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スターサンズ映画祭開催記念「時代を切り取る」映画会社スターサンズ特集/②『宮本から君へ』【究極の愛か?雄の本能か?】ジェンダーレスの時代に落とされた野生の爆弾!これは映画の名を借りた現代人への挑戦状だ!

スターサンズ映画祭開催記念「時代を切り取る」映画会社スターサンズ特集

『宮本から君へ』(2018)
【究極の愛か?雄の本能か?】

ジェンダーレスの時代に落とされた野生の爆弾!これは映画の名を借りた現代人への挑戦状だ!

原作漫画である『宮本から君へ』は元々バブル期の残り香のある1990年に連載が始まった。当初はトレンディ風味のあるサラリーマン青春ストーリーだと思っていたが、次第次第に作者・新井英樹の心の中にある黒い汁が滲み出るように、不思議なダーク感と独特の疾走感に拍車がかかるようになる。そして、当初「バカだけどいい奴、主人公の熱血漢・宮本に共感を覚え、勇気をもらえる青春ストーリー」だと甘く見てた読者は、ある出来事をきっかけに、完全に沈黙する事になる。

実は、その出来事=物語最大の悲劇が訪れてからがこの漫画の本領だった。
宮本の行動は正しいのか?正義などと呼べるのか、誰のためなのか?コイツは馬鹿なのか?何なのか?何を騒いでいるのか?
あまりの情け容赦のなさ、異常で凄惨な状況に、正直、殆どの女性は閉口し、脱落したことだろう。

それから10数年後、テレビドラマとして『宮本から君へ』は復活した。
なぜ今90年代のものを?と、時代錯誤を感じるかもしれないが、この作品はその間に伝説になっていた。
テレビドラマで描かれる漫画の前半部分では確かにトレンディドラマ風で、不器用な宮本の青春像を描いており、池松壮亮はこういう役にはピッタリだった。
だがしかし、原作漫画を知る層が本当に池松に期待していたのは、その後の『フロム・ダスク・ティル・ドーン』も真っ青の、超絶展開でどのように弾けるのか?あの階段をどんな顔をして演じるのか?興味深々だったはずだ。

そして、その舞台は劇場用映画に託された。
この惨劇は地上波テレビにはやはり無理だった。
懸命だと思った。やらせちゃいけない。
しかも池松壮亮と対になる役者は蒼井優だと発表された。
最高じゃないですか、お金を出して映画館で観たい!

こうして、バブル崩壊直前の日本で最も嫌われた伝説の漫画を、主演に池松壮亮、ヒロインに蒼井優を迎え、映画としてスクリーンで甦った『宮本から君へ』。
金なしコネなしの熱血営業マン・宮本浩の【究極の愛の形】は、当時よりも数倍男が大人しくなり、コンプライアンスでがんじがらめになった現代社会に大きな感情の爆弾を落とした。
ピエール瀧の事件だけではない、この映画自体が、事件だったのだ。

文:たんす屋(神社好きの中年Youtuber)

 

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『宮本から君へ』(2018)

【キャスト】
池松壮亮、蒼井優、井浦新、一ノ瀬ワタル、柄本時生、星田英利、古舘寛治、佐藤二朗、ピエール瀧、松山ケンイチ

【スタッフ】
監督:真利子哲也
脚本:真利子哲也/港岳彦
原作:「宮本から君へ」新井英樹(百万年書房/太田出版刊) 

2019年製作/129分/R15+/日本
配給:スターサンズ
公式サイト:http://irene-movie.jp/

 

「スターサンズ映画祭byプレチケ」概要
開催時期:2021年 8月27日(金)~9月1日(水)
場所:KADOKAWAシネマ有楽町
料金:1600円(税込み)
主催:Filmarks
提供:スターサンズ
協力:KADOKAWA

スケジュール:各々、映画の上映とトークイベント(ティーチイン)となります。

8/27(金)17:30~『あゝ、荒野』(前篇)
ゲスト:河村光庸プロデューサー 他 
★スターサンズ映画祭初日特典:ご来場の皆様に『あゝ、荒野』特製クリアファイルプレゼント!

8/28(土)17:30~『あゝ、荒野』(後篇)
ゲスト:河村光庸プロデューサー 他 

8/30(月)18:00~『愛しのアイリーン』
ゲスト:吉田恵輔監督×河村光庸プロデューサー

8/31(火)18:00~『宮本から君へ』
ゲスト:真利子哲也監督×河村光庸プロデューサー

9/1(水)18:00~『ヤクザと家族 The Family』
ゲスト:藤井道人監督×河村光庸プロデューサー

※登壇者は予定です。

チケット発売:下記にて8月5日(木)12:00からイベント開始まで発売

▼『あゝ、荒野』(前篇)
https://t.livepocket.jp/e/filmarks012

▼『あゝ、荒野』(後篇)
https://t.livepocket.jp/e/filmarks013

▼『愛しのアイリーン』 
https://t.livepocket.jp/e/filmarks0134

▼『宮本から君へ』 
https://t.livepocket.jp/e/filmarks015

▼『ヤクザと家族 The Family』
https://t.livepocket.jp/e/filmarks016

・条例に基づきまして50%の客席となります。満席の場合はご了承下さい。
その他:当日は登壇イベントへのマスコミ取材が入る場合がございます。