返った。

井浦、永山との共演について聞かれた真木は「瑛太とはずっと一緒にやってきて、そんなに出番が多い役柄ではないのに出演してくれたことがすごく感謝で。瑛太いると安心するんで、良かったって(笑)」と笑顔でコメント。また、「新さんとがっつりお芝居するのは実は初めてで、私の脳内ニックネームは“樹齢1000年の木”。それくらい現場では穏やかだけれど凄く良い距離感でいてくれた。決して役柄の距離感を壊さないような、だけど居心地がいい距離感でいてくださって。カメラが回ると堀に変わる、なんちゅう化け物なんだ!と思って(笑)一緒にやってもらって光栄ですね。」とコメント。それに対し井浦は「俳優としての真木よう子さんは映画で初共演の時から化け物だと思っていて。化け物に『化け物だ』と言われ・・・、そこの仲間入りする覚悟を持ちました(笑)」と返し、会場の笑いを誘った。

イベントの終盤には10月15日に41歳の誕生日を迎える真木にサプライズで、作品をイメージした青いバースデーケーキとバラが贈られた。青いバラには奇跡、夢が叶うという意味があり、今後の抱負について聞かれた真木は「英語をマスターしてハリウッドにいきます!」と宣言し会場を沸かせた。青いケーキを見た真木は「食べれるんですよね?」とお茶目な一面を見せ会場をあたたかな雰囲気で包んだ。

イベントの最後に、井浦は「この映画を撮っている時、映画の神様が小さなギフトを与えてくれました。堀が高台から望んでいたシーンは、完全な実家の近くなんです。堀でありながら、子どもの頃の自分が走っているような気持ちでそのシーンを撮影できました。その時の表情は、堀でありながら井浦新にもなっている。なかなかお芝居ではできないようなシーンになので、2度目を観る機会があったら意識していただけると嬉しいです」と驚きのエピソードを明かした。真木は「なにか自分の中で感じるものがあったら、友人や両親に紹介をお願いします!」と作品をアピールし、イベントは幕を閉じた。

 

【ストーリー】
家業の銭湯を継ぎ、夫の悟とともに順風満帆な日々を送るかなえ。しかし突然、悟が失踪する。途方に暮れていたかなえだったが、なんとか一時休業していた銭湯を再開させる。数日後、堀と名乗る謎の男が、銭湯組合の紹介を通じて「働きたい」とやって来る。その日から、住み込みで働くことになった堀とかなえの不思議な共同生活が始まる。友人・菅野から紹介された胡散臭い探偵・山崎とともに期間限定で悟を捜しはじめたかなえは、悟の知られざる事実を次々と知ることに。それでも、堀と過ごす心地よい時間の中で、穏やかな日常を取り戻しつつあったかなえ。だが、あることをきっかけに、悟、堀、そして、かなえ自身も閉ざしていた、心の奥底に沈めていた想いが、徐々に浮かび上がってくる。それぞれの心の底流(アンダーカレント)が交じりあったその先に訪れるものとはー。

【キャスト】
真木よう子、井浦新、リリー・フランキー、永山瑛太、江口のりこ、中村久美、康すおん、内田理央

【スタッフ】
監督:今泉力哉『愛がなんだ』『ちひろさん』
音楽:細野晴臣『万引き家族』『メゾン・ド・ヒミコ』
脚本:澤井香織『愛がなんだ』『ちひろさん』、今泉力哉
原作:豊田徹也『アンダーカレント』(講談社「アフタヌーンKC」刊)
製作幹事:ジョーカーフィルムズ、朝日新聞社
企画・製作プロダクション:ジョーカーフィルムズ
配給:KADOKAWA
(C)豊田徹也/講談社 (C)2023「アンダーカレント」製作委員会

公式HP:https://undercurrent-movie.com

10 月6 日(金)全国公開