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第46回:『ショコラ』|バレンタインに情熱を呼び起こすアマンド・ショコラ!【瀬田ミナコのシネまんぷく】

共感シアター「KIQ STATION」のキャスターとしてもお馴染み、女優の瀬田ミナコによる連載コラム。毎回「映画」と「食」をテーマに、ゆるゆるとお届けします!

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■今回の映画:『ショコラ』(2000)

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今週はバレンタインデーでした!毎年この時期になるとあちこちでチョコレートを目にするものだから、無性にチョコが食べたくなります。

というわけで、今回はチョコレートが美味しい映画『ショコラ』を観てみることにしました!そして今回のお料理は映画に登場するチョコレートを2種類、再現して作ってみたので、私からのバレンタインチョコを目で見てお楽しみください!(笑)

映画『ショコラ』はジョアン・ハリスの小説を映画化した2000年の作品で、監督はラッセ・ハルストレムです。私はこの監督の2017年の作品『僕のワンダフル・ライフ』を何度も観ていて、語り手がおとぎ話を語るように進んでいく映画の雰囲気が好きでした。ショコラは20年前の作品ですが、今作もそのおとぎ話のような少しファンタジーな世界観があってとても良かったです。

物語の舞台は1959年のフランスのある小さな村です。この村では守らなければならない伝統やしきたりが幾つもありました。中でも村長を務めるレノ伯爵は自分にも人にも厳しく、そのしきたりを受け継いできた人でした。

ある日ヴィアンヌという女性とその娘アヌークが北風と共に村にやってきます。チョコレートを売って世界中を旅する宿命をもつこの親子は、村でもチョコレート店を開店。それぞれの好みのチョコレート当ててしまう不思議な力とヴィアンヌの優しい心で、しきたりに縛られた村人たちの心をほぐしていきます。しかし伝統で村を治めてきたレノ伯爵はそれを面白くは思いません。凝り固まった考えや卑屈になってしまった心を、チョコレートが癒していく、そんな物語です。

素敵なポイントが沢山ある映画ですが、まず書かなければいけないのは、やはり、チョコレートが美味しそうということ!ヴィアンヌのお店には、形も種類も様々な沢山のチョコレートが並んでいます。甘いものからビターなもの、ナッツチョコにチョコケーキ、お酒が入ったものや形を象ったものなど、品揃えも完成度も超一流です。カウンターで食べていくことも可能なのですが、温めたホットチョコの鍋から甘い香りが漂っているのが想像できて、画面のこちら側まで香ってきそうです。でもやっぱり、特に美味しそうなのは作っているシーン!美味しい映画は調理シーンがうまく描かれているのが特徴だと思っているのですが、この映画も例外ではありません。カカオを砕いたり、艶のあるチョコレートにクリームが円を描いて混ざっていくシーンが印象的でした。また、パーティーのシーンではなんとお肉のソースにチョコレートらしきものが使われていました!!それ美味しいの!?と言いたくなる組み合わせですが、トローっとしたソースがすごく美味しそうに見えるんです。どんな味なのか食べてみたくなるものばかりでした!

作中、詳しいことは語られませんがヴィアンヌたちの先祖は古代マヤにルーツを持ち、そこに伝わる薬であるチョコレートを処方して各地を回る民でした。村にやってきた親子の荷物は多くはありませんでしたが、古代の文明を思わせる不思議な骨董がいくつかあり、中でも気になったのがカラフルな模様の円盤です。これを回転させ、何の模様が見えたかによってチョコレートを勧めていくのですが、村人たちの心を感じ取り、悩みを聞いたりしながら売るチョコレートはまさに「処方」。薬のようでありながら魔法のようで、どこか怪しい雰囲気が魅惑的でした。もしかしたらレノ伯爵からするとヴィアンヌ親子は魔女に見えたかもしれません。

ヴィアンヌは誰に対しても偏見を持つことなく接し、村にやってきたジプシーの皆対しても、彼らを歓迎しない村の方針をよそに親交を深めます。レノ伯爵からの営業妨害にも屈せず自分の価値観を信じて生きる強い女性です。そんな彼女をみて私も、素敵な人だけど、人間離れしていて魔女のようだと感じていました。しかし物語の後半、仲良くなった大家のおばあちゃんに「村の人から嫌われている」と泣きながら相談したり、ジョニー・デップ演じるジプシーの青年に、各地を転々とする運命の葛藤を打ち明けるシーンが出てきて、この人も一人の人間なんだと感じ、さらにヴィアンヌが好きになりました。同時に一番救いが必要なのはこの人なのかもしれないと思いました。

現実でも、一見強そうにみえても悩みがない人なんていないのと一緒で、ちょっとファンタジーな世界観の映画でありながら、ごく日常的な人の心を描いているのが良かったです。

