【今夜何観る】アカデミー賞直前!候補者の過去作から厳選 今こそ観たい名作10本(後編)
日本時間3月16日に行われる第98回アカデミー賞授賞式。いよいよその日が近づいています。そこで今回は監督賞&演技4部門に候補入りした名匠&名優たちの過去作から、とにかくこの映画は絶対観て!という作品を、アカデミー賞大好きな大西Dが独断と偏見でおススメします!
今回は監督賞と演技4部門のそれぞれから2人ずつピックアップして、是非観てほしい作品を1本ずつ。つまり10人10本をご紹介します!
今回は後編す! 【前編はこちら】
【監督賞・主演男優賞】
ライアン・クーグラー&マイケル・B・ジョーダン
『クリード チャンプを継ぐ男』
最強コンビが本格的にブレイクした一本!
マーティン・スコセッシとロバート・デ・ニーロ、ウディ・アレンとダイアン・キートン、ポール・トーマス・アンダーソンとフィリップ・シーモア・ホフマン。時に監督と俳優は“コンビ”として語られることがあります。ライアン・クーグラーとマイケル・B・ジョーダンは、お互いを語るうえで欠かせない存在です。クーグラーの長編5作品全てでタッグを組んでいますが、そんな彼らが本格的に大ブレイクしたのは、やはり『クリード チャンプを継ぐ男』でしょう。
『ロッキー』シリーズのスピンオフで、ロッキーのライバル、アポロの息子アドニスを描いた作品です。ロッキーは師としてアドニスを導く存在になります。アドニスが抱える複雑な内面を演じたマイケル・B・ジョーダンはもちろん、哀愁あふれるロッキーを演じたスタローンに感動した人も多かったでしょう。何よりも皆が愛するロッキーシリーズに新たな傑作を加えたライアン・クーグラーの手腕も本当にお見事です。
今回候補入りした『罪人たち』はアカデミー賞新記録となる16ノミネートを獲得しました。しかもヴァンパイア映画が果たした快挙です。先日発表されたアメリカ映画俳優組合賞ではシャラメを破りジョーダンが主演男優賞を受賞。一体どうなる・・・!?
【主演男優賞】
レオナルド・ディカプリオ『ウルフ・オブ・ウォールストリート』
実はこんなにハイテンションな演技もできるんです
若き日よりその演技力を高く評価されていたレオナルド・ディカプリオ。『タイタニック』の演技で世界中を魅了したかと思えば、『アビエイター』のような一癖も二癖もあるキャラクターも演じてみせます。2000年代から2010年代序盤まではシリアスな作品への出演が相次いで、どことなく暗い役も多かったですが、一転して超ハイテンションな演技を見せてくれたのが『ウルフ・オブ・ウォールストリート』です。
株式ブローカーで、巨万の富を築いたジョーダン・ベルフォードを描いた同作で、まるでリミッターを解除したかのようにぶっ飛んだベルフォードを、ウキウキと演じたディカプリオ。シリアスなイメージをぶっ壊すかのような、まさにイカれた演技は今でも高い人気を誇ります。ディカプリオのキャリアの中でもかなり異質な作品と言えるでしょう。
これまで数多の巨匠に愛されてきたディカプリオは、今回『ワン・バトル・アフター・アナザー』では遂にPTAとタッグを組んで、7度目の候補入りを果たしました。そしてこの7本を観ても、やはり『ウルフ・オブ・ウォールストリート』は異質な作品です。
【主演女優賞】
ケイト・ハドソン『あの頃ペニー・レインと』
世界中が彼女に恋した。
オスカーの歴史の中では「この人が受賞できなかったなんて!」と思う人は多くいますが、『あの頃ペニー・レインと』で助演女優賞に候補入りしたケイト・ハドソンもその一人ではないでしょうか。主人公が恋心を抱く女性、ペニー・レインを演じて多くの映画ファンを虜にしました。
『あの頃ペニー・レインと』は監督と脚本を務めたキャメロン・クロウの自伝的な要素が強い映画です。彼自身も15歳でローリング・ストーン誌の記者になり、ロックバンドのツアーに参加して、この時期に童貞喪失や、恋に落ちて、音楽のヒーローに出会ったことを語っています。つまりこの作品の主人公が恋心を描くペニー・レインは、まさに監督の青春時代の象徴であり、そんな誰もが通る青春の憧れを体現したケイト・ハドソンに世界中が魅了されたのです。
そんな彼女が『ソング・サング・ブルー』で25年ぶりにノミネートされました。『NINE』でも見せたように彼女は音楽映画との相性がよく、今回はまさにそういった作品です。私たちの青春の憧れを演じた彼女は、なんと今回の主演女優賞では最年長候補者です。時がたつのは早い・・・
【助演男優賞】
ステラン・スカルスガルド
『パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト』
この人だって気づいた?
