MOVIE MARBIE

業界初、映画バイラルメディア登場!MOVIE MARBIE(ムービーマービー)は世界中の映画のネタが満載なメディアです。映画のネタをみんなでシェアして一日をハッピーにしちゃおう。

検索

閉じる

【NEWS‼️】映画『新聞記者』原案の望月衣塑子が登壇!SNS時代のジャーナリズム、同調圧力について学生とディスカッション

IMG_7774

日本映画界を牽引する人気実力派・松坂桃李と、抜群の演技力で知られる韓国の若手トップ女優シム・ウンギョンのダブル主演で描く、孤高の“サスペンス・エンタテインメント”と話題の映画「新聞記者」ティーチイン付特別先行試写会が、本日11日(火)明治大学にて実施。原案の東京新聞社会部記者・望月衣塑子氏がゲスト登壇した。

sub2

試写会直後に行われたティーチインでは、同大学情報コミュニケーション学部長で、元NHKドキュメンタリー・ディレクターでもある大黒岳彦氏がナビゲーターを務め、集まった200人を超える学生を前に、映画を観た直後だからこそ感じるメディアのあり方や、これからのジャーナリストのあるべき姿など、およそ90分に渡って学生との質疑応答をも交え熱弁した。

sub1

いまや望月から菅官房長官への真理に迫る切れ味鋭いやりとりは、常に注目を浴びるものとなったが、望月は「政治部からの記者としては特殊かもしれませんが、社会部の記者としては普通のスタイル」と飄々と語った。大黒は「映画ではアメリカからの帰国子女という設定だが、それは裏を返せば日本にはこんなズバズバ切り込む記者がいないということ(笑)」と映画を振り返りつつ、「良い記者ってKYな記者だよね」と続け、思わず望月、そして学生からも笑いが漏れる。

sub3

かつては米ホワイトハウスの質疑応答と同じく、記者の手が下がるまで問うことができた会見スタイルもいつしか変化。「アメリカの記者はいわば同調圧力に負けず”メディアと権力は違う”といった考え方だけど、日本では自由に報道ができない」、メディアの違いについて「TVと新聞社では違う」と語る望月。その背後にはもちろん国会からの圧力がある。9回もの抗議文を自社に突きつけられながらも戦い続ける背景に「電話やFAXで読者、視聴者から応援のメッセージ、声を届けてくださったから」と述べ、「みなさんに助けられたことが多かった」と真摯に感謝の思いを打ち明けた。

sub5

フェイクニュースや報道メディアの在り方が問われる現代を象徴する作品である本作。鑑賞した学生達からも質問が飛び交った。学生に向けて望月は「良い番組を見たら、良い記事を読んだら、良いって伝えてほしい。ひとりひとりの声を届けることが次に繋がる。」と伝える事で変えていけるものがあるとエールを送った。

IMG_7780

また「メジャー紙でなくとも、今ではインターネットを介して報道を伝えられる。それを受けて国が対策をするために動いた時はやりがいを感じる」と、柔らかな笑みを浮かべ、最後に「若者に届く映画をつくりたいというのが今回の目的だった」と製作に込めた思いを語りティーチインを終えた。

現代の日本の問題を浮き彫りにした衝撃作。何が真実で何が嘘なのか、観た人それぞれに解釈が問われる本作は6月28日公開となる。

【あらすじ】
東都新聞記者・吉岡(シム・ウンギョン)のもとに、大学新設計画に関する極秘情報が匿名FAXで届いた。日本人の父と韓国人の母のもとアメリカで育ち、ある強い思いを秘めて日本の新聞社で働いている彼女は、真相を究明すべく調査をはじめる。一方、内閣情報調査室の官僚・杉原(松坂桃李)は葛藤していた。「国民に尽くす」という信念とは裏腹に、与えられた任務は現政権に不都合なニュースのコントロール。愛する妻の出産が迫ったある日彼は、久々に尊敬する昔の上司・神崎と再会するのだが、その数日後、神崎はビルの屋上から身を投げてしまう。真実に迫ろうともがく若き新聞記者。「闇」の存在に気付き、選択を迫られるエリート官僚。二人の人生が交差するとき、衝撃の事実が明らかになる!

監督:藤井道人

脚本:詩森ろば 高石明彦 藤井道人

音楽:岩代太郎

原案:望月衣塑子「新聞記者」(角川新書刊) 河村光庸

配給:スターサンズ、イオンエンターテイメント

shimbunkisha.jp

 

公開:2019年6月28日

©2019『新聞記者』フィルムパートナーズ