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【第37回東京国際映画祭】映画『メイクアガール』トークイベント/安田現象監督「本当に出来上がるのかなというところからのスタートでした」

第37回東京国際映画祭のアニメーション部門で11月5日『メイクアガール』のプレミア上映が実施され、安田現象監督、声優の種﨑敦美が上映前にトークを行った。

本作は、SNSの総フォロワー数600万超を誇るアニメ作家・安田現象による劇場アニメプロジェクト第1弾。原作、脚本、監督など、ほぼ全てを安田監督が担当し、人々の生活をサポートするロボットが普及した近未来を舞台に、天才的な頭脳を持つ水溜明と、彼によって生み出された人造人間のカノジョ“0号”の葛藤を描く超新感覚サイバーラブサスペンス。

映画が感想し、ついにお披露目となった事について、0号を演じた種崎は「アフレコがだいぶ前で、やっとお客様に観て頂く日が来たという気持ちです。監督の思いがこもった映画を観ていただけるのは嬉しいですし、心待ちにしていた方も沢山いらっしゃると思うので早く観て頂きたいという気持ちです」と笑顔でアピール。安田監督は「チームで作ったと言っても、4人のアニメーターと3人のモデラーというなかなかの人数で90分の作品を作ったので、本当に出来上がるのかなというところからのスタートでしたが、本当に出来上がるもんなんだなと自分自身で驚いています。上映直前ですが、今さら安心感と脱力感を感じております。」と心境を語った。

本作が生まれた経緯を訊かれると、安田監督は「いつもコンセプトから作るタイプでして。今回は自分がニートしていた時期に、人と関わりたくないけれど、人間関係にはなんらかの形で触れたいという矛盾した願いを抱えていた時に、思考実験で言葉遊びとしていたのが始まりです。」と話す。「“科学的に友達を作ったら?”みたいなワードが出た時に、これは作品にしたら転がりそうだなと思い、広げていったのが本作の元になったショートアニメ「メイクラブ」です。映画にするあたり、ショートアニメから映画として語りたいところを改造して作り上げました」と創作の経緯を明かした。

人造人間を演じる上で意識していたこに関して種崎は「データや記録はインプットされているんですけど、動き出してからの経験とかはまっさらな状態だから、生まれたばかりの子供のような感じなのかなと。そこから人と触れ合って観察して成長していくことを思いながら演じました。まっさらな状態から成長していくキャラクターなので、成長していくのは実際にアフレコ現場に行って、他の役者さんと掛け合いをしながら成長していこうという思いでした」と役にどうアプローチしたかを解説した。

さらに種﨑は、収録の休憩中に安田監督に役への質問をし際のエピソードを披露。質問への回答後に安田監督から「この現場で色んなことを学ばせていただいております」というニュアンスで「ありがとうございます」とお礼を言われたことに、常にアンテナを張って、自分の作品のために貪欲に吸収しようとする姿勢が印象に残っているという。安田監督も、種﨑からの質問を受けて、「キャラクターの作り方を側から見ることが刺激になりました。こうして声や芝居の側面から表現って開拓できるんだなと勉強になり、今後のショートアニメなどに生かしていけると思いました」と語り、壇上で種﨑にあらためて「ありがとうございました」と感謝していた。

公式サイト:https://make-a-girl.com/

©Yasuda Gensho/Xenotoon・MAKE A GIRL PROJECT

 

<第37回東京国際映画祭 開催概要>
■開催期間:2024年10月28日(月)~11月6日(水)
■会場:日比谷・有楽町・丸の内・銀座地区
■公式サイト:www.tiff-jp.net

<TIFFCOM2024 開催概要>
■開催期間:2024年 10 月30日(水)~11月1日(金)
■公式サイト:www.tiffcom.jp