「能登のことを忘れないでほしい」田村真子アナ、映画『田村真子 のと鉄道 明日へ向かう旅』舞台挨拶で震災から2年の現地を語る
TBSの田村真子アナウンサーが20日、ヒューマントラストシネマ渋谷で行われた「TBSドキュメンタリー映画祭2026」の舞台挨拶に、矢島公紀監督と共に登壇した。
上映作品『田村真子 のと鉄道 明日へ向かう旅』は、田村アナが入社2年目だった2020年冬にCSのTBSチャンネル「女子アナ鉄道の旅」で能登半島を旅した番組映像と、震災から2年が経過した2026年1月の再訪ロケを組み合わせたドキュメンタリー。本作の企画は、矢島監督がTBSの報道局からのオファーをきっかけに「5年前に出会った方々が震災後どのように暮らしているのかを訪ねていきたい」と思い立ったことから始まった。田村アナへのオファーも異例の形で進んだという。矢島監督が「田村さんが『ぜひ行きたいです』と言ってくれたんです。普通ならアナウンス部のデスクを通すんですけどね」と舞台裏を明かすと、田村アナも「勝手に『この仕事受けます』というのは、本当はダメなんです。怒られちゃう」と苦笑いし、会場の笑いを誘った。
震災当日、田村アナは三重の実家に帰省中だった。「テレビで輪島の火事の様子を見ることしかできなくて、ただただ心配で。あの時出会った方々、行った場所はどうなっているんだろうと思いながら過ごしていました」と当時の心境を振り返った。
現地では、美しい景色の中に震災の爪痕が色濃く残っていたという。矢島監督は「行く先々で仮設住宅が建っている。海底の変化でカニが獲れないという話も聞きました」と語り、田村アナも「道路の液状化や隆起が残っていたり、信号機や標識が斜めのままの場所が普通にある」と続けた。震災後さらに加速した過疎化の中でも地元に残る人々について、矢島監督は「酒造りも輪島塗も、この土地でしかできない。能登では今回が初めての地震ではない。それでも残った人たちが文化を紡いできた」と語った。また現地からは観光客に来てほしいという切実な声も多く、「国からの援助だけでは十分ではない。普通に訪れてお金を落としてほしいとおっしゃっていた」と矢島監督は明かした。
「ラヴィット!」などバラエティーでの活躍が目立つ田村アナだが、ナレーション収録では「普段の中立的な話し方では伝わらない。でも暗くなりすぎるのも違う」と苦心したという。矢島監督も「困った顔や真剣な表情はあまりテレビに出てこない。どういう表情で臨めばいいかと聞いてきた」と振り返った。
最後に田村アナは「能登のことを忘れないでほしい。映像に映っていない場所にも、穏やかな海や美しい場所がたくさんある。ぜひ関心を持ち続けて、寄り添う心を持ち続けていただければ」と呼びかけた。矢島監督も「地震は日本中どこでも起こりうる。能登の今の姿を教訓として生かしてほしい」と語り、会場は温かな拍手に包まれた。
<開催概要>
「第6回 TBSドキュメンタリー映画祭2026」
2026年3月13日(金)より東京・大阪・京都・名古屋・福岡・札幌の全国6都市にて順次開催される。
※一部の作品は上映されない会場があります。
東京:ヒューマントラストシネマ渋谷|3月13日(金)〜4月2日(木)
大阪:テアトル梅田|3月27日(金)〜4月9日(木)
名古屋:センチュリーシネマ|3月27日(金)〜4月9日(木)
京都:アップリンク京都|3月27日(金)〜4月9日(木)
福岡:キノシネマ天神|4月3日(金)〜4月16日(木)
札幌:シアターキノ|4月4日(土)〜4月10日(金)
主催:TBSテレビ
公式サイト:https://tbs-docs.com/2026
公式X:@TBSDOCS_eigasai














