映画『小屋番 八ヶ岳に生きる 劇場版』公開記念舞台挨拶レポート! 深澤慎也監督「全員が山に対して愛情を持っている方」“小屋番”から花束のサプライズも
全国公開がスタートした小屋番 八ヶ岳に生きる 劇場版。50館以上での上映が決定し、「八ヶ岳に行ってみたくなった」「山小屋の仕事に胸を打たれた」といった反響も広がっている。1月10日(土)、ヒューマントラストシネマ渋谷にて公開記念舞台挨拶が行われ、上映後のステージには、山岳写真家の菊池哲男、本作でナレーションを務めた一双麻希、深澤慎也監督、永山由紀子プロデューサーが登壇した。
満席の客席を見渡した深澤監督は、「こんな天気のいい日に、わざわざ山に登らずに劇場に来ていただいて、本当にありがとうございます」と感謝を述べ、改めて「楽しんでいただけましたか?」と呼びかけると、会場からは大きな拍手が起こった。その様子に笑顔を見せながら、「去年3月のTBSドキュメンタリー映画祭から1年弱、同じ場所でこうして皆さんにお披露目できたことが本当にうれしいです。応援してくださった方々のおかげで今日を迎えられました」と思いを語った。
本作の映像美を支えたのは、出演者でもある山岳写真家の菊池哲男だ。撮影を振り返り、「雪の中を自分がメインで歩いて撮った日もありました。権現岳から赤岳を狙ったときも、本当は朝焼けを撮りたかったんですが、ずっと何も見えなくて。撮影チームは帰る気満々だったんですけど、『晴れるから待とう』と言って、1時間弱待ってもらったら本当に晴れたんです」とエピソードを披露。「苦労もありましたが、楽しい撮影でした」と語った。
劇中では、お笑い芸人・東野幸治がナレーションを担当している。深澤監督は「山を愛している東野さんにナレーションをお願いしたいというのは、ずっと前から考えていました。それが実現して本当によかった」と語り、永山プロデューサーも「山好きな方なので、作品を観て『やってもいいよ』と言っていただけた。本当に幸運でした」と振り返る。ナレーション収録について、深澤監督は「一生忘れられない経験」と表現する。「東野さんのYouTubeで、厳冬期の赤岳に訓練しながら登っている映像を拝見して、心を打たれました。ナレーションの経験よりも、山への愛情を持っている方かどうかが、僕の中では何より大事でした」と語った。
TBSドキュメンタリー映画祭版から続投した一双麻希も、劇場版では声の表現を“再構築”したという。「スクリーンの迫力に負けないように、抑揚や壮大さを、より意識しました」と語り、深澤監督が感謝を伝える場面もあった。一双にとって山小屋は「生きていると実感できる場所」だという。「地上ではなかなか感じられない“生きている実感”や“幸せ”があります。朝日が昇ること、温かいご飯が出てくることが、こんなにも尊いんだと気づかされる。人との出会いも含めて、安心感と癒やしのある場所だと思います」と自身の体験を語った。
この日はサプライズも用意されていた。劇中に登場する蓼科山頂ヒュッテのオーナー・米川佐和子さんファミリーが来場し、登壇者へ花束を贈呈。会場には子どもたちの楽しそうな声が響き、温かな空気に包まれた。
イベント終盤、菊池は「山仲間の方にもぜひ勧めてほしいです。僕自身、去年から10回ほど観ていますが、毎回新しい発見があります」と呼びかけ、一双も「撮影期間を含めると3年近くかかりました。この作品が全国に届くことが本当にうれしい。山が好きな方はもちろん、そうでない方にも、何か気づきを持ち帰ってもらえる映画だと思います」と語った。
最後に深澤監督は「八ヶ岳をテーマにした映画なので、この作品が地元を盛り上げるきっかけになればうれしいです。ぜひ八ヶ岳の山小屋でお会いできたら」とコメント。永山プロデューサーは「山に登る方だけでなく、情報過多で疲れている現代の人たちにも観てほしい。自然の変わらなさ、小屋番として潔く生きる人たちの姿が、明日の力になれば」とメッセージを送り、舞台挨拶は幕を閉じた。
『小屋番 八ヶ岳に生きる 劇場版』
2026年1月9日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開
監督・撮影・MA:深澤慎也(TBS ACT)
出演:菊池哲男(山岳写真家)
ナレーション:東野幸治 一双麻希
製作:TBS/配給:KeyHolder Pictures/宣伝:KICCORIT
2026年/日本/85分/5.1ch/16:9
©TBS
公式サイト:https://koyaban.com
公式X:@koyaban_movie














