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第50回:『魔女の宅急便』|頑張る人への心温まる応援映画!優しいお味の「ニシンとカボチャのパイ」を食べながら観てほしい!【瀬田ミナコのシネまんぷく】

共感シアター「KIQ STATION」のキャスターとしてもお馴染み、女優の瀬田ミナコによる連載コラム。毎回「映画」と「食」をテーマに、ゆるゆるとお届けします!

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■今回の映画:『魔女の宅急便』(1989

早いもので「シネまんぷく」の連載も第50回を迎えました!

そこで今回は、映画に登場する料理の中でも特にスペシャルな、誰もが憧れるものを作りたい!と思い作品を選びました!スタジオジブリの作品、映画『魔女の宅急便』です!!作中登場する「ニシンとかぼちゃのパイ」は、日本では馴染みのない料理ながら、誰もが一度は「食べてみたい!」と思うのではないでしょうか?私にとっても憧れの料理です!

ではお料理の前に作品紹介と感想から!

魔女の宅急便は1989年に公開されたアニメーション映画で、監督を務めたのは宮崎駿監督です。角野栄子さんによる同名の児童文学を原作に作られており、小説は2009年に第六巻をもって完結しています。

主人公は田舎町に暮らす少女キキ。魔女の血を持つキキは「13歳になったら独り立ちし、よその街で1年間修行をする」という伝統に習い、満月の夜に故郷を旅立ちます。黒猫のジジと一緒に箒にまたがり、空を飛んで、新しい街を目指すキキはこれからの生活に胸を躍らせていました。

キキが修行の地として選んだのは憧れの海が見える素敵な街。空を飛ぶくらいしか特技のないキキは、自分の生業として「空飛ぶ宅急便」を開業しますが、待っていたのは、、楽しいことばかりではない毎日です。都会ならではの人間関係やたらくことの大変さ、さらには年頃の一人の少女としての悩みも加わりますが、街の人々や宅急便のお客さんと関わることで少しずつ成長していきます!

辛くても、落ち込んでも、一生懸命頑張るキキの姿に、感動と元気をもらえる映画です!

働くために都会にやってきた少女の心が、実によく描かれている作品だと思います。身に覚えのある感情が沢山描かれているので、物語のあちこちで共感して自分の過去の出来事を思い出したりします。

キラキラした街並みとお洒落な人々に心を躍らせ、新しい仕事もやる気満々で目を輝かせいる姿を見ると、私が初めて撮影現場に行った時の事や、舞台の顔合わせの時の気持ちを思い出させてくれます。映画を観た人は皆んな、状況は違えど、あの「これから始まるワクワク」な気持ちを感じたことがあるのではないでしょうか。また、同年代のお洒落な女の子と自分の姿(魔女の服は真っ黒)を見比べて羨ましく思ったり、仕事で落ち込むことは、今でもしょっちゅうあるので、自分の事を見ているような気持ちになります。

特に「自分もこうなる事よくあるな」と思ったのは、街で出会った男の子にパーティーのお誘いを受けたにも関わらず、仕事が長引いて行けなくなってしまったシーンです。誘ってくれたのはトンボというちょっと馴れ馴れしい少年で、キキは彼に冷たく当たっていたくせに、行けなかった時の落ち込みようったらすごかったです。泣き出す寸前のところといった感じです。

仕事が終わらず、遊びに行けなくなる事なんて、日本の社会人には少なからず起こることだと思うんです。なのに心が受けるダメージはとんでもなく大きくて、心がポッキリ折れてしまうほどです。私もキキと同じような精神状態に良くなります(笑)

泣き出したくても落ち込んでも、一人で頑張るしかない「働くこと」の大変さと、それを乗り越えて成長する姿が描かれていて、頑張っているすべての人達へ送る、応援映画にもなっているなぁと思いました。物語の途中キキは、明るくて元気な画家のお姉さんとお友達になります。彼女はスランプのキキに、自身の経験を交えアドバイスするのですが、その内容がとても心に残る内容で、私も何かに行き詰ったときに思い出すようにしています。乗り越えた時には前よりちょっと成長していると信じて、私も日々頑張ろう!

現実の私たちに通じる心を描いていますが、やはりファンタジー!とびっきり素敵な街並みの空を飛ぶシーン、飛行船など、夢がいっぱい詰まっています。

ヨーロッパ風の建物が並ぶコリコの街。夢のように美しい所で、私も海を眺めながらこの街の空を飛んでみたい。魔女の存在が珍しいものの、街の人々が当たり前のように受け入れているところも、違う世界なんだなぁと感じさせられました。空飛ぶシーンも当たり前のように何度も出てくるのですが、箒が思うように動いてくれなかったり、突風に煽られたりと、ちょっと難しそうなのがまたリアルで良かったです。

クライマックスのデッキブラシに乗るシーンは、飛ぶのが本当に難しそうで、何度見てもハラハラできるシーンです!

