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内山雄人監督&杉田浩光プロデューサー登壇!『パンケーキを毒見する』舞台挨拶レポート!

日本映画初となる、現役首相を描く政治バラエティ
『パンケーキを毒見する』
内山雄人監督&杉田浩光プロデューサー登壇
舞台挨拶レポート!

終戦記念日である本日8月15日、池袋シネマ・ロサにて、内山雄人監督と杉田浩光プロデューサーを招いてのトークセッションが開催され、公式Twtterで事前に募集された質問に答えた。

ステージに登場した内山監督は「本当に雨で大変な時に、こんなに来て頂いて感激してます。本当にありがとうございます」とあいさつ。用意された椅子に着席したところでさっそく質問コーナーへ。進行役を務める杉田プロデューサーからリストの中から質問が読み上げられた。

Q.「パンケーキを毒見した新聞社にはきっと取材を申し込んだのですよね?なんて断られたんでしょうか?」

内山監督「懇談会に行った新聞社の方も、最初の段階では話を聞いてくれたんですけど、その方が言うには「パンケーキ懇談会には新聞社として当然行くもので、行かない方がどうかしている。官邸に張り付いている僕らとしては菅さんの言葉は全て拾わないといけない。それが僕らの仕事だから。」と堂々とハッキリ仰られたんです。考え方として面白いなと思ったんで正式にインタビューさせて下さいと言ったんですけど、直前になって「会社として受けられないと上から言われちゃいまして」と断られました。現場の方では答えても良いという人もいたんですけど、ほとんどの大手新聞社には断られましたね。」

Q.「何故、菅さん本人でなく外側ばかり取材したのか?」

内山監督「菅さんに近いガネーシャの会や地元の有権者、市議会議員など菅さんを褒めてくれる人に当たっても断られてしまう。菅さんを褒める評論家でさえも途中から気持ちを変えられることがありました。その人たちから断られている手前、菅さん本人はどう考えても受けないだろうと。もし仮に受けてもらえたとしても、素敵なインタビューが撮れる気が全くしないと思いました。いま皆さんも見ている会見のように、芯を食った話が出来ないんじゃないかと。外側から見えてくる姿も一つの真実であって、本人に辿りつけたからと言って、本人が見えるとは限らないですからね。」

Q.「今回の映画でもっと深堀したかったところや、実はもっと言えたけど配慮して辞めたところあったら教えてください。」

内山監督「こちらから忖度や配慮したっていうのは無いですね。映画の中で菅さんの過去の発言がブーメランのように帰ってくる件がありますが、「菅さん語録」のコーナーもやってみようと思ってたんです。尺の関係もありますが、やっぱり文字で伝えるというのがどうしても弱かったので、そこは落としちゃいましたね。

Q.「古賀氏・前川氏の発言で、メールが来ていた・電話があった。などの発言があったが、そのメールを映画の中で出さなかったのはなぜか」

官邸からのメールを受けた方って局員なんですよ。もし提供したことがバレると降格や左遷とかの処分で生活が変わってしまう恐れがあります。そういう人たちは沢山いて、協力することで生活が変わってしまう怖さを抱えているので、組織にいる人たちはなかなか協力的ではないです。答えてくれた方は、ほぼ組織にいない人。独立独歩でやってる人で、そういう方たちしか答えてもらえないのが現実です。僕たちのテレビマンユニオンは独立性の強い会社なので、出世も僕なんかは全然関係ない。そういう会社なので大丈夫なんです(笑)」

Q.「8月15日は終戦記念日ですが、監督は昨今の国内外の状況を鑑みて、平和が崩れていく感じはしますか?」

内山監督「今のこの沈鬱な空気で皆さんのフラストレーションが溜まって、下手な方向に怒りがバッ!と動きそうな、全体主義的な怖さを感じてます。オリンピック前は7割、8割が反対してたのに、終わってみると6割くらいがやって良かったとコロッと変わる空気。気持ちがブルブル揺さ振られていく感じが、全体主義の流れみたいに感じます。寛容さがなくなる感じとか、ちょっと危険な空気が漂っている気がします。やはりコロナが大きいですけど、政治に対する不信みたいなものが、前の政権からずっと続いている。本当の事が語られない、不正がずっと重なって、前の事が忘れられまた次の事を重ねて、どんどん過去の事を忘れてしまう。一つもそれが明かされないまま社会が続いてしまう気持ち悪さがずっとありました。戦争と言う具体的なことではないですが、このおかしな空気を一旦リセットしないとマズいと思いますね。」

杉田P「映画の最後にも学生が出てきますが、公開前に大学生に向けた試写会をやってたんです。内山監督主導で学生たちとオンラインディスカッションもやっているんですが、皆さんなんだかんだ言いながら豊かだから、自民党の長期政権を許してしまっている。マスが伝えていることが全てになってしまっていて、立件民主党の人たちはいつも文句を言っていて嫌だとか単一的に捉えてしまっている。そういう危険性も感じました。」

内山監督「意識の高い学生なんかは、この映画を早くからリーチしてくれて「僕らもなんとかしたいです」「もっとこの映画を広めたいです」という熱いことを言ってくれました。一方で、政治に興味ない学生も、まだ政治はよく分からないけど、選挙に行かなければいけないことは分かったと言ってくれたのは嬉しかったですね。また、保守的に政治を見てきた学生は、自分の中にある凝り固まった考え方が少し解けて、共産党や赤旗に対する印象が変わったというのがありましたね。でもその子はまだ自民党はしっかり支持していますが(笑)」

ここでトークセッションはタイムアップ。最後の写真撮影に移ろうとしていたところで杉田プロデューサーから「ステージから逆光で見えづらいんですが、会場に菅さんが来てるんじゃないですか?」とポツリ。会場を見渡すと、客席の中に令和の額を持った菅総理の姿が!

内山監督も「菅さんですね!初めてお会いできました!」と会場を笑わせたが、はもちろんこの人は菅総理ではなく、モノマネ芸人・俳優のドラQさん。Twitterでこのイベントを見に行くという呟きを杉田プロデューサーが偶然発見したようで、何の仕込みでもなく菅総理のモノマネ姿で来場していたようだ。

せっかくなので菅総理(?)も交えての記念撮影会!お客さんもスマホを構えて3人を撮影し、最後はほのぼのした空気でイベントは終了した。

文:ウメ氏(駆け出しのスチールブック愛好家)

 

企画・製作・エグゼクティブプロデューサー:河村光庸
監督:内山雄人 
ナレーター:古舘寛治
音楽:三浦良明 大山純(ストレイテナー) 
制作:テレビマンユニオン
配給:スターサンズ
配給協力:KADOKAWA
©2021『パンケーキを毒見する』製作委員会 

公式 サイト:https://www.pancake-movie.com 

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