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過去・未来を変えたいあなたへ贈る!「タイムトラベル映画」特集!

来週6/10は“時の記念日”だそうです。「時間の大切さ」を広める意図を持って制定された記念日のようですが…、気がついたら時間を無駄にしていて後悔することの多い筆者にとっては、なんとも聞こえの悪い記念日。ところで、「時間」を描いた映画、特にタイムトラベルものは名作が多く、過去や未来といった時間の流れを意識して生きる私たちにとって、大きく心に残るものです。そこで、今回は過去を変えたいと願う、後悔の念を抱える人に向けて、“タイムトラベル映画”を4作品をご紹介します!

文:紙巻き(肺が真っ黒)

 

シリーズものは“2”が一番面白い!
『バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2』

『ゴッドファーザー』然り『ターミネーター』然り、シリーズものは“2”が一番面白い。傑作シリーズであるほどその傾向がある気がします。本作もそのうちの一つ。1985年に生きるマーティは2015年の未来に旅立ちますが、そこで起きた事件がきっかけで元の世界が歪んでしまう。そこで、今度は1作目の舞台である1955年に再び戻ってきます。ここからは1作目のあのシーンやこのシーンの裏側を見せながら、同時に存在する過去の自分たちに気づかれないようにミッションをこなすという超楽しい展開。あの時裏でこんなことが…!?とシリーズものならではの描写ですが、こんなアイディア、普段何を食ってたら思いつくのでしょう。

指紋認証やらNIKEのスニーカーやら若返りの美容医療やらは、まさに今の時代と重なる感じで、そういうディテールもよくできています。2024年に生きる私たちから見て、未来の描写が当たった外れたを観るのも楽しいです。なかでもみんなが一番びっくりしたであろう未来予想図が、“ビフが大統領になった”ことじゃないでしょうか(笑)。

【キャスト】
マイケル・J・フォックス、クリストファー・ロイド、トーマス・F・ウィルソン、リー・トンプソン、エリザベス・シュー、ジェフリー・ウェイスマン

【スタッフ】
監督:ロバート・ゼメキス
脚本:ロバート・ゼメキス、ボブ・ゲイル
製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ、フランク・マーシャル、キャスリーン・ケネディ
音楽:アラン・シルヴェストリ

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ハリウッドが生んだ親子の奇跡
『オーロラの彼方へ』

誰しもが妄想する“あの時に戻れたら”。そんな想いを体現した映画としてこれ以上のものはないでしょう。オーロラの輝く夜。刑事のジョンが無線機にスイッチを入れると、ある男との交信に成功。なんとその男は、30年前に殉職した愛する父・フランクなのでした。奇しくもその日は父が事故死する前日。ジョンは必死でフランクが助かる方法を伝えます。

本作のキャッチコピーは「もう一度、逢いたい。話したい」。自分にとびきりの愛情を注いでくれた父フランクとジョンの親子愛で泣かせてきたかと思いきや…。過去を変えてしまったが故に未来が変化する、タイムパラドックスが発生。後半ではなんと、未来の連続殺人事件を親子で解決するサスペンス映画にフォルムチェンジ!!ここの無線越しでの親子の連携プレーは、『ONE PIECE FILM RED』のルフィ×シャンクスの共闘ばりのアツさがあります。サスペンス、SF、ヒューマンドラマ。あらゆるジャンルを混ぜ混ぜ、ハリウッド映画の良いところを全部詰め合わせたような超素敵な作品です。

【キャスト】
デニス・クエイド、ジム・カヴィーゼル

【スタッフ】
監督:グレゴリー・ホブリット
脚本:トビー・エメリッヒ

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人が唯一変えられるのは、人の心。
『コーヒーが冷めないうちに』

なんとも小粋なタイトルに誘われて観た一本。過去に戻ってやり直したいことがある人、後悔に苛まれている人にそっとおすすめしたいです。小さな喫茶店「フニクリフニクラ」には、ある席に座ると望み通りの時間に戻れるという不思議な噂がありました。それを聞きつけてやってくる訳ありの客たち。ただし、タイムスリップ先で起きた出来事は変えられないし、コーヒーが冷めるまでに戻ってこなければなりません…。

タイムトラベルして事件を解決するエキサイティングな映画ばかりを観てきた筆者にとっては、過去が変えられないのなら何のためのタイムトラベルなのだ?と斜めに構えて観始めたのも束の間…。有村架純さん、薬師丸ひろ子さん、吉田羊さんはじめ大女優の方々が演じる訳ありの客たちに、大きな共感を覚えてしまいました。そう、起きてしまったことは変えられない。しかし、そこに向き合う自分の気持ちと未来は変えることができる。後悔する気持ちを改めたいと願うすべての人を優しく包み込むハートフルな映画です。

【キャスト】
有村架純、伊藤健太郎、波瑠、林遣都、深水元基、松本若菜、薬師丸ひろ子、吉田羊、松重豊、石田ゆり子

【スタッフ】
監督:塚原あゆ子
脚本:奥寺佐渡子
原作:川口俊和『コーヒーが冷めないうちに』『この嘘がばれないうちに』

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ヒトを超える存在が大切なことを教えてくれた。
『メッセージ』

『デューン 砂の惑星PART2』のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作品。アカデミー賞では作品賞、監督賞含む主要8部門にノミネートされた傑作SF映画です。あるとき、地上に降り立った巨大な宇宙船。政府に呼び出された言語学者のルイーズは、宇宙船の目的を知るため、彼らの言語を解読する任務を与えられる。「ばかうけ」や「柿の種」とも表される美しき縦長UFOのビジュアルでご存じの方も多いと思いますが、本作について真に語るべきはまさにタイトルにもある“メッセージ”…。

エイリアンとの交信を通じてルイーズが受け取ったメッセージは、幸せな時間には限りがあること。そして、未来は変えられないということ。そしてこれはそのまま画面の前のわたしたちへのメッセージにも重なり、今という“瞬間”を大切にすることを教えてくれます。ノーランの『インターステラー』のような壮大な世界観と「時間」の概念、そして“愛”を描く中で、もののあはれ、一期一会といった思想にも通ずるメッセージをはらんだ本作は、SF映画の新たなステージを切り開いたといえるのではないでしょうか。

【キャスト】
エイミー・アダムス、ジェレミー・レナー、フォレスト・ウィテカー、マイケル・スタールバーグ

【スタッフ】
監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
脚本:エリック・ハイセラー
原作:テッド・チャン「あなたの人生の物語」

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いかがだったでしょうか。
言わずと知れた名作から隠れた名作まで、心に響く作品たちをご紹介しました。
無駄にしてしまった時間は取り戻せない。でも、時間の使い方を変えることはできる。私も今この“瞬間”を大切に生きていきたいと思います。