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綾瀬はるか主演『ファーストボイス』初日舞台挨拶レポート!「誰かの声や勇気が社会を動かしていく」ファーストサマーウイカ、松本穂香らと鏡開きで祝福

日本で初めて「ハラスメント」が裁判となった1989年の出来事をもとに、型破りな女性弁護士たちが社会の“常識”に立ち向かう姿を描いた実話着想の映画『ファーストボイス』(前田哲監督/松竹・ワーナー・ブラザース映画共同配給)が公開初日を迎え、10月2日(金)に東京・丸の内ピカデリーにて初日舞台挨拶が開催された。イベントには主演の綾瀬はるかを筆頭に、ファーストサマーウイカ、松本穂香、水川かたまり(空気階段)、鈴鹿央士、前田哲監督が登壇した。

バブル経済絶頂期の1989年を舞台に、寝ぐせ頭でお人好しの弁護士・朝日道子(綾瀬はるか)と、職場で理不尽な嫌がらせを受け会社と上司を提訴する女性・上原恵(ファーストサマーウイカ)、そして新人弁護士の藤野栞(松本穂香)らが前例なき法廷闘争へ挑んでいく本作。

イベント冒頭、主人公・朝日道子を演じた綾瀬はるかは、「いよいよ本日から公開ということで、ようやく皆様にお届けできることを嬉しく思います」と、笑顔で公開初日を迎えた心境を語った。

職場での理不尽な嫌がらせに立ち向かう上原恵役のファーストサマーウイカは、「試写会も含めて本当にたくさんの方からメッセージをいただき、『すごく良かったよ』と私史上最多というくらい感想をいただきました。そうした声が本当に活力になりますし、この映画が皆さんの背中を押す一声になればと思っています」と、早くも寄せられている反響に手応えを感じている様子。

新人弁護士・藤野栞役の松本穂香は、「今日からいよいよ全国で公開が始まるということで、皆様がどんな感想を持たれるのかドキドキワクワクしております」と、観客の反応への期待をのぞかせた。

一方、恵がかつて勤めていた出版社で、担当雑誌の編集長を務める澤口裕人役の水川かたまりは、年下で優秀な恵の才能を認められず、彼女を追い詰めていく役柄にちなみ、開口一番「まずは皆様、申し訳ございませんでした」と深々と頭を下げて謝罪。続けて、「映画をご覧になった直後で、僕に対して腹立たしい感情を抱かれているかもしれませんが、僕は田舎で育ったすごく優しい人間で、愛というものを深く考えて生きている人間です」と、まさかの弁明で客席の笑いを誘った。

恵の同僚・吉井隆役の鈴鹿央士も、「僕はいい人です。役としてもいい人でした。プライベートはよく分かりませんが……いい人ということにしておいてください(笑)」と冗談交じりに挨拶。終始マイペースな様子で会場を和ませた。

 

続いて、先日、福岡を訪れ、本作の着想の基となった実際の裁判で原告代理人を務めた女性弁護士と面会したエピソードが話題に。綾瀬は、「あんな先生が近くにいてくれたらどれほど心強いだろうと感じるくらい、優しくて温かく、本当に格好いい先生方でした。先生方もこの作品を観て大変喜んでくださっていたので、映画化できて本当に良かったと思いました」と、実際に弁護士と対面した際の印象を振り返り、作品が完成した喜びをにじませた。

ハラスメントという概念がまだ広く定着していなかった時代を描く本作。演じるうえで意識したことについて尋ねられると、ウイカは「当時は声を上げて世の中を変えること、特に女性が声を上げるのがまだまだ難しい時代だったと思います。今はSNSなどで一人一人が比較的声を上げやすくなりましたが、その分責任を持たずに匿名でも発信できてしまう側面もあります」と、現代との違いにも言及。さらに、「そうした中で、あの時代に仕事や生活のすべてをかけて立ち向かうことがどれほどすごいことだったのかを念頭に置いて演じました」と、当時の女性たちが置かれていた状況を意識しながら役に臨んだことを明かした。

