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『デッド・ドント・ダイ』ジャームッシュが描くオフビートなゾンビ映画

◆公開中の注目作 
『デッド・ドント・ダイ』

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新型コロナウイルスの影響で長らく映画館の営業が休止。そして6月5日より、本格的に新作映画の公開が再開される。今回ご紹介するのは『デッド・ドント・ダイ』。本来であれば4月3日に公開予定だった本作だが、2か月の延期を経て公開が決まった。

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この映画の監督はジム・ジャームッシュだ。アート映画ファンにはお馴染みの人だろう。筆者もアート映画は割と頻繁に観る方ではあるのだが、不思議と接点がなかったので、この映画に関しては新鮮な気持ちで観ることが出来た。ゾンビ映画のツボは抑えながらもオフビートな笑いに包まれたこの映画は非常に興味深い映画だ。

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ゾンビ映画と聞くとどうしても血生臭い印象を受けるかもしれないが、本作は決してそんなことはない。アダム・ドライヴァー、ティルダ・スウィントンと言ったジャームッシュ映画の常連たちと一緒に作り上げたゾンビ映画はかなり皮肉が効いている映画だ。本作には様々なタイプのゾンビが登場するが、その中でも実に滑稽なのは「スマホ・ゾンビ」だ。生ける屍になってもなおスマホを探し続ける様は、スマホに依存しきった現代の人間を象徴している。

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ゾンビ映画とは人間社会を反映させることを一つの使命としているところがあるが、そういう意味では本作もそういった系譜を受け継いだ、れっきとしたゾンビ映画と言える。しかし本作は決して説教臭くなく、でも皮肉の利いている映画で、観ていて実に楽しい。

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そしてジャームッシュ自身がミュージシャンであることもあって、本作の音楽も一つの注目ポイント。ゆるゆるとしたテンポの音楽の中にも、どこか不安が漂うな音楽になっていて、音楽を楽しむのも本作の楽しみポイントの一つと言えるだろう。映画館営業再開のこの週末はオフビートな笑いを楽しめるゾンビ映画を観てみてはいかがだろうか。

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【あらすじ】
アメリカの田舎町センターヴィルにある警察署に勤務するロバートソン署長とピーターソン巡査、モリソン巡査は、他愛のない住人のトラブルの対応に日々追われていた。しかし、ダイナーで起こった変死事件から事態は一変。墓場から死者が次々とよみがえり、ゾンビが町にあふれかえってしまう。3人は日本刀を片手に救世主のごとく現れた葬儀屋のゼルダとともにゾンビたちと対峙していくが……。

【キャスト】
アダム・ドライヴァー、ビル・マーレイ、ティルダ・スウィントン ほか

【スタッフ】
監督:ジム・ジャームッシュ

公式HP:https://longride.jp/the-dead-dont-die/

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