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第81回ヴェネツィア国際映画祭閉幕!ペトロ・アルモドバル初の長編英語作品が頂点に輝く!ニコール・キッドマンも女優賞を受賞!

前回:ダニエル・クレイグやアンジェリーナ・ジョリーなど名優の主演最新作が上映!第81回ヴェネツィア国際映画祭の注目作品をご紹介!!

文:大西D(ヒカセン兼業ライター)

先日第81回ヴェネツィア国際映画祭が閉幕した。金獅子賞を受賞したのはペトロ・アルモドバル監督作品の『The Room Next Door』となった。

『The Room Next Door』はスペインの巨匠であるペトロ・アルモドバル初の長編英語作品。ジュリアン・ムーアとティルダ・スウィントンが出演し、仲違いした母と娘、そして2人の想いを知る友人の物語。アルモドバルとヴェネツィア国際映画祭の関係としては『神経衰弱ぎりぎりの女』で脚本賞を受賞しているが、それも25年近く前のこと。また、アルモドバルは意外なことに、三大映画祭で最高賞を受賞したことが無かったので、嬉しい金獅子賞となった。

男優賞は『The Quiet Son』(英題)で、フランスの名優ヴァンサン・ランドンが受賞。女優賞は『Babygirl』でニコール・キッドマンが受賞した。キッドマンはキャリア初のヴェネツィア国際映画祭受賞となった。同作はスリラー映画で、ハリス・ディキンソンとの不倫に溺れる女を怪演した。

監督賞を受賞したのは『The Brutalist』のブラディ・コーベッド。俳優として映画デビューしたが、『シークレット・オブ・モンスター』、『ポップスター』など近年は監督・脚本としての活躍が目立っている。主要映画祭では嬉しい初の監督賞受賞だ。作品も、今回の映画祭で最も評価された作品で、エイドリアン・ブロディ、ガイ・ピアース、フェリシティ・ジョーンズらキャスト陣の演技は大絶賛。ホロコーストを生き延びたハンガリー人建築家とその家族の物語で、3時間35分に及ぶ大長編だ。

以前の記事で注目作品にあげた『The Room Next Door』が金獅子賞を取ったのは個人的には嬉しかったが、他の受賞作の一日も早い日本公開が待ち遠しいところ。日本では来月下旬から東京国際映画祭が開催されるが、そこで少しでも上映して欲しいと願わんばかりである。

 

受賞結果は以下の通り。

 

◆金獅子賞

★The Room Next Door(ペドロ・アルモドヴァル監督)

 

◆監督賞

★ブラディ・コーベット『The Brutalist』

 

◆男優賞

★ヴァンサン・ランドン 『The Quiet Son』

 

◆女優賞

★ニコール・キッドマン 『Babygirl』

 

◆脚本賞

★ムリロ・ハウザー、ヘイター・ロレガ 『I’m Still Here』

 

◆審査員賞

★Vermiglio(マウラ・デルペロ監督)

 

◆審査員特別賞

★April(デア・クルムベガスヴィリ監督)

 

◆若手俳優賞

★ポール・キルシェ(And Their Children After Them)

 

◆フィルムメイカー賞

★クロード・ルルーシュ

 

◆栄誉金獅子賞

★シガーニー・ウィーヴァー

★ピーター・ウィアー

 

 公式サイト:https://www.labiennale.org/en

 

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