「第96回アカデミー賞」まもなく受賞式！今すぐ観れる！注目ノミネート作品4選！
2024だとか令和6年という言葉にすらまだちょっとピンとこないくらいに、時の流れの早さを感じている筆者です。そんな2024年も3月に突入。3月は別れの季節、なんてよく言いますが、それと同時に「祝福」の季節ともいえるでしょう。来たる3月10日（現地時間）、96回目を迎えるアカデミー賞授賞式が開催されます。数々の話題作や俳優陣がノミネートされる中、邦画から『PERFECT DAYS』（国際長編映画賞）、『ゴジラ－1.0』（視覚効果賞）、『君たちはどう生きるか』（長編アニメーション映画賞）の名前も！中でも『ゴジラ－1.0』は同部門で邦画として初選出、受賞となるとアジア映画初の快挙ということもあり、注目度は非常に高まっているといえるでしょう。
ただもちろん、その他にも興味深い作品が揃いに揃いまくっています。まだまだ劇場公開中の作品もありますが、今回は既に配信サービスで視聴できるノミネート作品を4作ご紹介します！
＜スコセッシとディカプリオが6度目のタッグ！＞
①『キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン』（2023）
生まれてはじめての『タイタニック』を劇場で鑑賞するという特別な経験をした2023年2月。あの時、ただならぬ魅力を放っていた完全無欠美少年のジャック・ドーソンが貫禄を携えて、こうも変貌するなんて..。予告編からも十分伝わるレオナルド・ディカプリオの凄みを本編ではたっぷりと堪能することができます。とある先住民族が石油の発掘により莫大な富を得たことに目をつけた白人が、その巨万の富をかっさらおうとあれこれ悪巧むというお話。ロバート・デ・ニーロが演じる叔父の極悪計画に加担させられる中、ディカプリオ演じるアーネストは先住民族の女性であるモリーに恋をしてしまいます。一見、“禁断の恋”的なロマンチックストーリーが始まりそうな気がしないでもないですが、そこはマーティン・スコセッシ監督がズシンとヘビーに仕上げています。どこまでも愚かな「人間」という生き物の実態を206分にこれでもかと詰め込んだ、そんな一作といえるでしょう。また今回ご紹介する作品の中では最多ノミネート数を記録しているだけあって、とりわけオススメの作品です！
★10部門10ノミネート★
作品賞、監督賞（マーティン・スコセッシ）、主演女優賞（リリー・グラッドストーン）、助演男優賞（ロバート・デ・ニーロ）、美術賞、撮影賞、衣装デザイン賞、編集賞、作曲賞、主題歌賞
監督：マーティン・スコセッシ
出演：レオナルド・ディカプリオ、リリー・グラッドストーン、ロバート・デ・ニーロ 他
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＜ようこそ！バービーの世界へ！＞
②『バービー』（2023）
世界中で人気を誇る着せ替え人形のバービーが映画になりました！演じるのは『バビロン』での自由奔放な演技も記憶に新しいマーゴット・ロビー。ボーイフレンドのケンをライアン・ゴズリング、監督はグレタ・ガーヴィグと過去のアカデミー賞でもノミネート経験のある豪華な顔触れが揃っています。その中で注目すべきは、まずなんといっても“バービーランド”の世界観！ポスタービジュアルや予告編からもにじみ出ていますが、これでもかとピンクで彩られた家具に洋服に家に車の数々！可愛いを通り越して奇怪の域に達してしまいそうなくらいおかしな光景ですが、完璧に作り込まれたバービーの世界とそこで繰り広げられる日常は見応え十分です。さらにバービーとケンは人間の世界に足を踏み入れることで物語は急展開。当たり前だと思っていたことが180度違う現実を知り、思いもよらない事実を目の当たりにする中で2人に起こる変化も注目ポイントの1つ。それが後々、バービーランドを揺るがす事態へと発展していくのですが..。詳しくは本編をご覧になってお確かめください！
★7部門8ノミネート★
作品賞、助演男優賞（ライアン・ゴズリング）、助演女優賞（アメリカ・フェレーラ）、脚色賞、美術賞、衣装デザイン賞、主題歌賞
監督：グレタ・ガーヴィグ
出演：マーゴット・ロビー、ライアン・ゴズリング、アメリカ・フェレーラ 他
Amazonプライムで視聴する→こちら
