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<第3回>編集部スタッフが“スター・ウォーズへの想い”を語る!

『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』公開記念!なぜ我々はワクワクしなくなったのか!?編集部スタッフが“スター・ウォーズへの想い”を語る!

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いよいよ今週末に公開されるシリーズ最新作『スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け』。1977年に公開された第1作目(エピソードⅣ)のより紡がれてきたスカイウォーカー家の歴史がついに幕を閉じる。新情報が明かされるたびにネットではリアクション動画が大量にアップされるなど、全世界規模でファンの熱気は上がり続けている。

しかしながら、全てのファンが諸手を挙げて歓迎しているかというと、実際の所そうでもないのが事実だ。前作『最後のジェダイ』でライアン・ジョンソン監督はこれまでシリーズが作り上げてきた世界観に大きなメスを入れた。『フォースの覚醒』からシリーズに触れたファンはそれを喜び、オールドファンは大きく落胆した。「スター・ウォーズ」ファンは世代間で大きく分断されたのだ。

そこでムービーマービーでは特別企画を実施。編集部の20代~50代までの「スター・ウォーズ」ファンを公言するライター4人が、各々にとっての『スター・ウォーズ』を語る。

第3回:40代ディレクター「『スター・ウォーズ』は、多くの魅力があり、多くの欠点を持つ映画だ」

現在43歳の筆者にとって『スター・ウォーズ』シリーズは一番好きな映画ではない。もちろん、映画史上最高傑作だとも思っていないし、他に好きな作品はいくらでもある。でも、『スター・ウォーズ』シリーズはやはり特別な映画だ。

90年代初期に映画ファンになった筆者にとって、『スター・ウォーズ』は決して特別な映画ではなかった。多感な時期に見た作品は『ターミネーター2』であり、『ジュラシック・パーク』。どちらの作品も、あまりの映像に劇場で開いた口がふさがらなかったのを今でも覚えている。そんな当時の筆者にとって、旧三部作しか存在せず、VHSでしか見れなかった『スター・ウォーズ』は、まさに過去の遺物だった。

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しかし、映画を観続けるとジョージ・ルーカスを知り、ILMという映画スタジオを知り、そして彼の生み出した『スター・ウォーズ』がなぜ偉大なのか、そしていかに世界的に人気があるかを知る。そんな映画にかぶれまくっていたころに発表されたのが『ファントム・メナス』だった。

筆者は必死に『スター・ウォーズ』を勉強し、全世界待望の新作に備えた。当時購読していた映画雑誌も大騒ぎしていた。いったいどんなすごい映画が観られるのか。

そして遂に迎えた『スター・ウォーズ』劇場初体験『ファントム・メナス』は、それほど面白くなかった。

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ジャー・ジャー・ビンクスの笑いはずっとスベってるし、ダース・モールは死ぬほどカッコいいけど、あっさり死亡。ストーリーのテンポは悪いし、単純。少年アナキンがポッドレースで勝ったからと言って、戦争で活躍するのは出来すぎている。

しかし、当時の筆者は「これは面白いんだ、これこそ最高なんだ」と思い込んだ。そう考えた一番の理由は、『スター・ウォーズ』を面白いと思えない人間だと思われたくなかったから。あの頃は『スター・ウォーズ』をいっぱしに語れてこそ、映画ファンでいられるに違いないと本気で思っていた。

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そんな観点で何度も『ファントム・メナス』を観に行き、パンフレットを読み込み、その他の文献も読み、ソフトを買い、過去作も何度も見た。そうやって次のEP2『クローン戦争』に備えていくうちに、すっかりあの世界観に魅せられた。そして今度こそ面白いはずだと意気込んだ『クローン戦争』の公開初日、チケットを何とか確保した筆者は、コスプレをした人たちに混じって大喝采で映画を迎えた。ざわつく劇場の中、大スクリーンにロゴが出て、テーマが流れた瞬間の大興奮はこの先忘れることはないだろう。そして映画が終わった後、あまりの出来の悪さに劇場が葬式みたいな空気になり、トボトボと帰途についたことも決して忘れない。

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これまで拍手で終わるような作品にも何度か出会った。しかし良きにつけ悪しきにつけ、あれほどの興奮が味わえるのは『スター・ウォーズ』だけである。

『スター・ウォーズ』は、多くの魅力があり、多くの欠点を持つ映画だ。喝采、渇望、そして落胆の歴史でもある。新作を待ちわびて、大勢のファンが一喜一憂する。それが『スター・ウォーズ』の醍醐味であり、それがこの映画を特別なものにしているのだ。

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そして遂にディズニーの買収によって、『スター・ウォーズ』は創造主ルーカスの手を離れ、ルーカス以外の人間が物語を紡いでいる。

 筆者の続三部作『フォースの覚醒』、『最後のジェダイ』についての評価は、おしなべてオールドファンの評価通りと言っていい。でも、やっぱりあの興奮がまた味わいたくて、劇場に行ってしまうのだ。

シリーズ完結編『スカイウォーカーの夜明け』は12月20日より全国ロードショー。

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