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【プロが見たこの映画】オンライン番組ディレクターが語る「まさにるろうに!? ロケ地で観る剣心の軌跡」

かつて人斬り抜刀斎として恐れられた、左頬に十字傷のあるるろうに(流浪人)緋村剣心と、剣心の後を継ぎ、影の人斬りとして暗躍していた志々雄真実。幕末の動乱期に生きた二人の男の物語をご存知でしょうか。

1994年に「週刊少年ジャンプ」で連載を開始した「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」。連載スタートから30年を超えた現在も絶大な人気を誇り、佐藤健さん主演で製作された映画も軒並み大ヒット。また、同作の新作アニメが、2023年に放送されることが決定しましたね。

今回は原作屈指の人気エピソード「京都編」を基に描かれた二部作、映画『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』をご紹介します。

一作目『るろうに剣心』(2012)から2年。穏やかな生活を送っていた剣心たちはある日、大久保利通から呼び出されます。その内容は、日本征服を狙う志々雄を阻止せよとのこと。やっと手に入れた平穏な日々でしたが、剣心は逆刃刀を手に、京都へ。宿命で結ばれた二人の戦いが今、はじまるー

『るろうに剣心』といえば、スピード感のあるリアルアクションや日本映画の枠を超えた圧倒的なスケールなど、見どころポイントは数多くあります。二部作に渡る『京都大火編/伝説の最期編』は、撮影期間6ヵ月、全国各地でロケを敢行しました。今回は全国30ヵ所以上の地域で撮影したこの二作品をロケ地の観点から見ていきます。

例えば、『伝説の最期編』の序盤、志々雄の装甲艦・煉獄が登場し、漁師が発見するシーンのロケ地は千葉県です。

そんな煉獄を造船している場面が『京都大火編』でチラッと映りますが、そのシーンのロケ地も千葉県です。

煉獄に関していえば、『伝説の最期編』の終盤、煉獄を撃ち沈めようと明治政府が砲台を整備しますが、その砲台を整備した丘も千葉県にあります。

都心からさほど遠くない場所で、剣心たちは壮絶な死闘を繰り広げていました。

『伝説の最期編』では、福山雅治さん演じる剣心の師匠・比古清十郎が登場し、幼い頃の剣心(心太)に、「お前は今日から、剣心と名乗れ」と名付ける印象的なシーンがあります。この撮影場所は、、もうお気づきですよね、そうです、千葉県です。

余談ですが、清十郎の足元に野党や人買いの死体が複数横たわっていますが、そのうちの一人が筆者です、はい。

話を戻すと、ちなみに、このシーンと前述の煉獄を造船しているシーンは、同じロケ地だったりもします。エンドクレジットにも”ロケーション協力”で載っている、千葉県安房郡鋸南町にある「採石場跡地」です。

特撮作品やバラエティ番組の爆破シーンなどでよく使われている場所です。映画では、『テルマエ・ロマエ』の露天風呂(オンドル小屋)や『謝罪の王様』のラストの舞台・マンタン王国、『新解釈・三國志』の行軍・合戦シーンなどで使われています。すべて同じ場所なのに、作品によって違った顔を見せるのが、おもしろいですよね

普段、生活しているなかで、何気なく行っている・知っている場所でも、映画の世界では、重要なシーンに使われているかもしれません
エンドクレジットやパンフレットを最後までチェックすると意外な発見があるかもしれませんので、映画ロケ地で観る映画、ぜひ、鑑賞のポイントにしてみてはいかがでしょうか。

 

オンライン番組ディレクター 片山大輔

 

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