＜圧巻の演奏と愛に酔いしれる＞
③『マエストロ その音楽と愛と』（2023）
ブラッドリー・クーパーというと、筆者にとっては『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズでお馴染みのロケットの印象が強く..というよりこの姿しか知らなかったのがほんとのところです。本作では主演のみならず監督も務めているということで、アライグマの姿でない彼とは初めましてとなる筆者には、彼を知るのにうってつけの作品ともなりました。
『ウエスト・サイド物語』の音楽を手掛けた世界的指揮者・作曲家であるレナード・バースタインをクーパー、彼を支える女優のフェリシアをキャリー・マリガンが演じています。白黒とカラーとで時代の移り変わりを映すオシャレな演出、予告編でも垣間見えるオーケストラ演奏の迫力、そしてなんと言っても本作は「愛」です！愛の物語です。2人を取り巻く環境にはそこかしこに様々な愛の形を見てとることができます。それこそ昨年完結となったガーディアンズシリーズはとにかく愛に溢れた冒険譚。もう勝手にブラッドリー・クーパーがいるところに愛あり！と思ってしまっているほどです。また2年前のアカデミー賞で作品賞、助演男優賞、脚色賞の三冠を達成した『コーダ あいのうた』も「愛と音楽をテーマにした配信作品」でしたが、本作もまさに「愛と音楽をテーマにした配信作品」！受賞の期待がグンと高まる本作、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか？
★7部門7ノミネート★
作品賞、主演男優賞（ブラッドリー・クーパー）、主演女優賞（キャリー・マリガン）、脚本賞、撮影賞、音響賞、メイクアップ&ヘアスタイリング賞
監督：ブラッドリー・クーパー
出演：ブラッドリー・クーパー、キャリー・マリガン、マット・ボマー、マヤ・ホーク 他
Netflixで視聴する→こちら
＜嫌いな書き方で小説書いたらバカ売れしちゃった件＞
④『アメリカン・フィクション』（2023）
『アステロイド・シティ』以来のご対面となったジェフリー・ライトが売れない作家を演じた本作は、筆者にとって黒人差別を取り扱った作品へのイメージがガラッと変わる一作となりました。高校1年生の時に何かの授業で鑑賞した『42 ～世界を変えた男～』のジャッキー・ロビンソンがバッターボックスに立つと集中放火のように罵声を浴びせられる場面が鑑賞後も頭を離れず、「辛い」「悲しい」「痛々しい」という負のイメージと黒人差別を取り扱う作品を結びつけるようになっていました。本作もご多分に漏れず、そんなイメージをもった中で鑑賞したのですが、雰囲気からBGMからキャラクターからどこをとってもポップでコミカルな要素ばかりでまず驚きます。強がりな主人公のモンクの口ぶりや彼と兄との軽快なやり取り、そしてなんと言っても「最も嫌悪していたはずのド直球ステレオタイプな黒人小説をやけくそで書いてみたらバカ売れしちゃった」という超絶皮肉展開には笑ってしまいます（この小説が出来上がる過程の描き方もまた面白いのでご注目を！）。そこから始まるモンクのフィクションストーリーを「楽しい」「面白い」という感情のまま観ていたことにエンドロールで気づいた時の満足感と新鮮な気分ったらなかったです。本作鑑賞前の筆者と同じようなイメージをお持ちの方、この機会にぜひご覧になってみてはいかがでしょうか？
★5部門5ノミネート★
作品賞、主演男優賞（ジェフリー・ライト）、助演男優賞（スターリング・K・ブラウン）、脚色賞、作曲賞
監督：コード：ジェファーソン
出演：ジェフリー・ライト、スターリング・K・ブラウン、トレイシー・エリス・ロス、エリカ・アレクサンダー、イッサ・レイ 他
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いかがでしたでしょうか？
劇場公開から数ヶ月すれば、手軽に新作を鑑賞できる時代..。各配信サービスの普及には本当に感謝してもしきれないです。近年のアカデミー賞ではすっかりお馴染みとなった配信限定作品のノミネートも見られる中、果たして今回ご紹介した作品の中から受賞作は生まれるのか？そして邦画からの受賞はあるのか？？気になる作品をチェックして、3月10日の授賞式当日を迎えましょう！
