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『バビロン』公開記念「聴いて味わう、デイミアン・チャゼル監督作品」4選

2月10(金)より、デイミアン・チャゼルが監督・脚本を務めた『バビロン』が公開されます。チャゼル監督といえば、数々の賞を受賞し、歴史に名を遺すミュージカル映画となった『ラ・ラ・ランド』が有名ですが、魅力的な作品はそれだけではありません。チャゼル監督を語るうえで欠かせないのは、これまでジャズに関連する作品を多く手掛けてきたこともあり、やはり“音楽“や”音“にあります。今回はいつも以上に”聴く“に注力することでより楽しめるチャゼル監督の作品4選をご紹介します。

文:カカオ豆(映画とコーヒーとチョコが好物)

 

 

〈高速すぎるドラムの“音”に中毒性あり〉
①『セッション』(2015)

チャゼル監督自身が、学生の頃にジャズバンドに所属していた経験が活かされて生まれた本作は、『ラ・ラ・ランド』より少し前に多くの人にその名を知らしめるきっかけとなった作品です。名門音楽院に通い、ジャズドラマーを目指しているアンドリュー・ニーマン(マイルズ・テラー)は、学院内で有名な指導者フレッチャー(J・K・シモンズ)から指導を受けることになるのですが、このフィッチャーがちょっと一線超えているやばい指導者なのです。血豆がつぶれて、ドラムが血まみれになろうが関係なし。リズムに合った速さを叩けるようになるまで、罵倒を浴びさせながら、汗が滴り落ちるほど何時間もレッスンを続けます。その驚異的な速さで叩かれるドラムの音は、聞いているだけで腱鞘炎になりそうです…。そのうえ、次第にニーマンにもその狂気さが映っていき、ちょっと怖すぎて笑ってしまうレベルの行動をし始めるようになるのです。こんなことあるわけないじゃん!と思いつつも、音楽経験者なら一度は感じたことのあるあの嫉妬や、できない悔しさ、競争心に共感してしまうはずです。音楽に取りつかれた者だけが知っている狂気の世界をあなたも体験してみては?

監督:デイミアン・チャゼル
出演:マイルズ・テラー、J・K・シモンズ 他

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〈一度聞いたら忘れられない、あのリズム〉
②『ラ・ラ・ランド』(2017)

一度本作を観れば、『ラ・ラ・ランド』というワードを聞いただけであの名曲たちが頭の中で流れてしまうほど、記憶に焼き付く魅力的な音楽に溢れているミュージカル映画です。筆者的には、冒頭のシーンが最っ高に好きです。LAのハイウェイにズラーっと並んでいる車。そして始まるあのリズム。次第に車の中からビビットなカラーの服を身に付けた人たちが現れ始め、歌って踊り出す…。これだけでもうワクワクしてきませんか?『セッション』に続き、本作でもやはりジャズは必須。売れない女優ミア(エマ・ストーン)とジャズピアニスト(ライアン・ゴズリング)の恋を描いています。鑑賞後には、あったかもしれない別の人生に想いを馳せてちょっぴり切なくなりますが、それがまたいつまでも浸っていたくなるような心地良い感情なのです。ミアの原色のワンピースが映える画、絶妙な音楽のタイミング、うっとりするような演出…。まるで魔法にかけられたような世界は『ラ・ラ・ランド』でしか味わうことができません。全ての夢を追う人に捧げたい作品です。

監督:デイミアン・チャゼル
出演:ライアン・ゴズリング、エマ・ストーン 他

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〈リアルなパリの街で響くジャズ、ジャズ、ジャズ…〉
③『ジ・エディ』(2020)


