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この子供どこか変だ!?ヤバい子供が登場する映画特集④ 『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』

先月発表され、日本でも大きな話題になった映画『エスター』の前日譚製作のニュース。孤児院で預かった女の子が豹変していく様が実に面白い、ホラー映画の傑作だ。そこで今週の「今夜何観る」では『エスター』の前日譚製作決定を記念して、ヤバい子供が登場する映画を特集する。

『ガメラ3 邪神〈イリス〉覚醒』(1999)
特撮映画史上最大級のトラウマを植え付ける少女

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筆者にとって平成『ガメラ』シリーズは大好きなシリーズなのだが、同時にかなりのトラウマを植え付けられた作品でもある。中でも3作目の本作に登場する怪獣〈イリス〉は私にとって最大のトラウマだ。そのイリスを操っているのは比良坂綾奈という中学生の少女だ。

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第1作目『ガメラ 大怪獣空中決戦』においてガメラとギャオスの戦いに巻き込まれ家族を失ったこの少女は、ガメラに対して激しい憎しみを持ち、やがて封印されていた怪獣イリスと共鳴してしまう。イリスが少女の怒りに呼応し、次々と人間を殺害する凶行に出る。

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ガメラへの激しい憎悪から見境なく怪獣を暴れさせ、京都を火の海にしてしまう。皮肉なことにそんな彼女の行為は結果として自身が経験した悲劇をより多くの人に味あわせる結果になるのだ。ちなみにこの比良坂綾奈を演じたのは前田姉妹の姉、前田愛。妹の前田亜季も回想シーンで登場している。

この映画は今まで「人類の味方」として描かれたガメラとは異なっており、ギャオスを倒すために街を火の海にし、破壊しまくる恐怖の対象として描かれている。映画冒頭の渋谷の街中での戦闘シーンもまたトラウマ級だ。そこに比良坂綾奈という、これまでガメラが守ろうとしてきた〈子供〉に憎しみを抱かれるというストーリーは非常に見応えがある。もちろん特撮のクオリティの高さは凄まじく、筆者は本作以上の特撮怪獣映画は未だに見たことがない。ぜひ皆さんにもご覧になってもらいたい。

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【ストーリー】
1999年。地球は異常事態に見舞われていた。人を喰う巨大怪鳥ギャオスが、世界各地で大量発生、被害が急速に拡大していた。女性鳥類学者の長峰真弓(中山忍)は、4年前、人類を恐怖に突き落としたギャオスに遭遇して以来、その災禍をくい止めるため、生態研究をすすめていた。が、謎は深まるばかりだった…。

【キャスト】
中山忍、前田愛、藤谷文子 ほか

【スタッフ】
監督:金子修介