教師も司書も養蜂家も無双！ “戦う〇〇映画”でスカッとせよ！
ドニー・イェン主演『プロセキューター』の公開を機に振り返りたいのが、職業や肩書きを飛び越えて戦場に立つ“戦う〇〇”たちだ。料理人や教師、司書や養蜂家──一見すると穏やかに見える彼らが、命をかけて非日常の戦いに挑むとき、観客は強烈なカタルシスを味わう。今回はその中から4本をセレクト。厨房も学園も図書館も蜂の巣も、すべてが戦場へと変わる痛快な映画たちを紹介する。
コック長の正体はネイビー・シールズ！ 戦艦を救う最凶の料理人
『沈黙の戦艦』（1992／アメリカ）
退役を控えた戦艦「ミズーリ」がテロリストに乗っ取られ、乗員は人質にされてしまう。唯一閉じ込められて難を逃れたのは、艦のコック長ケイシー・ライバック。しかし彼はただの料理人ではなく、ネイビー・シールズの元指揮官だった。包丁を置き、銃とナイフを手に艦の奪還へと挑むライバックの姿は、“戦う料理人”という意外性に満ちている。戦艦という閉鎖空間で繰り広げられる肉弾戦と銃撃戦はスリル満点で、スティーヴン・セガールのアクションスターとしての地位を決定づけた。
監督：アンドリュー・デイヴィス
出演：スティーヴン・セガール、トミー・リー・ジョーンズ、ゲイリー・ビジー
配信：U-NEXT、Amazon Prime Videoほか
ドニー・イェン、授業そっちのけで拳を振るう“最強の教師”
『スーパーティーチャー 熱血格闘』（2018／香港・中国）
廃校寸前の高校にやって来た新任教師チャン先生（ドニー・イェン）。担任を任されたのは、問題児ばかりが集まるクラスだった。貧困や家庭の事情を抱える生徒に向き合いながら、マフィアや格闘家とも拳でぶつかり、生徒を守り抜こうとする。実は彼の正体は、海兵隊出身の元兵士だった。教育問題を正面から描きつつ、校舎を舞台にした肉弾戦を盛り込む異色作。ドニー・イェンの熱量あふれるアクションはもちろん、日本のアクション監督・谷垣健治率いるチームが手がけた格闘シーンの完成度も見どころ。教師が拳で未来を切り開く、まさに“戦う教師”の物語だ。
監督：カム・カーワイ
出演：ドニー・イェン、ジョー・チェン、ユー・カン、ブルース・トン、クリス・トン
配信：U-NEXT、Amazon Prime Videoほか
本を奪うなら銃で対抗！ 言論の自由を守る“戦う司書”たち
『図書館戦争』（2013／日本）
検閲が合法化され、言論の自由が脅かされる“正化”の時代。市民の知識を守るため、武装組織「図書隊」が設立される。新米隊員の笠原郁（榮倉奈々）は、鬼教官・堂上篤（岡田准一）のもとで訓練を受けながら、銃撃戦の現場に立ち、本を守る戦いへと身を投じていく。図書館を舞台に銃火が飛び交うという斬新な設定に、青春映画的な熱さや恋愛要素も織り交ぜられ、娯楽性と社会性を両立。表現の自由を守るために命をかける“戦う司書”たちの姿は、観客に強烈な印象を残す。シリーズはドラマと映画を含めた三部作として展開され、人気を博した。
監督：佐藤信介
出演：岡田准一、榮倉奈々、田中圭、福士蒼汰
原作：有川浩「図書館戦争」
配信：Netflix、Leminoほか
蜂を守る男は世界も守る！ ステイサムが刺し貫くリベンジアクション
『ビーキーパー』（2024／アメリカ）
アメリカの片田舎で養蜂家として静かに暮らすアダム・クレイ（ジェイソン・ステイサム）。しかしその正体は、秘密組織「ビーキーパー」に属していた元エージェントだった。恩人の老婦人を奪った詐欺組織への怒りを胸に、彼は容赦ない報復を開始。FBIやCIAまで巻き込む激闘の末、世界規模の陰謀に挑んでいく。穏やかな養蜂家が無双の戦闘マシンへと変貌するギャップは痛快そのもの。監督は『フューリー』『スーサイド・スクワッド』のデヴィッド・エアー、脚本はカート・ウィマー。全世界で1億6000万ドル超を稼ぎ、続編の制作も進行中だ。“蜂のように刺し、群れを守る”ステイサムの姿が鮮烈な一本。
監督：デヴィッド・エアー
脚本：カート・ウィマー
出演：ジェイソン・ステイサム、エミー・レイヴァー＝ランプマン、ジョシュ・ハッチャーソン、ジェレミー・アイアンズ
配信：U-NEXT、Amazon Prime Videoほか
『沈黙の戦艦』の戦う料理人も、『スーパーティーチャー 熱血格闘』の戦う教師も、『図書館戦争』の戦う司書も、『ビーキーパー』の戦う養蜂家も、肩書きは違えど戦う理由は共通している。守るべきもののために立ち上がる姿は、観客に強烈なカタルシスを与えてくれる。今夜はスクリーンで、そんな“戦う〇〇”たちの物語に身を委ねてみてはいかがだろう。
『プロセキューター』
2025年9月26日（金）全国ロードショー
＜あらすじ＞
香港警察の熱血警部から検事に転職した男・フォク(ドニー・イェン)。麻薬密売容疑である青年が起訴された担当事件に疑問を感じた彼は、独自に捜査を開始。やがて、法を悪用し利益を得ようとする法曹と裏社会の繋がりに気付くフォクだったが、その行く手を阻む刺客が忍び寄るのだった――。
監督・主演・製作：ドニー・イェン
出演：フランシス・ン、マイケル・ホイ、ジャーマン・チョン、ジュリアン・チョン ほか
2024年／香港・中国／広東語／117分／原題：《誤判》THE PROSECUTOR
配給：ツイン
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公式サイト：https://prosecutor-movie.com/
