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映画『宝島』公開記念──自由を求めて立ち上がる! 民衆の咆哮シネマ!

沖縄の激動の時代を背景に、若者たちが自由を求めて立ち上がる姿を描く映画『宝島』。その公開を記念して、今回は「民衆が蜂起する瞬間」をスクリーンに刻んだ映画を特集する。権力に押し潰されそうな人々が、声を合わせ、拳を上げ、運命を切り開く瞬間。彼らの咆哮は、時代も国境も越えて観客の心を揺さぶってきた。ここではその熱を凝縮した4本を紹介する。

歌が武器となり、群衆が動く!
『RRR』(2022/インド)

インド独立前のイギリス植民地下。支配と暴力にさらされる人々の前に現れるのが、二人の英雄──ラームとビームだ。特に胸を打つのは、ビームが鞭打ち刑に処される場面。血まみれになりながらも歌い続ける彼の姿に、抑圧されていた民衆の怒りと希望が一気に噴出する。S・S・ラージャマウリ監督はここで「歌=武器」というインド映画の伝統を極限まで高め、観客をスクリーン越しに蜂起へと巻き込む。ダンスやアクションと同じリズムで描かれる抵抗の歌は、エンターテインメントであると同時に革命のメタファーだ。民衆蜂起の高揚を、まさに映画の形式そのもので体感させる傑作である。

監督:S・S・ラージャマウリ
出演:N・T・ラーマ・ラオ・ジュニア、ラーム・チャラン
配信:Netflix

歌声が革命の火をともす!
『レ・ミゼラブル』(2012/アメリカ・イギリス)

ヴィクトル・ユゴーの原作を映画化した大作ミュージカル。19世紀のパリ、貧困と不正義にあえぐ民衆が「自由」を求めて立ち上がる。圧巻はバリケードに立つ若者たちが歌い上げる「民衆の歌」。キャメラが街路を駆け抜け、群衆の声が重なり合う瞬間、観客は歴史のうねりのただ中に引きずり込まれる。トム・フーパー監督は俳優陣に生歌収録を課し、声の震えや息遣いまでを臨場感として刻み込んだ。だからこそ「歌うこと=抵抗すること」として響き、観客の胸に突き刺さる。単なるミュージカルを超え、「歌声が革命を呼ぶ」瞬間を可視化した一大スペクタクルだ。

監督:トム・フーパー
出演:ヒュー・ジャックマン、アン・ハサウェイ、ラッセル・クロウ
配信:U-NEXT、Amazon Prime Videoほか

仮面の男が導く市民蜂起!
『Vフォー・ヴェンデッタ』(2005/アメリカ・イギリス)

恐怖政治に支配されたロンドンを舞台に、ガイ・フォークスの仮面を被った男“V”が体制に反旗を翻す。爆破とプロパガンダを駆使し、市民に恐怖ではなく「抵抗の物語」を見せる。クライマックスでは群衆が同じ仮面を身につけて街に集まり、個人の怒りが群衆のうねりへと変わる。このシーンが示すのは、匿名性が連帯を生むという逆説。ヒーローは一人ではなく、無数の「V」が同時に立ち上がることで、圧政を揺るがす力となる。コミック原作のエンタメ性と社会的寓話が融合し、今なお現代の抗議デモのイメージを形作る象徴的な作品だ。

監督:ジェームズ・マクティーグ
出演:ナタリー・ポートマン、ヒューゴ・ウィーヴィング
配信:Netflix、Amazon Prime Videoほか

「自由を!」の叫びが大地を震わせる
『ブレイブハート』(1995/アメリカ)

スコットランド独立を掲げる農民たちを率いるのは、メル・ギブソン演じる英雄ウィリアム・ウォレス。圧倒的な不利の戦況で怯む兵士たちを前に、彼が叫ぶ「フリーダム!」は映画史に残る名シーンだ。大地を揺るがすほどの咆哮が、恐怖を希望へと反転させる瞬間を描き出す。監督兼主演のギブソンは、戦場の泥臭さと民衆の叫びを真正面から描き、アカデミー作品賞を含む5部門を制覇。民衆が声を合わせることで歴史を変える、その原初的な力を体感させる作品として今も揺るぎない地位を持つ。

監督:メル・ギブソン
出演:メル・ギブソン、ソフィー・マルソー
配信:U-NEXT、Amazon Prime Videoほか

『宝島』が描く沖縄の若者たちの闘いも、これらの映画が描いた蜂起の物語も、根底にあるのは「自由を求める声」だ。歌い、叫び、仮面をつけ、剣を掲げる──その行為がやがて群衆の咆哮となり、歴史を動かす力となる。映画は観客にその瞬間の熱気を追体験させ、胸の奥に「自分も立ち上がれるのではないか」という衝動を残す。今夜はスクリーンを通じて、その咆哮を浴びてほしい。

 

【ストーリー】
1952年、沖縄がアメリカだった時代。米軍基地から奪った物資を住民らに分け与える‟戦果アギヤー“と呼ばれる若者たちがいた。いつか「でっかい戦果」を上げることを夢見る幼馴染のグスク(妻夫木聡)、ヤマコ(広瀬すず)、レイ(窪田正孝)の三人。そして、彼らの英雄的存在であり、リーダーとしてみんなを引っ張っていたのが、一番年上のオン(永山瑛太)だった。全てを懸けて臨んだある襲撃の夜、オンは「予定外の戦果」を手に入れ、突然消息を絶つ…。残された3人はやがて、憧れのオンの失踪の謎を追いながらも、「オンが目指した本物の英雄」を心に秘め、やがて警察、ヤクザ、小学校の先生になり、それぞれの道を歩み始める。しかし、アメリカに支配され、本土からも見捨てられた環境では何も思い通りにならない現実に、やり場のない怒りを募らせ、ある事件をきっかけに抑えていた感情が爆発する。そして、オンが基地から持ち出した”何か“を追い、米軍も動き出すー。消えた英雄が手にした“予定外の戦果”とは何だったのか?そして、20年の歳月を経て明かされる衝撃の真実とはーー。

出演:妻夫木聡、広瀬すず、窪田正孝、永山瑛太
監督:大友啓史
原作:真藤順丈「宝島」(講談社文庫)
配給:東映/ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
©真藤順丈/講談社 ©2025「宝島」製作委員会

公式サイト:https://www.takarajima-movie.jp
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