ちなみに今作に出てくるジョニー・デップがめちゃくちゃにいい男で、惚れます。私の中で某海賊や手がハサミの男だったり、ちょっと狂った役柄のイメージが強かったものですから、「まともでセクシーで素敵」な役のジョニー・デップが新鮮でした。

短い登場時間ながら、重要な要素をもつこの役を、納得の格好良さで演じきっていてさすがだと思いました。

レノ伯爵は、ヴィアンヌやジプシーの一団を、この村の精神を汚しかねない者として排除しようとするのですが、最終的に誘惑に負けむさぼるようにお店のチョコを食べます。(汚いけれども作中一番美味しそうな食べっぷりで大好きなシーンです!)そして食べながら、泣きながら、どうしたらよかったのか途方にくれます。そんな伯爵に答えをくれたのはいつも近くにいた神父さんでした。作中ずっと伯爵の言いなりだった頼りない神父さんですが、最後の説教は心に残る素晴らしいものでした。「人間の価値とは何を禁じるかではなく、何を受け入れるかで決まるのではないか?」というこの映画を総括する言葉で、私も心にとどめておきたいと思います。

さてヴィアンヌの人柄とチョコレートで沢山の村人が心を解放されました。恋するおじいちゃんに、DV夫から逃げられない主婦、過保護な親子など様々ですが、印象的だったチョコレートを作りたいと思います。

それは!!冷え切ってしまった夫婦仲をアツアツに戻すチョコレート!!(笑)

グアテマラのカカオが旦那さんの情熱を呼び起こすらしいです。。映画の中ではチョコの効果で熱い夜に、、!!さすがにグアテマラ産のカカオは用意できませんでしたが、アーモンドをチョコレートでコーティングした「アマンド・ショコラ」を作ります!

まずはフライパンに砂糖と少量の水を熱し、シロップを作ります。そこに素焼きアーモンドを加え絡めていきます。

一度白っぽくなったら、さらに砂糖が再び溶けて色がつくまで加熱します。火から降ろしたら固まる前に一つ一つ離して冷まします。

しっかり冷めると、アーモンドが薄い飴でコーティングされたような状態になります。ボウルに入れて、湯煎したチョコレートを少量かけて混ぜ、固まったらまた少量追加して混ぜ、、、を繰り返します!最後にココアをまぶして完成です!

そしてもう一品、孫と会いたい大家のおばあちゃんにふるまった、チリパウダー入りのホットチョコです!作中では2000年前のレシピと言っていました。こちらは簡単!チョコレートと牛乳を温め、チョコがしっかり溶けて混ざったら、ココアとコーンスターチを加えます。熱しながらかき混ぜていきます。

コーンスターチを入れたら一気に艶ととろみが出てきました!カップに注いだらここで登場チリパウダー!

最後にホイップした生クリームを乗せて完成です!

甘い香りがホワンと漂ってきます!

冷める前にホットチョコをいただきたいと思います。口に含むと甘ーいチョコレートの味でお口が幸せに。そして飲み込むと喉になんだか刺激が!!これがチリパウダーですね!想像以上にチョコと合います!体がポカポカ温まる感じがして、作中で薬といわれるのも納得です。感覚としては生姜の入ったホットドリンクを飲んだ時に近いかもしれません。

そしてアマンド・ショコラもいただきます。

要するにアーモンドチョコでしょ?と思うかもしれませんが、飴でコーティングしているので市販のものよりカリッとしていて食感が楽しいです!大部分がアーモンドなのと最後に無糖のココアをまぶしていることもあって、甘さ控えめで、ついつい何個も食べたくなる大人な味になりました!

私のチョコにもちょっとくらい誰かを笑顔にできる力があったらいいなと思います。

ハッピーバレンタイン!♡

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今回取り上げた作品はコチラ!

【キャスト】
ジュリエット・ビノシュ, ジョニー・デップ, ジュディ・デンチ, アルフレッド・モリーナ, レナ・オリン

【スタッフ】
監督: ラッセ・ハルストレム

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瀬田ミナコ(Acstar所属)
1996年4月3日生まれ 東京都出身
出演作品:映画「ゆずりは」「不能犯」(2018)
映画「種まく旅人~華蓮のかがやき~ 2021年 春より全国順次公開
その他:共感シアター「KIQ STATION」でキャスターとしても活躍中
Acstar:http://acstar.jp/talent/minako_seta.html
Twitter:@minako_seta

 

『瀬田ミナコのシネまんぷく』これまでの連載記事はこちらから!
http://moviemarbie.com/special/cinemanpuku_index/

 

※瀬田ミナコが出演中の「KIQ STATION」アーカイブ動画はこちら!