朝日に尊敬の念を抱きながらも、時にぶつかり合い、成長していく栞を演じた松本は、「栞は時として辛辣な言動をとる場面もありますが、すごく真っ直ぐな人なんだと感じています。自分の中に譲れない強い信念があるからこそ言葉も強くなってしまうのですが、間違いに気づいた時にはそれを認めて新しい場所へ進んでいける強さを持っています」と役柄を分析。「その真っ直ぐさを大切にして演じさせていただきました」と、栞の人物像をどのように捉えていたのかを説明した。

劇中で恵を追い詰める澤口を演じた水川は、裁判のシーンでの苦労を告白。「裁判のシーンが長かったのですが、被告席に座って対峙していたので、ずっと不貞腐れた表情を作っていました」と撮影を振り返り、役柄で着用していたメガネについて、「実は衣装用のダテメガネで度が入っていなかったんです。もし度が入っていたら、映画の中で対面した時にかなり怖い顔をされていたので(笑)、実際にスクリーンで見た時に『あんなに怖い顔をされていたのか』と驚きました。もしクリアに見えていたら泣いていたかもしれないので、度が入っていなくて良かったです」と、ユーモアを交えて撮影時の裏話を披露した。

続いて鈴鹿は、「吉井という役を演じるにあたって、ちょうど色々な作品をやっている時期だったのですが、前田監督から事務所を通じてオファーをいただきました」と、出演の経緯を説明した。

そんな鈴鹿について、前田監督は「毎回出演していただきたいくらい、僕にとっては『お守り』のような大切な存在です」と、厚い信頼を寄せていることを明かした。すると、ウイカから「鈴鹿さんがいる日といない日で監督のテンションが全然違うんです!」と、現場での監督の様子が暴露される一幕も。前田組の常連となった鈴鹿と監督の親密な関係が垣間見え、会場は和やかな雰囲気に包まれた。

ここで前田監督は、本作に込めた思いについても言及。「根本にあるのは『差別と偏見』というテーマで、これまで作ってきた映画でも通底して描いてきました。『障害者だから』『90歳だから』といった思い込みを打破したいという思いが常にあり、今回は『女性だから』という理由で不当な扱いを受ける物語になっています」と、本作の根底にあるテーマを説明。さらに、「人はより平等であるべきですし、人間の尊厳がないがしろにされることのない世界になれば、みんなが平和に楽しく生きていけるのではないかという思いを込めています」と、作品を通じて伝えたいメッセージを真摯に語った。

撮影現場での裏話に話題が移ると、前田監督は「綾瀬さんはキャストの似顔絵をよく描いていて、それがすごく似ているんです」と、綾瀬の特技を紹介。これに綾瀬は「美術の成績はいつも10段階評価で『10』でした!」と胸を張った。

さらに監督は、撮影の合間の女性キャスト陣の様子についても言及。「女性キャスト陣の皆さんが撮影の合間も控え室に戻らず、ずっと楽しそうにおしゃべりをされていたのが印象的でした。男性陣が静かにしている中で、まるで女子高のような賑やかさでしたね」と、現場のにぎやかな雰囲気を明かし、ウイカが「監督から『うるさい!話を聞いてください!』って先生みたいに怒られました(笑)」と当時を振り返った。前田監督は「でもそうやってリラックスした状態から一瞬で役に切り替えるスピードが凄まじく、少し恐ろしいほどでした」と、キャスト陣の切り替えの早さに感嘆した様子を見せた。

また、女性キャスト陣の輪に鈴鹿も加わっていたそうで、鈴鹿は「僕もお絵描きをしていました。控え室でホワイトボードを使って激ムズな絵しりとりをしていました」と回答。一方、水川は「僕は入っていません。(被告側を演じたキャスト陣は)税金と体調の話をしていました」と明かし、キャスト陣の対照的な過ごし方に客席から笑いが起こった。

イベント後半には、本作にちなんだ企画「始めてみなければ始まらない、レッツビギン!~私のファースト●●~」がスタート。「最近始めてみたこと」を勝訴旗風のフリップに書いて発表するコーナーで、登壇者たちの意外な一面が明らかになった。

まず綾瀬が掲げたのは、【私のファースト“もち米”】。その理由について、「先日、蒸したもち米と一緒に麻婆豆腐を食べてみたんです。麻婆豆腐のとろみともち米のもちもち感が相まって、すごく美味しかったのでぜひ試してみてください!」と熱弁。

