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映画『人生クライマー 山野井泰史と垂直の世界 完全版』完成披露上映会舞台挨拶イベントレポート!

人生クライマー 山野井泰史と垂直の世界 完全版

完成披露上映会舞台挨拶イベントレポート!
武石浩明監督、市毛良枝、野口啓代が登壇!

世界的クライマー・山野井泰史の足跡を、未公開ソロ登攀映像とともに振り返る渾身のドキュメンタリー映画『人生クライマー 山野井泰史と垂直の世界 完全版』。今回、完成披露上映会舞台挨拶が開催され、本作の監督を務めた武石浩明監督、山野井泰史氏と親交の深い友人の市毛良枝さん、プロフリークライマーの野口啓代さんが登壇。山野井泰史氏のエピソードや作品への想いを語った

盛大な拍手に包まれスタートした舞台挨拶。まず、はじめに登壇者それぞれに本作を観た感想を聞かれると山野井泰史氏の友人の市毛氏は、「ほんとにスゴいですよね!よくあれだけ(山野井さんを)追いかけられましたね。山野井さんの人柄がそのままでていて素敵だなと、観てくれた人が共感できてくれたらと思いました。」と語り、「山野井さんは、山の話ばっかりしていますけど、とてもチャーミングな人なんです。朝から晩まで、ほとんど山のことばっかり。岩場の話をしているけど、砂場の話をしている子どもみたい(笑)」と山野井さんと親しい友人だから語れる山野井さんの少年のような一面を教えてくれた。

プロフリークライマーの野口氏は、「雪山とかアルパインとかやったことないです。違う世界の人と思ったけど、目標に向かってトレーニングをする気持ち的な面は共感できました。クライマーの友人はたくさんいるけど、山野井さんは会ったことがなくてテレビで見る程度なので、改めて偉大な人だと再確認できました。」とクライマーの視点で観た感想を語ってくれた。

武石監督は、「ありがたい思いですね。市毛さんが子どもという表現をしていましたが、彼の子どもの頃のようなピュアな感じが憧れなんです。また、山に没頭する姿がスゴいんです。彼の好きなことに没頭する人生を感じてくれたら嬉しいです。感無量ですね。」と話し、30年以上も前に声をかけてくれた山野井さんに感謝されていた

武石監督の感想を聞いたMCから監督から見る山野井さんはと聞かれると武石監督は、「アジア人でなかなか踏み出す人はいない、ソロで突っ込んでいって、成果を果たした彼をどうしても紹介したかった。山野井さんが世界で評価されたのが、嬉しいです」と山野井さんの人生・行動力を絶賛。印象に残っている撮影シーンでは、「雪崩に合う瞬間、シビアな瞬間ですね。山野井さんと危険を共にした瞬間は記憶に残っています。」と監督だから感じれるシーンを挙げてくれた。印象に残っている場面、言葉について、市毛氏は「(山野井さんは)心に残ることを普通に言っちゃう人なんですよ。特に次の3つ。」「やっぱり山が好きなんだよね、登ることが好きなんだ」「死ぬかもしれない恐怖があるから山は楽しい」「ひとりは怖いけど充実感がある」と市毛氏の記憶に残る言葉を教えてくれた。さらに、市毛氏は山野井さんにちなんだ自慢話も教えてくれた。それは、登山で山野井さんを待ったことがあると。山野井さんのリハビリで奥多摩の山を一緒に登ったときで、「山野井さんを待つ瞬間が唯一の自慢っ!」と語り、会場には笑いがこぼれた。

MCから山野井さんとの野口さんの共通点の話題に。それは、①小学5年生、10歳のときにクライミングに目覚めた。②結婚相手もクライマー。この二つの共通点を持って、山野井さんに共感すること、見習わないといけない点はと聞かれると野口氏は、「うーん、(結婚相手もクライマーなので)家でもクライミングの話はしてますね、どこでもクライミングの話をしてます!」と回答。するとこの話を聞いた市毛氏は、「夫婦といったら、(山野井さんに)声かけたのは妙子さん(妻)の方だったような..」と衝撃な発言が。監督はこれに「野口さんはどうだった?」と被せ、野口氏は「内緒です(笑)」と答え、ユニークな会話に会場のお客さんもマスコミも笑みを浮かべていた

最後の質問「山野井さんを一言で表すなら」について聞かれると「岡田准一さんのコメントを拝見して、これ以上はないな。(山野井さんは)ピュアで少年の目をしてるけど、子どもっぽくはなくて、それは人に迷惑がなく、とてもチャーミングな人。取材で同行した人が惚れこんでしまうことが多いから不思議な魅力がある人なんだなと思いました。」(市毛良枝)、「二つあるんですけど、一つは山を登るために生まれてきた人、全クライマーが目指すべき人で、登りたい純粋な気持ちやモチベーション、尽きない情熱がクライマーが目指すべきとこ。10~60歳まで続けられる人は少ないので、見習って真剣に打ち込みたいです。」(野口啓代)、「考え抜きましてね、人生クライマーのちょっとニュアンスを変えて、発音を変えて、人生クライマー。人生そのものをかけた人生クライマー(武石浩明監督)

最後に武石監督は、「山野井さんのチャーミングな魅力を皆さんが観てくれたら嬉しいです。映画を観て、これを参考にしたいなとかお仕事ややりたいことをこれまで以上にやるきっかけになってくれたらと。山の映画であって、ひとりの人生を描いた映画です。逆光を乗り越えて、好きな道を歩んでいくこの映画を観て、勇気をもらえた!そういう声がもらえたら嬉しいです。」と総括し、イベントを締めくくった。

 【ストーリー】
「誰も成し遂げていないクライミングを成功させて、生きて還る」世界の巨壁に単独で挑み続けてきたクライマー・山野井泰史。彼は2021年、登山界最高の栄誉、ピオレドール生涯功労賞を受賞した。しかし、山野井の挑戦は終わらない。伊豆半島にある未踏の岩壁に新たなルートを引こうとしていた。そして再びヒマラヤにも…。“垂直の世界”に魅せられた男の激しい生き様とは?貴重な未公開ソロ登攀映像とともに振り返り、山野井の生涯のパートナーである妻・妙子への取材も通して問いかける。

【スタッフ】
監督:武石浩明
撮影:沓澤安明 小嶌基史 土肥治朗
編集:金野雅也
MA:深澤慎也
選曲:津崎栄作
企画・エグゼクティブプロデューサー:大久保竜
チーフプロデューサー:松原由昌
プロデューサー:津村有紀  
TBS DOCS事務局:富岡裕一

2022年/日本/5.1ch/16:9/上映時間:109分  製作:TBSテレビ  配給:KADOKAWA  ©TBSテレビ

公式HP:http://jinsei-climber.jp
公式Twitter:@jinsei_climber
公式Facebook:@jinseiclimber


11/25(金)角川シネマ有楽町ほか全国順次公開