【今夜何見る】もし明日、世界が終わるなら。絶望の淵で「大切なもの」を再確認させてくれる映画4選
未曾有の大災害に襲われた世界は、今まさに終わろうとしていた…と不穏な導入から始まる物語『サンキュー、チャック』が5/1(金)より公開となります。原作は『スタンド・バイ・ミー』『IT』シリーズのスティーヴン・キング、主演に『アベンジャーズ』シリーズのロキ役でお馴染みのトム・ヒドルストン、先日行われた第49回 トロント国際映画祭では【観客賞】を受賞するなど映画好きの皆様のアンテナにビビッときそうな要素が目白押しの本作。そんなお話のカギになるのは、こちらに向かって微笑む男性の写真に「チャールズ・クランツに感謝します。素晴らしい39年間に、ありがとう、チャック」という文字が添えられた広告。それが街中に広がっていくという何とも奇妙なあらすじです。世界の終わりが近づく中で起きたこの不可解な現象の真相は?そんでチャックって何者なのか??
という訳で今回は、大なり小なりの悲しみや絶望を前にあの人なら、この人ならどう立ち振る舞うのか?を描いた作品をピックアップ!『サンキュー、チャック』の謎を紐解くヒントも隠されているかもしれません。
良いも悪いも嚙みしめてこその人生だ!
『アバウト・タイム 愛おしい時間について』(2014)
誰しも一度は憧れちゃうであろうタイムトラベル!過去や未来へ飛んであれこれ出来ちゃうなんて空想が膨らむ設定は事あるごとに映像作品へ盛り込まれてきましたが、本作はその中でも「優しさ」に溢れた一作。ぶっ飛び設定で盛り上げながら、私たちの日常に優しく寄り添ってくれるような温もりに満ちています。
タイムトラベルをするのは主人公のティム。目下の大目標「彼女を作る」を掲げ、気になる子にアタック!→しくじり→タイムトラベル→やり直しを繰り返す日々..。このタイムトラベルがなんとも嬉しいシステムで史実をいじるようなことはNG、あくまで個人的な問題にのみ使うというルールさえ守れば回数等の制限は無し!そりゃ、ポンポン使っちゃうよなというティムの飛びっぷりが羨ましい限りです。そうして遂に意中のメアリーが彼女に!とってもコミカルでキュートに描かれるタイムトラベルカップル成立の過程は必見です。ですが、時間を飛ぶ感覚が沁みついてくる頃にティムは融通の利かないタイムトラベルの実態、そして愛してやまない父の死に直面し…。
作中には「良いことも悪いことも起きるのが人生だ」という言葉も出てきますが、理想の通りには進まないからこそ人生は生きる甲斐があると、そう思わせてくれる一本。喜怒哀楽の全てを何気ない日常の中で噛みしめて過ごしてみると毎朝の通勤時間もちょっぴり楽しくなるかもしれません。
監督:リチャード・カーティス
キャスト:ドーナル・グリーソン、レイチェル・マクアダムス、ビル・ナイ ほか
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嘘が誠に!愛と勇気とユーモアで世界は輝く!
『ライフ・イズ・ビューティフル』(1997)
Mr.口八丁手八丁!そんな呼び名がぴったりの主人公・グイド。偶然出会った❝お姫様❞ドーラに一目惚れした彼は、あの手この手で彼女にお近づくべく奮闘します。ひとつミスったとて何とも楽しそうに言葉を紡いで周囲を翻弄していく様はチャップリンやMr.ビーンもびっくりのコミカル具合で描かれており、晴れてドーラと結ばれるまでノンストップで繰り広げられていきます。やがて息子のジョズエも生まれ、一層幸せな毎日を過ごしていた一家でしたが..。
時は1940年代に入り、第二次世界大戦下でのナチスドイツによる人種迫害により一家は強制収容所へ連行されてしまいます。こう聞くとユーモアと笑顔に満ちた前半とは打って変わって、シリアスな展開になるのか..と思われるかもしれませんが、グイドを舐めてもらっちゃ困りますよ!ドイツ語ミリしらなのにドイツ兵の翻訳を名乗り出た彼が一体どんな行動に出るのか?昨年のM-1グランプリ王者となったたくろうのネタも脳裏をよぎるようなシーンは必見です。
過酷な環境下で、もちろん徐々にしんどい描写が増えていくのも事実。ですが、絶望的な状況下にあってこそより光り輝くグイドの立ち振る舞いには愛と勇気とユーモアで観る者を魅了する大きな力があると断言します。ぜひ、ご覧ください。
監督:ロベルト・ベニーニ
キャスト:ロベルト・ベニーニ、ニコレッタ・ブラスキ、ジョルジオ・カンタリーニ ほか
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「あの世界」に戻りたくなったら、この一本
『少女は卒業しない』(2023)