この映画で忘れてはいけないのが黒猫ジジの存在です。キキと行動を共にする相棒であり友達であり、家族でもある猫で、この映画のマスコットキャラクターとも言える存在です。キキはジジの言葉が分かるので、大切な話し相手なのですが、改めてセリフを聞いてみると、キキと反対の事ばかり言っています。浮かれているキキに対しては用心するよう忠告したり、逆に落ち込むキキにはポジティブな言葉をかけたり。何というか、ジジはキキのもう一つの心の声のような存在なのかなぁと思います。

終盤ジジが喋らなくなってしまう事が、子供の頃はとても悲しかったのですが、今は、ちょっと寂しいけどキキの成長に合わせていつかは訪れる変化なのかもしれない、と思うようになりました。

そして最後に紹介したいのが、キキに部屋を貸してくれたパン屋のおかみさん、おソノです!私はこんな女性になりたかった、、、!と思えるいい女!快活な女性で、大きな声で思いっきり笑う姿が大好きなキャラクターです!キキがコリコの街で暮らしていくことは、この女性なしではありえなかったのではないかと思います。宮崎駿監督の描く女性はいい女が多いですが、このおソノもその一人であることを声を大にして言いたいと思います!!

さて、お待たせいたしました!「ニシンとかぼちゃのパイ」料理のお時間です!

このパイはキキがお届け物の依頼を受けて訪れた、老婦人の家で登場します。キキも力を合わせて薪で焼き上げた、手間と愛情たっぷりの一品です。

が、送り先のお孫さんからは「私このパイ嫌いなのよねー。」と冷たい扱いを受けてしまいます。初めて観た時、このセリフがショックだったのと同時に、いったいどんな味がするのか俄然食べたくなったのを覚えています。

ではさっそく作っていきます。が、ニシンは手に入らずレシピを検索したところ、白身魚なら何でもOK!が多かったので今回は鱈を用意しました。ニシン(仮)とかぼちゃのパイです!!

まずは、カボチャを一口大に切り、皮をむいたら電子レンジで加熱します。柔らかくなったら熱いうちにマッシャーで潰し、バターと牛乳を少し加えて混ぜておきます。

魚は塩胡椒とタイムをすり込み、オリーブオイルで焼いていきます。火が通ると魚とタイムのいい香りがしてきます!焼けたら、身をざっくりほぐして、骨があったら取り除いておきます。

そしてホワイトソースを作ります。

玉ねぎを小さめにカットしたら、たっぷりのバターで炒めます。透き通って柔らかくなるまで炒めたら小麦粉を入れてよく混ぜます。弱火で加熱しながら牛乳を少しづつ加え、均等に混ざるように、よくなじませます。

コンソメと塩胡椒を加え、少し煮詰めたらソースの完成です!

いよいよグラタン皿に詰めていきます。

一番下にかぼちゃを敷き詰めたら、ホワイトソースの3分の1をかけて均します。

その上に魚を乗せ、残ったソースをかぶせます。

たっぷりのチーズを乗せたらパイシートを被せます。

一枚被せた後に、斜めのストライプと、印象的なお魚のモチーフもパイで作って乗せます。

最後に卵黄を刷毛で塗り黒オリーブを飾れば後は焼くだけ!

中身は既に火が通っているものばかりなので、上のパイシートが焼ければOKです。

できました!こんがり焼けたパイの隙間から魚とチーズの香りがしてとっても美味しそう!

魚のモチーフがとっても可愛いです。

映画では土砂降りの中、料理が冷めないように大急ぎで運んでいましたが、確かにこれは出来立てを食べたい!!隙間から少しあふれたチーズが固まらないうちに食べるべきお料理です。

気になるお味は、、。

優しい!決して味が薄いわけではなく「優しい味」という表現がぴったりな味です!

カボチャのほくほくした甘さに、ミルクとバターの香りのホワイトソースが相性抜群です。そこにタイムの香りのお魚が加わってとてもお上品!

パイを作った、あの老婦人のイメージそのものだ!と思いました。優しくて暖かくて、品のあるお料理でした!

カボチャがたっぷりとお魚もしっかり入っているので、結構お腹にたまります!

夜ごはんにも、昼ご飯にも、そして朝ごはんとしても出せそうな料理なのでゆっくり完食したいと思います!

(ちなみにあんまり美味しかったので、後日メカジキで再度作ったのですが、これもまた美味しかったです。ニシンが手に入る時期に、ちゃんと本物のニシンでも作りたいです。)

ごちそうさまでした。

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今回取り上げた作品はコチラ!

監督:宮崎駿

出演:高山みなみ ⋅ 佐久間レイ ⋅ 山口勝平 ⋅ 加藤治子 ⋅ 戸田恵子

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瀬田ミナコ(Acstar所属)
1996年4月3日生まれ 東京都出身
出演作品:映画「ゆずりは」「不能犯」(2018)
映画「種まく旅人~華蓮のかがやき~ 2021年 春より全国順次公開
その他:共感シアター「KIQ STATION」でキャスターとしても活躍中
Acstar:http://acstar.jp/talent/minako_seta.html
Twitter:@minako_seta

 

『瀬田ミナコのシネまんぷく』これまでの連載記事はこちらから!
http://moviemarbie.com/special/cinemanpuku_index/

 

※瀬田ミナコが出演中の「KIQ STATION」アーカイブ動画はこちら!