『セッション』『ラ・ラ・ランド』以上にがっつりジャズがテーマとなっています。主人公は、かつてニューヨークで有名なミュージシャンだったエリオット(アンドレ・ホランド)。今は、パリで友人のファリド(タハール・ラヒム)と共にジャズクラブを経営しています。しかし、ファリドが抱えるある問題が発覚したことをきっかけに、エリオットの家族や仲間の問題も次々と生じ、ストーリーは思わぬ展開へと向かっていきます。舞台となっているのは、おしゃれなカフェやブランドの看板が並ぶ煌びやかなパリではなく、多様な人種と雑多感を感じられるリアルなパリのため、それがまたなんだか一層ジャズの趣を感じられてよいのです。また、16ミリフィルムで撮影された映像と、重厚なストーリーにより、まるで一本の映画を観ているような感覚になります。いろいろな問題を抱える登場人物たちですが、共通することは“音楽が好き”“自分には音楽しかない”ということ。もはや、ジャズを題材にした作品を手掛けさせたら、チャゼル監督の右に出るものはいないと言っても過言ではないかもしれません。ジャズ初心者でも存分に楽しめる音楽ドラマです。

製作総指揮:デイミアン・チャゼル ※1,2話のみ監督
出演:アンドレ・ホランド、ヨアンナ・クーリグ、アマンドラ・ステンバーグ、レイラ・ベクティ、タハール・ラヒム 他

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〈音楽じゃない!宇宙飛行士が聞く“音”〉
④『ファースト・マン』(2019)

ここまでジャズ関連作品ときているので、4作品目もジャズが題材の作品かと思いきや、本作はジャズどころか音楽のないシーンが多いため、チャゼル監督にとっては異色の作品と言ってもよいかもしれません。ライアン・ゴズリンズと再びタッグを組み、人類で初めて月面着陸に成功した宇宙飛行士ニール・アームストロングの半生を描いています。訓練中の不運な事故により次々と仲間を失っていくなかで、それでもニールが宇宙へ、月へ行くことに執着するのには、過去のある出来事が関係していたのです…。ジャズの代わりとなる魅力は、宇宙飛行士だけが知っている環境音を臨場感たっぷりに体験できるということです。宇宙へ旅立つ瞬間の緊張感、息遣い、鼓動、轟音、静寂…。音楽が流れていなくても、そこには広大な宇宙への想像をかき立てる “音”が溢れています。それらは、音楽に通じ、“音”を深く知っているチャゼル監督だからこそ生まれた演出であろうと感じずにはいられません。ぜひ没入できる環境でご覧頂き、人類の“偉大な一歩”をニールと共に体験してみてください。

監督:デイミアン・チャゼル
出演:ライアン・ゴズリング、クレア・フォイ、ジェイソン・クラーク、カイル・チャンドラー 他

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いかがでしたでしょうか。

新作『バビロン』の舞台は黄金時代のハリウッドです。主演はブラッド・ピッドとマーゴット・ロビー。そして、チャゼル監督と言えばのジャズミュージック…。これはもう観ない理由がないですよね。また、先日はゴールデングローブ賞にて作曲賞を受賞したため、やはり最高な音楽が待ち受けていることはまちがいなさそうです。ゴージャスで、クレイジーなハリウッド×ジャズの世界を劇場に体験しに行きましょう!

 

【キャスト】
ブラッド・ピット、マーゴット・ロビー、ディエゴ・カルバ、ジーン・スマート、ジョヴァン・アデポ、リー・ジュン・リー、P・J・バーン、ルーカス・ハース、オリヴィア・ハミルトン、トビー・マグワイア、マックス・ミンゲラ、ローリー・スコーヴェル、キャサリン・ウォーターストン、フリー、ジェフ・ガーリン、エリック・ロバーツ、イーサン・サプリ―、サマラ・ウィーヴィング、オリヴィア・ワイルドほか

【スタッフ】
監督・脚本:デイミアン・チャゼル『ラ・ラ・ランド』
製作:マーク・プラット, p.g.a.、マシュー・プルーフ, p.g.a.、オリヴィア・ハミルトン, p.g.a.
製作総指揮:マイケル・ビューグ、トビー・マグワイア、ウィク・ゴッドフリー、ヘレン・エスタブルック、アダム・シーゲル

配給:東和ピクチャーズ
(C) 2023 Paramount Pictures. All Rights Reserved.
公式サイト:babylon-movie.jp

2月10日(金) 『ラ・ラ・ランド』監督が贈る“最高のショー”が始まる!