一度でも学校からの卒業を経験したことがある方、本作を観たのなら最後、いつぞやの卒アルに手が伸びること間違いなし!かつて過ごした「世界」、もう二度と戻ることの出来ない「あの世界」で過ごしたラスト数日の雰囲気が蘇ることでしょう。そういう意味で、本作は誰にも自分事として捉えることが出来る❝共感待ったなし❞映画。一人でももちろん、懐かしい顔ぶれが揃った時に鑑賞するのも素敵です。
廃校に伴い校舎の取り壊しが決まっている地方高校を舞台に、卒業を控えた4人の女子高生にスポットを当てる本作。性格も部活も、抱えている悩みも様々な4人の等身大の姿はもちろん、卒業を間近に控えた時のあの雰囲気が筆者自身の記憶ともろ合致で、個人的にはグッと作品に引き込まれた要因のひとつでもあります。なんか、ふわふわした感覚。卒業式のリハやったらご飯食べて、確か午後にはもう帰れた。いつもと違う日常を味わっている感覚。遠足とか運動会の時と似ているけれど、どこか違う。終わってほしくないという感情。新しい世界で過ごすのも楽しみだけれど「卒業式が終われば今過ごしている世界が終わる」という事実を受け入れたくない自分もあの時いたのかも、とふと筆者は思いました。
逃れられない卒業を前に4人が深い悲しみやどうにもならない想いに向き合う姿は、きっとあなたがこれまでに過ごしたどこかの「世界」をふわっと思い出させてくれることでしょう。
監督:中川駿
キャスト:河合優実、小野莉奈、小宮山莉渚、中井友望 ほか
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惑星衝突、受け入れられますか?
『メランコリア』(2012)
舞台は惑星メランコリアの衝突が刻一刻と近づく地球のどこか。盛大な結婚パーティーに身を置く新婦ジャスティンは様子が変です。ケーキカットをすっぽかしてお風呂に入ったり、ウエディングドレス姿でゴルフカートを乗り回したり..。ですが、楽しんでいる様子は一切なく終始虚ろな表情。一体何を考えているんだろう?物語の前半は徹底して、この違和感風呂に浸ることとなるでしょう。
惑星衝突となると今回紹介する作品の中では『サンキュー、チャック』に最もシチュエーションとしては近いと言えそう。食い止めようのない自然現象がもたらす「世界の終わり」が迫る時、人々がとる行動とは..?!本作は後半部分で、その様子が描かれていくのですが、前半でお風呂にしっかり浸かった人ほど面白がれるはず。
妹の晴れ舞台に豪華な邸宅を丸々使わせてくれた、しっかり者の姉が日に日に落ち着きを無くしていく一方で相反するように感情を抑制しきって淡々と日常を過ごすようになるジャスティン。何が彼女をその境地に至らしめるのか、前半のフリが効きまくっている静かな展開とそれでも確実に「絶望」が忍び寄る恐ろしさとで次第に心がザワザワしてくる一本です。そして最後は…。
監督:ラース・フォン・トリアー
キャスト:キルスティン・ダンスト、シャルロット・ゲンズブール、アレクサンダー・スカルスガルド ほか
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いかがだったでしょうか?
国や時代を問わず、辛く悲しい出来事というのは誰の身にも降りかかるものです。降りかかってきた時にどう受け止めて、行動するのか?いざという時大切にしたいマインドを探るきっかけに今回の特集が一役買ってもらえれば幸いです。もちろん『サンキュー、チャック』もお忘れなく!
『サンキュー、チャック』
5月1日(金)新宿ピカデリー他全国ロードショー
【STORY】
ついに世界は終わろうとしていた。次々に起こる自然災害と人災が地球を襲い、ネットもSNSも繋がらなくなったその時、街頭やTV、ラジオに突如現れたのは、「チャールズ・クランツに感謝します。素晴らしい39年間に、ありがとう、チャック」という広告だった。チャック(トム・ヒドルストン)とは何者なのか?感謝の意味は何なのか?その答えを知る者は誰もいない。恐怖に駆られた高校教師のマーティ(キウェテル・イジョフォー)は別れた妻のフェリシア(カレン・ギラン)に会おうと家を飛び出すが、誰もいない街はチャックの広告で埋め尽くされていた。無事に出会えた二人は、星空を眺めながら刻々と近づく終末を感じ固く手を握り合う――が、場面は一変、広告の男・チャックの視点へと移り変わり…。
原題:THE LIFE OF CHUCK
出演:トム・ヒドルストン、キウェテル・イジョフォー、カレン・ギラン、ジェイコブ・トレンブレイ、マーク・ハミル
監督・脚本:マイク・フラナガン
原作:スティーヴン・キング
配給:ギャガ、松竹
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