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佐藤二朗から手紙のサプライズ!映画『さがす』公開記念舞台挨拶レポート!

『さがす』
公開記念舞台挨拶イベントレポート

佐藤二朗 伊東蒼 片山慎三監督が登壇!
佐藤から手紙のサプライズに自身が涙!?

韓国映画界の鬼才ポン・ジュノも認めた日本映画界の新たなる才能・片山慎三監督による先読み不可能な衝撃作『さがす』が1月21日(金)よりテアトル新宿ほか全国公開をスタートした。本作の公開記念舞台挨拶が東京・テアトル新宿で行われ、キャストの佐藤二朗、伊東蒼、清水尋也、監督の片山慎三が登壇した。

冒頭の挨拶で佐藤は「何を言えばいいですかね。ここの劇場はトイレがロビーにしかなくて、スタッフからトイレは我慢してくださいと言われ、今おしっこを我慢してるんです。”じょっ”という音がしたらすみません(笑)」と早速の冗談で、劇場を笑わせた。伊藤は「公開されて感想をいだだけて嬉しいです。短い時間ですが楽しんでいってください。」片山監督は「ちょうど1年前にクランクインして、こうして皆さんに観ていただけて感無量です。楽しんで、心を開いて見てください。」とそれぞれ挨拶し、舞台挨拶がスタートした。

トークセッションでは、本作のタイトル『さがす』とキャッチコピー「唯一無二の衝撃作」にちなんで、それぞれ「2022年探して見つけたいもの」と「監督・キャストの唯一無二の点」を。また、本作で佐藤と伊藤が親子の設定から「親近感を感じたところ」という質問が投げられた。


“2022年探してみつけたいもの”では、佐藤は「落ち着きですかね、落ち着きをなんとしても手に入れたい。53歳になるのに、この前とある番組で占い師の星さんに占ってもらったら、精神年齢が6歳だった。でも、本作の公開直前イベントで別の方に占いをしてもらったら15歳になってた。ジャンプアップできた!でも、伊藤さんより年下なんだよね。」と語り会場の笑いを誘った。

伊藤は「朝起きる方法を手に入れたいです。目覚ましをかけても起きられなくて、お母さんからもう何もしないよと脅しをかけられているんです。だから、自分で起きる方法を探したい」とその表情に切実さが伝わってきた。

「監督・キャストの唯一無二の点」では、監督は「二郎さんは幅広い役柄を持っていて、決してふざけているわけではない」と答えた矢先、佐藤から「正直言うとふざけている」と佐藤らしいツッコミが入った。伊藤さんに関しては、「理解力が速い、”こうしてください”を適格に修正して演技にできるのがすごい!」と絶賛していた。

「親近感を感じたところ」では、伊藤は「佐藤さんは撮影中にパズルゲーム(ソリティア)をされていて、カットがかかって控室に戻ると既にゲームを始めている」。また、「進路の話をしてくれたり、シーンの感情が残っているときに話しかけてくれる、学校の話もしました」と本当の親子のような関係が伺えた。

本作出演にあたり片山監督から熱い想いがこもった手紙を受け取り出演を快諾したという佐藤から、その返事としてサプライズで監督・キャストに向けて手紙を読む場面も。

「蒼ちゃん、僕はきみのことを怪物を称していますが、よく考えれば16歳に怪物は申し訳ない。「おかえりモネ」の石井あかり役はよくやっていた!」と伊藤の演技を絶賛。「監督、あなたと出会ったのは20年前。当時は制作の使いっぱしりだったあなたから貰った手紙から実現したこの映画。今は俺から手紙を書いています。そこのうろちょろしている君!(当時の監督)俺の誇りになっているよ!ぜひ「おかえりモネ」では、キャスティングしてくれ!」と涙ぐみながらも、笑いを込める佐藤らしい手紙を披露してくれた。

佐藤からの手紙を受けて、伊藤は「嬉しかったです。これからも頑張る力になりました。」、片山監督は「ちょっと泣きそうになりました。ありがとうございます。」とコメントした。

最後に、本作をこれからご覧になる方へそれぞれコメントをいただいた。片山監督は「佐藤二郎さんの見え方が変わるかもしれません。内容的にもあんまり多くは言わないほうがいいか。面白いので楽しんで、わくわくの気持ちで観てほしい。」伊藤は「一生懸命頑張って、お芝居のやりがいを知れた作品です。せひ、楽しんで観てください。」佐藤は「このあいだ大御所の監督からメールが来て、それが日本映画は冒険しないといけないという内容だった。みんなで作った冒険(本作)が極上の旅になるといい。なんてな!皆さんの力で作品を育てていってください。」と締めくくられイベントは終了した。

映画『さがす』は絶賛公開中。

 

文:片山大輔(映画と珈琲とキット・フィストー)
写真:ウメ氏(駆け出しのスチールブック愛好家)

【ストーリー】
大阪の下町で平穏に暮らす原田智と中学生の娘・楓。「お父ちゃんな、指名手配中の連続殺人犯見たんや。捕まえたら300万もらえるで」。いつもの冗談だと思い、相手にしない楓。しかし、その翌朝、 智は煙のように姿を消す。ひとり残された楓は孤独と不安を押し殺し、父をさがし始めるが、警察でも「大人の失踪は結末が決まっている」と相手にもされない。それでも必死に手掛かりを求めていくと、日雇い現場に父の名前があることを知る。「お父ちゃん!」だが、その声に振り向いたのはまったく知らない若い男だった。失意に打ちひしがれる中、無造作に貼られた「連続殺人犯」の指名手配チラシを見る 楓。そこには日雇い現場で振り向いた若い男の顔写真があった―。

【キャスト】
佐藤二朗/伊東蒼 清水尋也/森田望智 石井正太朗 松岡依都美/成嶋瞳子 品川徹

【スタッフ】
監督・脚本:片山慎三

共同脚本:小寺和久 高田亮
音楽:髙位妃楊子

製作:アスミック・エース、DOKUSO映画館、NK Contents
配給:パルコ ユニバーサル映画
(C)2022『さがす』製作委員会

公式HP:https://sagasu-movie.asmik-ace.co.jp/

20221月21日、テアトル新宿ほか全国公開