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ドニー・イェン主演『プロセキューター』大ヒット御礼!アクション監督・大内貴仁が語る“予測不能な現場”――「俺はパンチも蹴りもしねえ!」から始まった常識破りの撮影舞台裏

香港で4週連続興収No.1を記録し、日本でも大ヒット上映中のアクション・サスペンス大作『プロセキューター』。10月5日、新宿ピカデリーにて本作のアクション監督を務めた大内貴仁とスタントチームが登壇し、世界的アクションスター、ドニー・イェンとの撮影秘話を明かした。

大内監督が率いる日本チームの精鋭5名(田中信彦、柴田洋助、田中大登、山本裕昭、本島靖大)が登場すると、会場は熱気に包まれた。トークでは、ドニー・イェンとの「予測不能な現場」と、日本チームの奮闘の裏側が次々と語られた。

もともと法廷ドラマという企画だった本作。大内監督は「ドニーさんとは、本番でコミュニケーション取りながら、アクション作っていくしかなくて、すごい自分も不安があったし、まあ、クビになるんじゃないかなって思いながら(笑)。最初は精一杯やるしかなかったって感じですね。」と、心境を吐露。

ドニーの新しいアクションを期待し、約1ヶ月かけて日本でアイデア出しを行ったが、ドニーからはまさかの「これはアクション映画じゃなくて法廷映画だから、俺はパンチも蹴りもしねえ。」という宣言が飛び出した!そこからスタントチーム全員の苦悩がはじまったと盛り上がる。しかし、大内監督は「ドニーさんの蹴りをファンは見たいだろうなと思いながら、僕らは作るじゃないですか。」と、ドニー・イェンへの期待値を信じてアクションシーンを作り続けた。この姿勢こそが、結果として映画に革新的なアクションを盛り込むことに繋がった。

また、香港での撮影中、スタントチームは現場の自由度と予測不能さに驚かされた。日本で制作したVコンテは香港入り後に設定変更で全て変わり、幻のVコンが大量に残る状態になった。「なんかもっと大きなことをやろうとか、ドニーさんは最初漠然と言ってくる。そうなると僕らもそれを一回形にして見せたりする。そうした後にコロッと変わるんです。でも、映画を見た時にそこが面白くなるというか。ドニーさんが急に出すアイデアを形できるのがドニー映画の特徴だと思っています。」と感銘を受けたと話す。

そして、屋上での1対100のバトルシーンについては「ドニーさんの中で一時期、プロデューサーモードになる時があったんですよね。この屋上のシーンを撮るのに何日いるねんって言われて、Vコンテ通りなら5日間ですね。って言ったら、2日だと。ここで俺は予算を削減するって…って思ったら、2週間くらい撮影してましたね。」と話すと会場は大爆笑。

さらに映画冒頭のPOVアクションや、ドニーの上司とのバトルシーンも当初は予定になかったが、現場で急遽アクションに変更された。大内監督は、「急に出すアイデアを形にできるとか、日常の中にアクションがフッと入るから、アクションシーンも生きるんだろうね。」と分析していた。

そして、もちろんスタントチームも過酷な現場で奮闘した。休みだと確認して満喫していた直後、「今から打ち合わせできる?」と連絡が入ったり、深夜2時、皆で楽しく騒いでいるところに「今から来てくれ」と呼び出され、フラフラの状態で衣装を着てアクションに挑んだこともあった。そんな中、徐々にドニーチームと親睦を深めたスタントチームは、ドニーのクリスマスパーティにも呼ばれ、豪華なプレゼントが当たった山本氏は、ドニーから「iPhone」とあだ名をつけられたりと、プライベートの微笑ましいエピソードも暴露。

5人のスタントチームはほぼアクションシーンに全てに登場するそうで、大内監督は、「この過酷ながらもクリエイティブな現場を支えたのは、日本のスタントチームの能力と対応力があったからこそです。」と強調し、「ドニー・イェンが挑んだ法廷アクションという新境地。その裏側で起きた、日本チームとの化学反応を、ぜひ劇場で目撃してほしい。」と改めて観客にメッセージを送った。

『プロセキューター』
2025年9月26日(金)全国ロードショー

<あらすじ>
香港警察の熱血警部から検事に転職した男・フォク(ドニー・イェン)。麻薬密売容疑である青年が起訴された担当事件に疑問を感じた彼は、独自に捜査を開始。やがて、法を悪用し利益を得ようとする法曹と裏社会の繋がりに気付くフォクだったが、その行く手を阻む刺客が忍び寄るのだった――。

監督・主演・製作:ドニー・イェン
出演:フランシス・ン、マイケル・ホイ、ジャーマン・チョン、ジュリアン・チョン ほか
2024年/香港・中国/広東語/117分/原題:《誤判》THE PROSECUTOR
配給:ツイン
(C)2024 Mandarin Motion Pictures Limited / Shanghai Huace Pictures Co., Ltd. All Rights Reserved
公式サイト:https://prosecutor-movie.com/