続いてウイカは【私のファースト“楽器”】と発表。「『ハンドパン』というUFOのような形をしたスイス生まれの打楽器を購入しました。和音もメロディも叩けて、SNSで海外の女の子がかっこよく演奏しているのを見て欲しくなったんです。結構なお値段がしたのですが、習いに行くまでが少し腰が重くて(笑)。すごく不思議な音色で癒やされるので、ぜひ動画などで検索してみてください」とアピールした。

松本は【私のファースト“断捨離”】と掲げ、「運気を上げたくて始めました。1年以上着ていない服や思い出の品も思い切って手放すようにしています。SNSで運気が良くなると見て影響を受けました」と可愛らしい理由を明かした。

水川は、【僕のファースト“ワイヤーアクション”】と発表。「ドラマで高いところからワイヤーで吊り下げられて落ちるシーンがあり、一発本番という約束で挑んだのですが、落ちた直後に『カエルみたいで気持ち悪い』とNGが出てしまって(笑)。結局8回も撮り直されて気絶するかと思いました。皆様もワイヤーアクションをする際は気をつけてください」と、思わぬ苦労を明かした。これに綾瀬が「(そのシーンのドラマ)見ました!」と反応すると、水川は「報われました!」と満足げな表情をみせた。

鈴鹿は【僕のファースト“便乗”】と発表。「最近、1日の流れを動画に収める『セットログ』が流行っていると聞いて、この前韓国旅行に行った際に挑戦してみたんです。ですが使い方がよく分からず、僕のVlogはたった2秒で終わってしまいました(笑)。流行りに安易に乗るものではないなと思いました」と語り笑いを誘った。

最後に前田監督は【僕のファースト“ナツメ”】と掲げ、「ドライフルーツが好きで毎日食べているのですが、最近ナツメを食べ始めました。デーツとは違って栄養価が高くて」と、最近始めた習慣を紹介した。

イベントの締めくくりには、公開初日を祝して「鏡開き」が行われた。会場全体で「レッツ・ビギン!」と声を合わせると、登壇者たちが勢いよく木槌を振り下ろし、公開初日を祝う盛大な拍手で大きな盛り上がりを見せた。

最後に登壇者を代表して、綾瀬から「一人の誰かの声や勇気が周りの人や社会を動かしていく、そういったお話になっています。現代に通じる部分もたくさんあると思うので、誰かを思うことや誰かのために動くことなど、少しでも勇気をもらえるような作品になっていたら嬉しいです!」と温かなメッセージが贈られ、映画『ファーストボイス』の初日舞台挨拶は盛大な拍手に包まれながら幕を閉じた。

『ファーストボイス』全国公開中

【ストーリー】
ディスコでミラーボールが煌めき、日本が好景気に沸いた1989年――。寝ぐせ頭で法廷に駆け込む日々を送り、お金にならない案件ばかりを受けてしまうお人好しの弁護士・朝日道子(綾瀬はるか)。そんな彼女のもとに、職場で理不尽な嫌がらせを受け、大好きな仕事をも奪われたとして会社と上司を訴えたいという女性・恵(ファーストサマーウイカ)が訪れる。前例のない「ハラスメント」を巡る裁判に新人弁護士の栞(松本穂香)は反対するが、朝日は「この裁判は必ず未来に繋がる」と立ち上がる。巨大な常識の壁に挑む彼女たちの最初の一声“ファーストボイス”が、社会を揺り動かしていく――。

【キャスト】
綾瀬はるか、ファーストサマーウイカ、松本穂香、峯村リエ、山田真歩、工藤阿須加、水川かたまり(空気階段)/鈴鹿央士、迫田孝也、酒向芳、木村多江、筒井道隆

【スタッフ】
監督:前田哲
脚本:橋本裕志
音楽:富貴晴美
主題歌:ちゃんみな「History」(NO LABEL MUSIC / Sony Music Labels Inc.)
配給:松竹/ワーナー・ブラザース映画
©2026「ファーストボイス」製作委員会
公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/firstvoicemovie/