御年74歳、スウェーデンの名優はあらゆる映画に登場します。ラース・フォン・トリアーのような監督の映画に出ることもあれば、『アベンジャーズ』のような全世界的なメガヒット映画にも出演。息子のアレクサンダー・スカルスガルド、ビル・スカルスガルドも大活躍中です。2000年代以降はハリウッド大作でも見ることが多くなった彼ですが、そのきっかけは『パイレーツ・オブ・カリビアン デッドマンズ・チェスト』でしょう。
同作で彼が演じたのはオーランド・ブルーム演じるウィル・ターナーの父、ブーツストラップ・ビルです。全身特殊メイクだらけの姿に、ステラン・スカルスガルドとすぐに気づけた人はあまり多くはないでしょう。私も初見では当然気づかず、何年か経った時に声を聞いて「もしかしてステラン・スカルスガルドじゃね?」って思って気づいたぐらいです。北欧の名優をなんという贅沢な起用でしょうか。
これだけすごい活躍をしていますが、意外にもオスカー候補入りは今回の『センチメンタル・バリュー』が初めて。何の因果か、彼が何度も出演したラース・フォン・トリアーの遠縁にあたるヨアキム・トリアー監督の作品です。すごい縁ですね!
【助演女優賞】
エル・ファニング『プレデター:バッドランド』
オールジャンルなんでも演じれちゃう!
ダコタ・ファニングとエル・ファニングはハリウッドの中でも長年活躍を続ける姉妹ではあるが、映画やドラマの出演ペースがのんびりな姉に比べると、エル・ファニングの方はかなりの勢いで映画やドラマに出演しています。しかもエル・ファニングの凄いところはジャンルも実に様々であることです。
『プレデター:バッドランド』ではプレデターと共に旅をするアンドロイドというかなり個性的な役を演じました。下半身を破壊された、上半身だけの姿もかなり衝撃的です。子役時代からの活躍を見ている人が多いためか、今でも清純なイメージが残っている彼女ですが、実はもう27歳。時が経つのは早いものです・・・(2回目)
『センチメンタル・バリュー』ではノルウェー映画に出演するためにハリウッドからやってくる女優を演じています。そんなドラマ作品で活躍したかと思えば『プレデター:バッドランド』のような作品でも輝く。エル・ファニングの活躍はまだまだ続きそうです!
いかがだったでしょうか。
第98回アカデミー賞授賞式は、日本時間3月16日に行われます。今回も多くの鬼才、名優が候補入りを果たしました。昨年の記事でも同じことを記載しましたが、今回候補入りした作品だけが凄かった、という人はほとんどいません。アカデミー賞というのは、過去にその人がどんな映画を撮っていたのか、どんな演技を見せてくれたのかを、改めて確認する機会を映画ファンに与えてくれます。もしかしたら、その時に初めて観る作品もあるかもしれません。
そんな映画との出会いと再会を、アカデミー賞は映画ファンに与えてくれます。
だからアカデミー賞は面白い!










