MOVIE MARBIE

業界初、映画バイラルメディア登場!MOVIE MARBIE(ムービーマービー)は世界中の映画のネタが満載なメディアです。映画のネタをみんなでシェアして一日をハッピーにしちゃおう。

検索

閉じる

第80回:『CUBE 一度入ったら、最後』|殺人トラップ!手掛かりなし!協調性に欠ける!絶望の密室をキューブサラダで再現!?【瀬田ミナコのシネまんぷく】

共感シアターでもお馴染み、女優の瀬田ミナコによる連載コラム。毎回「映画」と「食」をテーマに、ゆるゆるとお届けします!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

■今回の映画:『CUBE 一度入ったら、最後』(2021年)

今回の作品は、間もなく公開される映画『CUBE 一度入ったら、最後』です!

観ている間にお話にのめりこんでしまい、途中、登場人物たちと一緒に、ものすごい絶望感を味わいました。

それでは「ネタバレはナシ」で綴っていきたいと思います!

この映画はヴィンチェンゾ・ナタリ監督の作品「CUBE」(1997)をリメイクした映画で、ナタリ監督の全面協力を得て作られました。

監督は清水康彦さん、主演は菅田将暉さんです。

密室で繰り広げられるお話のため、登場人物が多くはありませんが、吉田鋼太郎さんをはじめとする豪華なキャストです!

ストーリーはシンプルで、菅田将暉さん演じる主人公、後藤裕一が目を覚ますと、そこは見覚えのないキューブ状の密室でした。状況を理解できないまま、同じように閉じ込められていた5人と共に出口を探すのですが、恐ろしい殺人トラップの数々が彼らを襲います!

トラップを躱しながら出口を目指すものの、対人関係や想定外のトラップ、あまりにも手がかりの少ない状況に、登場人物たちは疲弊していきます。

彼らは生きてCUBEから脱出できるのか!? というお話です。

殺人トラップで次々に人が殺されていく、というお話自体はそこまで珍しくはないと思いますが、今作、特に怖いと思ったのは「なんの手がかりもない」ということです!「脱出せよ」とか「戦ってください」とか、何らかの指示があってもよさそうなものなのに、今作にはそういったヒントがほとんどありませんでした。さらには、何のために彼らが閉じ込められたのか、誰がそんなことをしたのかも明かされないため、推理する材料すらないんです。なので、自分が何をするのが正解なのか分からない状況に陥ってしまうところが、とても怖かったです。

主人公たちは危険を承知で出口を探して先へ進みますが、もし私だったらあまりの怖さに最初の「安全」と分かっている部屋から身動きが取れないと思います。それくらい「分からない」って怖いんだなぁと改めて感じました!

しかも、なんとか掴んだ手がかりが小難しい!!そんな分かりにくいヒントだけじゃ脱出できる気が全然しなくて、もの凄い絶望感を感じました。

殺人トラップについては、それはもう、ありとあらゆる殺し方が用意されていて、部屋ごとに違った恐怖が待っているので、いちいちドキドキしました。レーザーだったり、刃物だったり、炎だったり、「よくそんな方法を思いつくな」と思えるものまで本当にバラエティーに富んでいるのは(笑)見どころの一つです!

殺人トラップなので、「楽しい」と言ってしまうと少し変な気がしますが、映画を観た後に「どの死に方が一番嫌だった?」と、誰かと語り合いたくなるような、悪趣味で楽しいトラップの数々でした!

そして何より印象的だったのが俳優陣の絶妙な芝居です!みんな心に闇を抱えていたり、協調性のないタイプだったりして、うまく協力できない姿を見ると、観ているこっちまでストレスが溜まります!仮に、閉じ込められたメンバー全員が、人の意見を尊重しあえるような性格で、励ましあえる仲だったとしたらもう少し希望があったのではないでしょうか?やはり人間関係が一番厄介で恐ろしいです、、、。

登場人物一人一人について語りたいくらいですが、特に、気になったのは、岡田将生さん演じるフリーター、越智真司と、吉田鋼太郎さん演じる会社役員、安藤和正です。表情やセリフの一つ一つに「あー現実にもこういう人いるなぁ、、、。」とリアルを感じ、相性最悪の二人の関係性の変化も見ごたえがありました!

そして今作の公式ホームページを覗いてみたところ、すごく驚いたことがありました!それは登場人物たちのSNSのリンクが張ってあることです!

映画の公式SNSではなく、「後藤裕一Twitter」や「安藤和正instagram」が実在しており、しかもそのリンクをクリックしてみると、現れたのは映画の宣伝などではなく、俳優の写真でもなく、一人の人間の日々のつぶやきや、食べたものの写真で、生活感がありすぎて、「本当に登場人物たちが実在しているのではないか?」と混乱してしまいます!

日々のつぶやきから、それぞれの性格や職業、興味のある事柄などを知ることが出来て、いったいどんな人物なのかということを、説明されるんじゃなくて「感じられる」のが面白かったです!

さて!今回の映画メシはCUBEにちなんでキューブサラダを作ります!

映画では正方形の中に正方形がデザインされたフラクタル図形(という名前らしい)が印象的でした。

作り方は簡単!チーズ、アボカド、トマト、サラダチキンを1㎝角に切っていきます。

そして積み上げていくだけ!

簡単ですが細かくてなかなか集中力も時間も必要な作業です。。。

サラダチキンを四角く切り抜いて、映画を観た人には分かるであろう、「あれ」も作って完成です!

バジルドレッシングをかけてみました!

奥のカラフルなキューブはもう一段積み上げたかったのですが、崩れるので断念しました(笑)

そしてお皿に移動させようとしたら全てが崩壊しました。悲しい、、、。

が、気を取り直して、いただきます!

好きな具材を選んでフォークに刺して、パクッ。チーズとチキンがいっぱい入っているので結構食べ応えがあります!

もしCUBEに閉じ込められたら、食べ物もトイレもないんだろうなぁと考えると、登場人物たちが置かれた状況の過酷さがよく分かります。

ごちそうさまでした!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

今回取り上げた作品はコチラ!

【キャスト】
菅田将暉、杏、岡田将生、柄本時生、田代輝、山時聡真、斎藤工/吉田鋼太郎

【スタッフ】
原案:「CUBE」ヴィンチェンゾ・ナタリ
監督:清水康彦
脚本:徳尾浩司
コンセプトデザイン:カイル・クーパー
クリエイティブアドバイザー:ヴィンチェンゾ・ナタリ
主題歌:星野源「Cube」(スピードスターレコーズ)
製作:「CUBE」製作委員会
企画・配給::松竹株式会社
(C)2021「CUBE」製作委員会
公開:2021年10月22日(金)

公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/cube/

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


瀬田ミナコ(Acstar所属)
1996年4月3日生まれ 東京都出身
出演作品:映画「ゆずりは」「不能犯」(2018)
映画「種まく旅人~華蓮のかがやき~」全国順次公開中!!
その他:共感シアターでMCやコメンテーターとして活躍中
Acstar:http://acstar.jp/talent/minako_seta.html
Twitter:@minako_seta

 

『瀬田ミナコのシネまんぷく』
これまでの連載記事はこちらから!

 

※瀬田ミナコが出演中の共感シアターのアーカイブ動画はこちら!