MOVIE MARBIE

業界初、映画バイラルメディア登場!MOVIE MARBIE(ムービーマービー)は世界中の映画のネタが満載なメディアです。映画のネタをみんなでシェアして一日をハッピーにしちゃおう。

検索

閉じる

『竜とそばかすの姫』『サマーウォーズ』から紡がれる細田監督のメッセージに感動!

◆公開中の注目作 
『竜とそばかすの姫』

 

私たちにとって身近な存在のインターネット。”いつでもどこでも誰とでも連絡が取れる”良い面もあれば、”匿名性ならではのいたずらや誹謗中傷”など悪い面もあり、日々様々な問題が指摘されています。本日、ご紹介する細田守監督最新作・『竜とそばかすの姫』でも50億人が利用するアバター世界<U(ユー)>を通じて、インターネットの闇と光が描かれます。

本作の主人公・高校生のすずは、歌うことが大好きだった少女。しかし、幼い時のトラウマがきっかけで、大好きな歌を歌えなくなってしまいます。しかし、そんなすずが再び歌うきっかけとなったのはインターネット〈Uの世界〉。すずはそこで弱々しく惨めな自分とは違う、新たな自分〈BELL〉を偶然生み出し、歌を歌います。そしてその歌は〈Uの世界〉でバズり、すずは瞬く間にUの歌姫になっていきます。しかし、ある時、Uで事件が起こり、現実のすずも脅かす事件に繋がっていき…。

私が細田監督作の魅力的だと思うのは、『インターネットに対する希望』です。誹謗中傷や匿名性など深刻な問題に触れながらも、監督自身の「インターネットに対する強い希望」に見てるこちらも勇気づけられます。

その希望とはインターネットで”人はありのままの自分でいられる”ということ。監督の出世作となった『サマーウォーズ』でも登場人物がインターネット上でアバターを作り、現実で抑圧されている”本当の自分”を解放しようとする姿が描かれます。そしてそんな登場人物に対し、細田監督の作品は「現実から逃げている」と否定するのでなく、「ありのままの自分に向き合おうこと」として肯定してくれるのです。本作でもすずはBELLになることで、<本当の自分>と向き合うようになっていきます。

そんな身近だけど気づけないインターネットの魅力を存分に見せてくれる細田監督。最新作『竜とそばかすの姫』ではBELLのキャラクターデザインにディズニーのスタッフが入ったり、Uの世界のデザインにもインターナショナルなスタッフが参加するなど『サマーウォーズ』よりもパワーアップしたインターネット世界を創り出しています。是非、劇場でご覧ください!

【ストーリー】
高知県の自然豊かな田舎町。17歳の女子高生すずは幼い頃に母を事故で亡くし、父と2人で暮らしている。母と一緒に歌うことが大好きだった彼女は、母の死をきっかけに歌うことができなくなり、現実の世界に心を閉ざすようになっていた。ある日、友人に誘われ全世界で50億人以上が集う仮想世界「U(ユー)」に参加することになったすずは、「ベル」というアバターで「U」の世界に足を踏み入れる。仮想世界では自然と歌うことができ、自作の歌を披露するうちにベルは世界中から注目される存在となっていく。そんな彼女の前に、 「U」の世界で恐れられている竜の姿をした謎の存在が現れる。

【キャスト】
中村佳穂、佐藤健、成田凌、染谷将太、玉城ティナ、幾田りら、役所広司 

【スタッフ】
監督・脚本:細田守

配給:東宝

映画公式サイト:https://ryu-to-sobakasu-no-hime.jp/

(C)2021 スタジオ地図

バックナンバー