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【プロが見たこの映画】オンライン番組ディレクターが語る「マキマがお前を嘲笑う…!?映画オマージュで観る映画」

努力 未来 A Beautiful Star♪

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皆さん、TVアニメ「チェンソーマン」はチェックされてますか?

今年の10月より1期がスタートし、映画のパロディやオマージュで構成されたオープニング、12組のアーティストが週替わりで担当するエンディングなど、若い世代を中心に人気が広がっています。普段、アニメをあまり見ない筆者ですが、映画が絡んでいるならとまずは、オープニング映像だけを視聴。

なんですかこれは!あの映画のあのシーンをぎゅっと詰め合わせた贅沢な仕上がりでした。最っ高!デンジくんがポチタを抱きかかえるシーンの元ネタは『悪魔のいけにけ』か。うんうん、お次は『パルプ・フィクション』ね。おっ!『貞子vs伽椰子』もあるのか!『コンスタンティン』キターッ!えっ『ソー:ラブ&サンダー』も入れちゃう!?そして、マキマさんのサビ前のあのポーズ『ピエロがお前を嘲笑う』です!

もうお腹いっぱい..ごちそうさまでした。

どのタイトルも筆者を育ててくれた映画たち。作者の藤本タツキ先生もかなりの映画好きのようで、クエンティン・タランティーノ監督の大ファンであることを公言していたり、漫画の作者コメントで「悪魔のいけにえ大好き!」「貞子vs伽椰子大好き!」などとコメントしています。筆者のように、映画のパロディ・オマージュで構成されたオープニングをきっかけに「チェンソーマン」にハマったファンも多いのではないでしょうか。

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そこで今回は、オープニングのオマージュ元の一つであり、筆者のレコメンでもある『ピエロがお前を嘲笑う』をご紹介します!
本国ドイツで大ヒットを記録し、予測不能なストーリーで見る者を翻弄するどんでん返し系のマインドファックムービーです。

本作は、天才ハッカーの主人公・ベンヤミンが自ら警察に出頭し、自分の犯した罪を自白するところから始まります。彼が警官に出頭した理由は、別の組織のハッカーに狙われており、そのハッカーの逮捕を手伝う代わりに自分の証人保護をしてほしいという提案。しかし、彼の自白はつじつまが合わず・・・。

「チェンソーマン」のオープニングは、本作のポスター、指でカメラを作るポーズが元ネタですが、『ピエロがお前を嘲笑う』もまた、ある映画のオマージュが散りばめられています。

その映画は、『ユージュアル・サスペクツ』×『ファイト・クラブ』です。95年製作のサスペンス映画『ユージュアル・サスペクツ』は、ケビン・スペイシーが捜査官に尋問され、事情聴取のシーンから始まりますが、『ピエロがお前を嘲笑う』も同様に尋問のシーンから始まります。また、劇中にデヴィッド・フィンチャー監督『ファイト・クラブ』のポスターが登場したり、トリッキーな仕掛けが満載なところもかなり似ています。ベンヤミン=ヒーローは暗い過去を持つという設定にかけて『スパイダーマン』や『バットマン』『スーパーマン』を会話中の例えに出したり、『スーパーマン』のセリフも使われたりしています。

「チェンソーマン」オープニングのオマージュ元にも、さらに元ネタがあるので、映画を知れば知るほど鑑賞の楽しみ方が広がりますよね。

『ピエロがお前を嘲笑う』、本作の結末を予測できる人はなかなかいないでしょう。最後の最後まで気が抜けない作品です。捜査官がベンヤミンの発言に疑念を抱いてからラストまで、二転三転する展開が最高にクールだし、全編を通してすべてに仕掛けられたトリックにあなたも必ず騙されます。ラストまで、張り巡らされた伏線と素晴らしい演出を堪能してみてください。

オンライン番組ディレクター 片山大輔

 

『ピエロがお前を嘲笑う(2015)
監督:バラン・ボー・オダー
出演:トム・シリング、エリアス・ムバレク、ボータン・ビルケ・メーリングほか
(C)Wiedemann & Berg Film GmbH & Co. KG, SevenPictures Film GmbH 2014; Deutsche Columbia Pictures Filmproduktion GmbH

 

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